新しい認知症治療薬の開発が進んでいます!【薬剤科】 | 湘南慶育病院オフィシャルブログ

湘南慶育病院オフィシャルブログ

湘南慶育病院のオフィシャルブログです。

こんにちは!

薬剤科です薬

 

今年の9月に、日本日本の大手製薬会社のエーザイがアメリカアメリカの製薬会社と共同で

アルツハイマー病の新たな治療薬の承認目指して研究が進んでいるというニュースがありました。

アルツハイマー病は、

脳にアミロイドβと呼ばれる異常なタンパク質が溜まることで

神経細胞を壊し、認知機能の低下を引き起こす病気

と知られていますひらめき電球

 

このアルツハイマー病が原因で認知症になった場合をアルツハイマー型認知症と呼び、

話題の新薬レカネマブはこの異常なタンパク質の蓄積を妨げることで神経細胞が壊れるの防ぎ、

‘病気の進行自体を抑える’効果が期待されています。

 

現在はその新薬はまだ認可されていないため、

脳神経に刺激を伝達する役割がある神経伝達物質などの分解を抑えて伝達をよくすることで、

あるいは過剰な興奮性の神経伝達を抑えることで

‘症状の進行を遅らせる’目的の薬として日本では以下4種類が認可されています。

 

これらの認知症の薬は適切な効果を得るために

増量計画が定められていることをご存知でしょうか?

 

実は、開始する際の初回の量は治療を続けられない程の重い副作用がないかを

確かめる意図もあって有効量よりも少なめの量が設定されています。

副作用には食欲不振や下痢などの消化器症状,眠気や興奮などがあり、

開始初期や増量時に現れやすい傾向がありますが、徐々に改善する場合が多く、

治療を続けられる場合は治療上有効とされている維持量に増量することで

臨床試験によって示された効果を期待することができます。

 

一方、個々の患者さんの状態によっては

この通りに継続するのが難しい場合もあると考えられ、医師と症状や効果、

副作用を相談しながら治療を続けていくことが重要です上差し

今後は今までの症状に対する薬に加えて、

病気自体の進行を防いでくれる新薬の登場に期待したいですねウインク

 

参考文献

 ・今日の治療薬 2022

・NHK 首都圏 ナビ https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220929b.html

・エーザイ ニュース2022/9/28 https://www.eisai.co.jp/news/2022/news202271.html

・エーザイアルツハイマー型認知症とは?

https://sodan.e-65.net/basic/symptom/alzheimer/index.html

 

(薬剤科)