大泉学園複合施設オフィシャルブログ

大泉学園複合施設オフィシャルブログ

大泉学園複合施設は、練馬区の地域包括ケアモデルの中核を担うことを目指した病院・施設です。

こんにちは花 栄養科ですルンルン

 

本日は「敬老の日」ですキラキラ

毎年恒例の「お祝い御膳」を提供させていただきました拍手

 

紅葉メニュー紅葉

・松茸ご飯

・天ぷら盛り合わせ

・うなぎ入り茶碗蒸し

・紅白なます

・秋のフルーツ(梨・柿)

 

松茸ご飯には、一人一枚松茸をのせましたきのこ

天ぷらは海老かにかまさつまいも椎茸大葉の五点盛りになっており、抹茶塩で召し上がっていただきました!

茶碗蒸しにはうなぎが入っており、紅葉麩を飾ることで秋らしさを感じていただけたかと思いますイチョウ

紅白なますはさっぱりとした味付けに、デザートの柿と梨も患者様からとても好評でした笑い

 

患者様・利用者様からは「とても豪華だわ」「天ぷら食べたかったの」「茶碗蒸し食べやすくて良いね」「全部美味しい」等

お褒めの言葉をいただけました!!

 

こちらも、毎年恒例のパッキン箸ですキラキラ

箸を割ると金粉がキラキラと舞い落ち、食事をより一層豪華に彩りました流れ星

 

嚥下機能が低下している方のお食事も、できるだけ常食の方に近い見た目になるよう仕上げましたルンルン

 

患者様・利用者様は食べる前から喜んでいただき、今年も大好評の献立になりました拍手

 

明日、9月17日はお月見献立ですスター

2日続けての行事食になりますが、お楽しみにお待ちください照れ

 

こんにちは!ねりま健育会病院/ライフサポートねりまの事務部です!

以前、告知させていただいた敬老祭の開催が明日となりました。

(詳細は下記をご覧ください。)

 

 

明日は初めての試みとして、患者様、利用者様向けに行っている当院職員のバンド演奏を

Instagramでライブ配信させていただきます!!

午前、午後と1回ずつ配信予定ですので、皆様ぜひご覧ください口笛ルンルン

①10:50-11:20頃

②14:00-14:30頃

を予定しております。下記アカウントにアクセスの上、お待ちくださいルンルン

https://www.instagram.com/neriken_nurse/

 

皆様のご来院・Instagramへのアクセス、お待ちしております。

 

事務部

こんにちは、ねりま健育会病院事務部です。

 

毎週金曜日は

日刊ゲンダイに掲載されている

酒向院長の記事のバックナンバーをご紹介させていただきます。

 

第9回
「急性期病院」のリハビリは

      どんなことが行われるのか?~

 

 

現在の日本の医療体制では、

病院は大きく「急性期」「回復期」「慢性期」に分けられています。

 

病気やケガで手術などの治療を行うのが急性期病院

病状が落ち着いた段階で障害が残った場合にリハビリを行い、

再発予防を確立するのが回復期病院

退院後の再発予防とケアを継続するのが慢性期病院です。


回復期病院はもちろん、

急性期病院や慢性期病院・施設

(本格的なリハビリが可能なのは老健=介護老人保健施設のみ)でも、

リハビリは行われています。

リハビリを含めた観点から、

それぞれより良い施設を選ぶためのポイントを詳しくお話ししていきます。

 

まずは急性期病院です。

言うまでもありませんが、急性期病院の役割は病気やケガの治療です。

リハビリテーション科などでリハビリは行われていますが、

あくまで“治療プラスアルファ”という位置づけになっているところがほとんどです。

 

ただ近年は、主にがん治療の分野で、手術の結果をより良好にしたり、

回復や退院をより早くするために、術前リハビリを強化する病院が出てきました。

一方、最先端リハビリ治療を行っている急性期病院もあります。

 

簡単に紹介すると、

反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)で特定の脳部位を直接活性化して

麻痺や言語を回復させる治療コースがあります。

 

また、麻痺した上肢を使える手にする訓練のために、

麻痺していない上肢をミトンなどで拘束するCI療法の治療コースがあります。

 

さらに、ブレーン・マシン・インターフェース(BMI)により

重度麻痺肢を回復させる治療コースなどもあります。

 

