こんにちは、老健嚥下チームです
9月は「食事介助」についてのスタッフ勉強会を行いました。
その中から大切なポイントの一部をご紹介いたします
私たちは、1人では食事が食べられない方が安全で安楽に食事が食べられるように支援し、必要な栄養や水分を摂取してもらうだけでなく、満足感を得てもらうように配慮して介助を行っています
介助者の位置
基本的には、介助される方が右利きでは右側から、左利きでは左側から行います。横並びか45度程度の斜め前で目線を合わせるようにします。
麻痺がある方を介助する際は、基本的には健側(麻痺のない側)から行ってください。
これは口の中も麻痺している場合があるため、噛んだり飲み込んだりできる健側に食べ物を入れる必要があるためです。
立ったまま介助を行うと、あごが上がりやすくなり、誤嚥(食べ物や飲み物が誤って気管に入ってしまうこと)の原因になります。

逆手介助
介助する時は、座っている側の手で介助をしましょう。
絵のように逆手になるとスプーンが口に真っすぐに入らず食べこぼしが多くなります。また介助される方の顔も横を向きやすくなり、飲み込みににくかったりスプーンが抜きにくくなったりと不快な思いをさせてしまいます。


ひと口量とスプーンの使い方
①ひと口の量はティースプーン一杯が目安です。
②スプーンは介助される方の正面で、斜め下からすくって見せ、あごが上がらないように注意します。(あごが上がると誤嚥しやすくなります
)
③口に運ぶときは、下唇に沿わせ舌の中央にスプーンを置いて口を閉じてもらい、そのまま上唇に沿うようにしてスプーンを引き抜きます。
※口の開け方が少なくスプーンが入りにくい時には、スプーンを横に向けてスライドさせながら舌の中央に入れると良いです。

食事介助方法
①食事メニューの説明
刻み食やペースト食などメニューがわかりにくい場合があります、食べ物を認識できるように目の前で食事を見せ、食事のメニューを説明します。
②まずは、お茶や汁物から
食事の一口目はお茶や汁物など液状のものを摂取してもらい口腔内を湿潤させることでスムーズに飲み込む事ができます。
③しっかり飲み込んでから次のひと口を
のど仏の上下で飲み込めたか確認します、ですが一度飲み込んでも口の中に食べ物が残っている事があります、次のひと口を運ぶ前に残っていないか確認して下さい。
④食事ペースを急かさない
焦って介助すると誤嚥の可能性が高くなるばかりか食事が楽しくないイメージを持ってしまいます。介助される方のペースに合わせるようにしましょう。
あまり長すぎると疲労感を感じるため30〜40分で終えるようにしましょう。
また一つの食品を連続して食べると飽きてしまうので、主食、主菜、副菜をバランスよく交互に食べてもらうようにしましょう
勉強会の最後は、実際の食事介助風景を写真に撮り参加者に良い点、良くない点、修正点などの意見交換を行いました
私たちが食事の支援を行うことで、利用者さんにとって食事が楽しみの一つになってほしいと思っています
是非、食事介助方法について意識してみて下さい。