前に書いた話ですが、
仙台のサステナブルエネルギー開発
という会社が大阪府と開発した、
水とCO2から石油様の燃料を作る機械。
貸出しをいよいよ始める様です。
モニターを募集していましたが締切りになりました。
それにしても、
カーボンニュートラルで人工的に石油を作れる
なんていうビッグニュースを、
大阪の局以外どこも報道しないというのはどういうわけでしょうね。
反対勢力を恐れてあえて静かに進めているかの様にも思えます。
実はヨーロッパでも、水素と二酸化炭素から人工石油を作る、似た様な技術が出来ていて、
e-fuel と呼ばれています。
こちらの方は世界にも知られていて、様々な業界や規制を動かす騒ぎになっています。
一昨年、EUは、2035年までに全ての新車をゼロエミッションにする、と宣言しました。
主な技術はEVになる見込みでしたが、
しかしこのe-fuelの登場で、風向きが変わって来た様です。
e-fuelは、燃やす時にCO2を出しますが、作る過程で同量のCO2を使う為、差し引きゼロとなります。
更には現在のガソリン車にも使えるのです。
多くの自動車メーカーにとっては、既存の生産設備を使い続ける事が出来るわけで、
e-fuelをゼロエミッション対策として認めさせたいと願うメーカーはあるでしょう。
自動車業界だけではありませんね。
化石燃料で設備を動かしている、あらゆる産業が関係してきます。
先日、AppleがEV開発から撤退した、との報道がありました。
他にもEVの生産拡大にストップをかけたメーカーがあるとの事。
エミッション問題とは別に、このe-fuelは恐らく世の中に広がる事でしょう。
再生可能だからです。
ただ難癖付けるとすれば、燃やした時に、NOXやSOX(窒素酸化物、硫化物)といった、CO2以外のエミッションが出るとすれば、ストップはかかるかもしれません。
日本政府はこうしたヨーロッパの動きをよそ目に、勝手な想像ですが、おそらくこの自国の人工石油生成技術を暫く無視し続ける気がします。
で、そうしているうちに、もしe-fuelが世界の主流になりそうな雰囲気になったら、
慌てて手のひらを返す事になるのかどうか?
あくまでも事情も知らない勝手な想像です。