こんにちは、臨床工学科です
暦の上ではもう春ですが、まだ肌寒く乾燥しますね
今回は、新型コロナウィルス関連で耳にすることも多くなった
「人工呼吸器」という医療機器をご紹介します
当院では2台の人工呼吸器を常備し、
呼吸不全の患者様に使用できるように点検や整備を実施しております
呼吸管理の歴史は非常に古く、紀元前5世紀には窒息についての記録が残っており、
紀元前4世紀には空気が生命に不可欠であることが指摘されていたそうです
1929年(昭和4年)に電気駆動の人工呼吸器が開発され徐々に進化を遂げ、
現在では様々な人工呼吸器や換気の種類が使用されています
人間の呼吸は口や鼻から空気を吸って、
肺にある肺胞と毛細血管とで酸素と二酸化炭素の交換を行います。
吸い込んだ空気から酸素を得た血液は、
心臓から体中に送り出されて各細胞に酸素を届けます。
一方で肺胞は毛細血管から二酸化炭素を受け取り、口や鼻から吐き出します。
普段「呼吸」は意識しなくても行っていますが、
脳の呼吸をつかさどる部位の障害や、
外傷などのショックでも呼吸不全が起こってしまいます。
息を吸ったり吐いたりはできても、
肺胞と毛細血管で酸素や二酸化炭素のガス交換が上手くできずに
呼吸不全になることもあります。
呼吸不全とは体内の酸素や二酸化炭素が異常な値を示し、
生体が正常な機能を営むことができない状態です。
こういったときに患者さんの呼吸の代わりを務めるのが人工呼吸器です
また次回の臨床工学科のブログに続きます
(臨床工学科)