さて、病気になると、患者さんの体力と筋力は弱ってきます。

弱ってくると病気も進んでしまうので手術しましょうという流れになります。

 

しかし、体力や筋力が弱った状態では、

負担が大きい手術に耐えられなかったり、回復が遅くなって予後は悪化します。

 

術後の結果を改善するため、手術の前に2週間ほど集中的にリハビリを行い、

体力と筋力をいったん引き上げてから治療に臨むという考え方が広まってきているのです。

 

実際、術前リハビリで体力と筋力を底上げしておくと、

回復が良好になって早期に退院できるというデータがいくつも報告されています。

発症から手術までに時間的な余裕がない脳や心臓の疾患では難しいのですが、

がんは比較的“待てる”ケースが多いため、術前リハビリが重要になります。

 

とりわけ「手術成績をアップさせるためには術前リハビリが必要だ」と気づいている医師は、

しっかりしたリハビリの体制を病院内で構築しています。

 

現在、がんセンターなどの拠点病院では、

がん治療の成績は全国的に似通ってきています。

そうした治療成績をさらに伸ばすためには、

リハビリが欠かせないと理解が進んできたのです。

 

 

■主治医と現場スタッフの連携が重要

もちろん、急性期病院で行われる術後のリハビリも大切です。

がんや脳、心臓などの疾患で治療を受けた後、

回復期病院に移るまでの期間に実施されるリハビリです。
 

かつては、手術後は安静にしたほうがいいという考え方が主流でしたが、

いまは脳でも心臓でも、手術や投薬治療によって病気のコントロールがついて

病状が安定した段階で、早期にリハビリを開始するケースが増えています。

 

世界的にも、とくに脳や心臓の分野では、手術後24時間以内、

病気の状態が悪かった場合でも48時間以内にリハビリを開始すると

回復が早くなることが知られていて、日本でも取り組む病院が増えているのです。

 

まず、手術後は寝たきりにさせることなく、座らせるところから入ります。

床にかかとをつけて、背もたれに頼ることなく座れるというところまで進めて

体に重力を感じさせれば、立つ、歩くといった最低限のリハビリも迅速に行えます。

ただ、早期にリハビリを開始する場合、

患者さんの状態が悪くならない程度に実施しなければなりません。

 

そのためには、主治医と、現場で実際にリハビリを担当する理学療法士(PT)、

作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の連携が欠かせません。

 

PT、OT、STは医師ではありませんから、

病気についての詳しい専門的な知識は持ち合わせておらず、

主治医から「あとはそっちでやっておいて」と指示されるだけでは、

怖くて適切なリハビリは行えないのです。

 

良質で治療成績が優秀な急性期病院では、

少なくとも一度は主治医とスタッフが合同で患者評価を行い、

リハビリの方針を決めています。

初めにお話ししたがん治療における術前リハビリや、

術後の早期リハビリが適切に実施されている急性期病院は、

治療成績が良く入院期間も短いことが数字ではっきり示されています。

 

そういう急性期病院なら、安心して治療を受けられると判断していいでしょう。

 

 

 

 

掲載元:

日刊ゲンダイDIGITAL

※過去の記事は現在有料会員のみ閲覧できます。

 

 

 

 
 

こんにちは、ねりま健育会病院事務部ですニコニコ

 

今週も当院のお花をご紹介させていただきますキラキラ

 

 

 

 

クローバー使用したお花クローバー

 

ユリ

 

アスター

 

リンドウ

 

ワレモコウ

 

ドウダンツツジ

 

次回もお楽しみにウインクルンルン

日刊ゲンダイにて毎週火曜日夕刊で掲載されています

酒向院長の記事をブログでも毎週お知らせいたします。

 

第45回

~認知症の「重症リハ」は

   どのように取り組めばいいのか~

 
 
認知症はサプリやリハビリで治りますといった誇大広告をよく見かけます。
認知症は加齢とともに進行しますので、治る病気ではありません。
ですから、本人と家族が困る症状を
どうやって和らげてあげることができるのかに尽きます。
 
