去年、どうだい?という経営者向けのサイトを見つけ、登録してみました。
その中に投稿コーナーがありまして、
「質問」「ちょっと聞いて」のどちらかに、他の経営者への質問や、言いたい事を投稿できるのです。
投稿を見ていると、殆どが個人経営や小規模経営の社長さんで、中規模以上の社長の投稿はありません。
というか、出来ないのでしょう。
自分の悩み=会社の汚点や問題、になるわけで、取引先や社会に身バレしたらまずいからです。
あー、言いたい。
共有したい。意見が聴きたい。
でも誰にも言えない。分かってもらえない。答えはどこにもない。
孤独に問題を抱えている多くの社長さん達の本音は、それです。
投稿を読んで、共通しているなぁと頷いてしまうのは、2代目、3代目の苦悩です。
辞めたい、逃げたい、雇われに戻りたい
そんな切実な言葉も出てきます。
個人で会社の借金を抱えて、自分よりも社員に多くの給料を払う経営者も少なくありません。
雇用される側は、国から最低賃金が保証されていますが、
雇用する側(経営者)には賃金保証も、破綻した場合の救済措置も殆どありません。
しかし本来経営者が目指すべきは、人に使われずに生きる事、
自分の描いたアイデアを形にして世に残す事、
成功して財産を築く事、
といった明るい未来であるべきですね。
結局、その人が経営に向くかどうかは、そのどちらの局面を見るのか?にあります。
最近、自分らしく生きる事の大切さを説く方が多々いますね。
「そんなに嫌なら最初から自由に生きれば良かったんじゃないか?」
事業を継いで後悔する後継者、親の職業を継いで後悔する人達は、
自分自身に何千回もそう問いかけた事でしょう。
多くは情に流されて、大した覚悟もなく継いでしまった人達です。
かく言う私もそうですが。
嫌われる勇気、だったかな?
人に流されない生き方は、自分の人生で一番大事なんじゃないか
と思います。
それは、親が子に教えなければなりません。
ただ、子供に自分の仕事を継がせる事は、その会社や仕事にとっては、良い面もあります。
苦しみながらも実の子は「家の財産」として必至に事業を守ってくれるからです。
血縁のない経営者は、一般的にはそこまでの愛着は期待できません。
さて、自分は、
子供に、継がなくていい、と幼い事から言って来ました。
継ぐな、ではなく、無理して継ぐ必要はない、というスタンスです。
あるいは社業や経営に興味を持って、やってみたい、と一度くらいは言うかも、と思っていましたが、一度も興味を示す事なく、長男は早くも中学生の頃に自身の道を決めて、現在はその夢の実現が目前にあります。
親バカですが、かっこよくもあり、羨ましくもあります。
おそらく一般的には何不自由なく育っている経営者の子供達は、90%違う道の方が向いているというのが真実ではないかな?と思います。