こんにちは、薬剤科です
梅雨も明けましたが、蒸し暑い日が続いていますね
ここで注意する必要があるのが食中毒です
食中毒は、有毒・有害な化学物質や毒素を含んでいた
飲食物を摂取することによって起こる嘔吐や下痢、
発熱などの中毒症状の総称です。
その原因によって
細菌性食中毒、ウイルス性食中毒、
自然毒食中毒、化学物質食中毒、
原因不明なものに分類されています
~食中毒の種類と原因例~
・細菌性(感染型・毒素型)
カンピロバクター・黄色ブドウ球菌
・ウイルス性
ノロウイルスなど
・自然毒
テトロドトキシン・アミグダリンなど
・化学物質
ヒ素・水銀など
・その他
原因不明
細菌の増殖最適温度は一般に10~60℃で、
特に30~40℃付近が最も適しており、多くの細菌は湿気を好むことから
梅雨時期の6月~10月の夏季に、細菌性食中毒が多く発生しています。
その中でも件数が多いのは
カンピロバクター、サルモネラ属菌、ぶどう球菌、
ウェルシュ菌、腸管出血性大腸菌などがあり、
特にカンピロバクターによるものが近年でも減少がみられず、
細菌性食中毒発生件数の60%以上を占めていると報告があります
厚生労働省から提案されている家庭での食中毒予防3原則
・細菌を食べものにつけない
=洗う、分ける
・食べ物についた細菌を増やさない
=低温で保存し、早めに食べる
・食べ物や調理器具についた細菌をやっつける
=加熱処理
まずは予防が重要ですが、
食中毒になってしまった場合のセルフケアについて…
食あたりに適応をもつ市販薬も多数販売されていますが、
下痢・嘔吐を抑えると体内からの原因物質の
排出を遅らせてしまい、悪化する場合があるため注意が必要です
比較的症状が軽い場合は冷たいものや
刺激のある辛いものを避けて、常温か温かい消化吸収の良いものや
整腸剤を摂る、経口補水液などのこまめな水分、
塩分補給などのセルフケアが有効の場合もあります
一方、軽症で気づかないうちに他の方へ
移してしまう可能性もあり、小さなお子さんやご高齢の方は
体力が消耗しやすく重症化しやすいとも言われています
基本的には上述してきたような食中毒が
疑われる場合は早めに医療機関へ受診し、
症状が出現した数日前までに摂取した飲食物や
周囲の複数人が同じ症状を示したかどうかを
報告するようにしましょう
(薬剤科)