われわれは24時間365日、
認知症の患者さんの生活を支援しています。
認知症の治療法は、環境調整と関わり方が基本です。
それにはリハビリ的視点が欠かせません。
 
それでも難しい場合に、初めて薬剤治療が必要になります。
この3つの原則を覚えておいてください。
 
さて、認知症が重症になると、
認識力や認知機能が著しく低下するため、人を認識したり、
言葉を理解することができなくなるなどして、
コミュニケーションを取ることが難しくなります。
 
また、運動障害や歩行障害が生じて体を動かすことが難しくなり、
寝たきりになるケースも少なくありません。

そうなると、誤嚥による肺炎などを発症して亡くなるリスクが高まります。
 
さらに病状が悪化すると、
食事を食事だと認識できなくなるため、食べられなくなります。
食事や水分をとれなくなると、
およそ2週間で亡くなる方がほとんどで、
この2週間がいわゆる看取り期(終末期)と呼ばれる段階です。
 
認知症が重症になると、
運動するなどして回復を目指すようなリハビリは行えません。
ですから、
看取り期には至っていない認知症の「重症リハビリ」では、
なるべく寝たきりになることを防止して、
できる限り家族とのなにげない活動を継続できるように取り組みます。

ずっと寝たままにはさせずに体を起こして、安定した姿勢で座ってもらい、
可能ならば立たせてその姿勢を気持ちよく維持してもらいます。
車イスに移動できるようになれば、家族などと外出することも可能です。
そうなれば、家族の介助量も軽減できるようになります。
 
■介護=ケアと一体になっている

病状が進んで看取り期に近づいた重症リハでは、
清潔を保ったり、痛みを軽減するなど、
患者さんが健康的で気持ちよさを感じられるような取り組みを行います。

かつては、患者さんが食事をとれなくなると、
胃ろうを設置して栄養を供給するかどうかを検討する時代もありましたが、
近年は口から食べられなくなったら寿命と考えて、
無理に延命はしないという傾向が主流になっています。
 
そんなふうに、動けない、食べられない状態になれば、
当然、寝たきりで衣服の着替えや入浴もままなりませんし、
排泄は垂れ流しになるなど、全身が不衛生になります。
それらを清潔に改善し、
少しでも健康的に感じてもらうために重症リハを実施するのです。
 
 
褥瘡(床ずれ)を予防するために、
寝た状態から起こして除圧した姿勢で座らせてあげたり、
体の節々の痛みを軽減するために全身の関節を伸ばしてあげたり、
清潔を保つために体を拭いてあげたり、お風呂に入れてあげたり……。
意識があるようなら、
屋外に連れ出して季節と快適な空気を感じてもらう場合もあります。

このように認知症の重症リハは、
介護=ケアと一体になっているといえます。
 
例として挙げた処置はすべてリハビリでもケアでも実施しますし、
お風呂で全身を洗うことも、本人が洗う行為を促すのであればリハビリになりますし、
他の人がすべて洗ってあげるとすればケアになります。
 
いずれにせよ、どちらも患者さんが健康的で幸せを感じてもらうために行うのです。

こうした看取り期も含めた重症ケアは、
施設でも自宅でも取り組みが必要になります。
 
ただ、重症になってくると介護の負担が大きくなるので、
家族がひとりで続けるのは困難ですし、限界があります。
 
ですから、家族が困り果てたり疲弊してしまう前に、
われわれ専門家や施設に相談してください。
その患者さんの病気を医学的に知り、
なぜその症状や状態が現れているのかを理解し、
それをどう看護してどんなリハビリやケアに取り組めばいいのか。
 
これを家族の希望に沿って一緒に考えて実践していくことが最善の介護につながります。
 
 
次回あらためて詳しくお話しします。
 
 
 

 

 

 

掲載元:

日刊ゲンダイDIGITAL

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは、ねりま健育会病院事務部ですニコニコ

 

9/16(月)

 

敬老祭

 

 

が開催されます!!


