こんにちは!看護部です!
前回に引き続き、当院が公開している医療の実績の項目を一つずつご紹介していきます。
最後となる今回は身体抑制患者数です。
身体抑制とは、「衣類又は綿入り帯等を使用して、一時的に当該患者の身体を拘束し、その運動を抑制することをいう」と旧厚生省が定義しています。
医療現場では、治療目的で留置しているカテーテルの抜去予防や自傷他害の予防、転倒転落による外傷の予防などのためにやむを得ず身体抑制が行われることがあります。
身体抑制と患者さんの安全確保は、一般的にはトレードオフ(両立できない関係性)であると考えられることが多いです。
特に急性期病院では、「抜かれてしまったら生命にかかわる管が入っている」「せん妄によって自傷他害の危険性が高い」「医師の安静度の指示を守ることができず原疾患が増悪してしまう」などの理由により、やむを得ない場合もあります。
当院では、当医療法人の「人間の尊厳は皆平等である」という考えに基づき、2017年の開院から今日に至るまで、抑制患者ゼロを継続しています。
例えば、
- 身体抑制廃止委員会と身体抑制に関する研修の定期開催
- 多職種カンファレンスでの対応方法の検討
- ストレスの原因への対応や内服薬調整による攻撃性の緩和
- 日中はベッドから離れて談話室で過ごせるよう環境を整える
- ベッドセンサーの活用とベッドサイド環境の整備
- カテーテル(経鼻胃管、膀胱留置カテーテル等)の留置を最小限にする
といった取り組みを日常的に行っています。
これまで、何回かに渡って、クリニカルアウトカムの内容に沿って、当院の取り組みを一部ですが紹介してきました。
引き続き、患者さんが入院前の生活に少しでも戻れるよう、全職種協働して頑張っていきます!