こんにちは、薬剤科です
貧血とは血液中で酸素の運搬をしている赤血球を
構成するヘモグロビンという物質が
少なくなっているために起こる病気です
赤血球は主にタンパク質・鉄・ビタミンB12
銅・葉酸・ビタミンC・ビタミンB6等多くの栄養素で
作られていますが、貧血の中で最も多いのが
鉄欠乏性貧血といわれるものです
これは潰瘍や痔などの出血や
妊娠・分娩・授乳、成長によって
鉄の必要度が高くなることが原因となります
また特に若い女性では無理なダイエットによる
偏食・摂食で栄養不足となり起こる場合もあります。
症状としてはひどくなると動悸、息切れ、
めまい、立ちくらみ、また、身体がだるく疲れやすかったり、
顔色、唇の色がさえなかったりすることがあります
鉄欠乏性貧血の予防と治療
①1日の栄養所要量を満たすバランスのとれた3回の食事をとり、
効率の良い鉄の補給に努めましょう。
②睡眠は十分にとり生活が不規則にならないようにしましょう。
③症状のひどい場合は食事のみで
貧血を改善するのは困難なため薬が処方されます。
鉄は徐々に吸収されるので体内への鉄の貯蔵には時間がかかります。
自分で薬の量を増減せず根気よく続けましょう。
鉄欠乏性貧血時に処方される鉄剤の主な使用上の注意点
・鉄剤の剤形には錠剤、顆粒、シロップがありますので、
服用しやすい剤形を選択してください。
・鉄剤の服用後、便が黒くなることがありますが、
これは吸収されない鉄によるものであるため心配はいりません。
・鉄剤の服用中、便の中に錠剤の殻が
みられることがありますが、これは有効成分放出後の
殻が糞中に排出されたものであるため心配はいりません。
・歯または舌が一時的に茶褐色になることがありますが、
その場合は重曹等で歯磨きをしてください。
・鉄剤の服用中に牛乳を一緒に取らないでください
(鉄の吸収が悪くなるため、どうしても飲みたい場合は、
2時間程度間隔をずらして摂取してください)
(薬剤科)