 

 

 

当日は院内での敬老祭に合わせて

駐車場にて様々な直売所がやってきます祭

 

 

是非お越しください爆  笑爆  笑爆  笑

 

 

こんにちは、老健嚥下チームですニコニコ

 

当施設では利用者様の摂食・嚥下機能に応じて

それぞれの方に合った食形態のお食事を提供しています。

 

先月はそんな食形態の種類や特徴についてスタッフ間で勉強会を行いました。

内容の一部をご紹介します。

 

食形態の分類方法として、『摂食嚥下学会分類2021』というものがあります。

食形態のレベルをピラミッドで示したもので、下にいくほど普通の食事に近い形態となります。

 

 

学会分類に当施設の食形態を当てはめたものが次の画像です。

赤字の部分、「コード〇」の表記が学会分類となります。

 

 

きざみ食(食材を5㎜各程度にカットした食事)は一見、嚥下調整食のようですが、

口の中でバラバラに広がりやすい(凝集性がない)ため、コードなしとなります。

 

きざみ食にあんかけをかけることで、食材のまとまりにくさを緩和した食事も提供しています。

 

当施設の食形態を先ほどの学会分類のピラミッドに当てはめたものが次の画像です。

 

 

 

当施設では入所時の評価や、入所後のお食事の様子観察をもとに

どの食形態が適切であるかを検討し調整しています。

 

大まかな観察項目と対応の例として次のようなものがあります。

 

〇硬いものが食べづらくないか     →軟菜

○自分の歯で食事を一口大に噛み切れるか→一口大

〇奥歯で食事をすりつぶせるか     →きざみ

〇きざみでは食べ物が口腔内に残りやすい、唾液分泌が少なくないか →きざみあん

○口周りや舌、喉の筋肉の動きはどうか →ソフト、ペースト食

 

安全においしくお食事が食べていただけるよう、

適切な食形態の判断についてスタッフ間でも理解を深めていきたいと思いますナイフとフォーク

 

 

こんにちは、ねりま健育会病院事務部です。

 

毎週金曜日は

日刊ゲンダイに掲載されている

酒向院長の記事のバックナンバーをご紹介させていただきます。

 

第8回
全身が硬直して動かせない患者のリハビリは

 どんな方法で行われるのか~

 

 

これまでお話ししてきたように、

脳疾患の治療はうまくいき、脳画像もそこまで深刻な状態ではないのに、

寝たきりになってしまう患者さんがいます。

 

その場合、原因は前回取り上げた廃用症候群だけではなく、

脳内ホルモン(神経伝達物質)の分泌のバランスが崩れ、

ドーパミンが不足して体を動かせなくなっているケースがあります。

ドーパミンは、意欲、運動、快楽のコントロールに関わる神経伝達物質で、

不足すると筋肉がこわばる筋固縮などの症状も現れます。

体全体がカチカチに硬直して動かなくなり、

寝たきり状態になってしまうのです。

 

 

そうした患者さんの場合、

クスリを使いながらリハビリを行うことで動けるようになり、

運動機能や能力を取り戻して日常生活を送れるようになる可能性があります。

 

以前、脳挫傷による重度の痙縮(自分の意思とは関係なく筋肉が収縮し関節が硬くなる状態)

があり、寝たきりだった50代の男性患者さんが来院されました。

 

脳外科治療によって、脳損傷そのものは深刻な損傷ではなく、重い麻痺もありません。

しかし、

脳が出している「筋肉を収縮させる指令」と「筋肉を弛緩させる指令」が

バランスよく伝わらなくなり、体を伸ばせなくなって屈曲してしまっているのです。

 

つまり、座れない、立てない、歩けない……という状態で、

覚醒状態も低下していました。

無理に体を伸ばそうとすれば痛みが出るので、

積極的な立たせるリハビリが行えませんでした。

この状態が2週間以上続くなら、改善は望めません。

 

そこで、「バクロフェン持続髄注療法(ITB療法)」とリハビリを併用する治療を計画しました。

 

バクロフェンは、筋肉をほぐし痛みを和らげる筋弛緩薬で、

脳卒中の後遺症や筋肉がこわばる病気の治療に使われます。

このバクロフェンを脊髄の髄腔内に直接投与するのです。

 

まず、バクロフェンを脊髄の髄腔内に注射して、

痙縮した筋肉が弛緩するかを判定します。

効果が確認できたら、次は脊髄の治療が必要な高さまで

(この患者さんでは第3頚椎の高さまで)長いカテーテルを通して固定設置します。

 

そして、薬剤が24時間持続的にじわじわ流れる装置を使ってバクロフェンを注入していきます。

 

