病にかかった時、「病に感謝する」などと言えば、狂人の扱いを受けるだろう。


だが病はあなたの心を映す症状がそのままに現れる。

特にあなたの心の清明さを欠いた部分を示してくる。


人生は小さなことに気づくか気づかないかで、大きな差を生む。

大きな問題解決は小さな気付きの積み重ねによって成る。


病は小さな穢れが積もることで発症すると述べた。

であるなら病は、あなたの穢れの傾向(くせ)とは何かを教えてくれる。


また病になれば健康が宝ということに気づく。

親に頂いた、たった一つのこの身体。

これを病に冒されてしまったことを両親に詫び、もう一度大切にしようと心掛けるようになる。


そして不治の病になれば、人生のタイムリミットを意識する。

病にかからなくても緩やかに、そして確実に命の時間が費やされている。

病はこのタイムリミットを強く意識する気付きを与えてくれる。


己の願いと残された時間を秤に掛けて、今何をすべきか改めて考える機会となる。


病は心の穢れのくせと、人生の意義を改めて考える機会を与えてくれる。

だから私は病に感謝して、今を生きていく。