その患者さんは投与直後から上肢と股関節、膝関節と足関節の屈曲と痙縮が改善され、

徐々に自分で手や足を伸ばせたり、曲げたりできるようになりました。

これならリハビリを実施できます。

介助しながら、座る、立つ、歩くといった訓練を行い、

同時に声がけをしてコミュニケーションを図っていきます。

これを根気よく繰り返した結果、2カ月後には自分で歩けるようになり、

意識レベルも向上し、日常の簡単な動作も自分でできるようになりました。

 

体全体が硬直して、まったく寝たきりだった患者さんが、

自分で立って、歩いて、しゃべって、生活できるようになるのですから、

ご家族はびっくりしていました。

 

 

体が硬直して動かなくなっている場合、

ボツリヌス毒素を成分とするボトックスという薬剤を注射して

筋肉の緊張を和らげる方法もありますが、

ボトックスで治療できるのは、基本的には腕1本や足1本といった程度です。

 

そのため、前述した患者さんのように四肢に強い痙縮があると改善は難しい。

そういった場合はバクロフェン髄注療法が有効なのです。

ただ、バクロフェンを投与するだけでは、廃用症候群と弛緩した筋力低下が残り、

そこまで機能と能力を取り戻すことはできません。

そこで、積極的な攻めのリハビリが必要になります。

 

これまでお話ししてきたように、

座らせる、立たせる、歩かせる訓練を繰り返し、

筋力や筋耐久性を向上させていくのはもちろん、

積極的にコミュニケーションを図って脳に刺激を与えることも重要なポイントです。

なんらかの作業をする際も、リハビリを行っている最中も、常に声をかけながら進めます。

 

歩行訓練の時は「イチ、ニ、イチ、ニ」と一緒に声を出したり、

「どこか痛いところはありませんか?」「今日は調子がいいですねー」

といった簡単な会話からコミュニケーションをとり続けます。

リハビリでは、脳に快適な刺激を与えることが重要なのです。

 

 

リハビリによって、意識がはっきりしてきて、

なんらかの反応や会話ができるようになってきたら、

簡単な計算の問題を解いたり、文章を読んだり書いたりしてもらいます。

 

短い文章からスタートして、徐々に長くしていきます。

さらに、それらができるようになった段階で、

今度は頭で考えて答えを導き出すクイズのような訓練を繰り返します。

その際のポイントは、本人ができるレベルの課題を与えて成功体験を与えていくことです。

このように、身体機能や体力を向上させるリハビリと並行して、

脳にステップに応じた刺激を与えるリハビリを行うことで、

“人間力”を取り戻せるのです。

 
 

 

こんにちは!老健支援相談員ですニコニコ

 

台風が過ぎ、涼しい日も増えてきましたが、皆様いかがおすごしでしょうか?

 

9月の介護相談会も以下の通り行っておりますOKスター

 

 

当施設の相談員が、介護に関する不安やお悩み、

ちょっとした疑問にお答えいたしますキメてるびっくりマーク

 

お気軽にご連絡ください!!

 

また、今月は当施設のケアマネージャーによる介護相談会も予定しております。

詳細は今後、ブログでご案内がありますので、ご確認ください。

 

ご予約は電話にて承っております。

皆様のご参加、お待ちしておりますひらめき飛び出すハート

 

 

 

日刊ゲンダイにて毎週火曜日夕刊で掲載されています

酒向院長の記事をブログでも毎週お知らせいたします。

 

第44回

~アルツハイマー型認知症のリハビリで

 注意すべきポイントは?

 
 
認知症を発症後のリハビリは、
病気の種類と特徴を把握したうえでアプローチすることが大切になります。

今回はアルツハイマー型認知症レビー小体型認知症について取り上げます。

アルツハイマー型は脳の変性による認知症の70%を占めていて、
脳画像を見ると前頭葉と頭頂葉--特に側頭葉の海馬が大きく萎縮しています。
海馬は短期記憶をつかさどっているため、
最近の出来事を記憶する力が低下して、
自分が何かを忘れていることも自覚できないのが特徴です。
 
そうした記憶障害だけでなく、
アルツハイマー型の患者さんに特に特徴的なのが「取り繕い」という反応です。
相手から何か話題を振られたときなどに、
それを忘れてしまっているにもかかわらず
話を合わせて覚えているかのように振る舞い、
近くにいる知人に「そうだよね」と同意を求める傾向があるのです。
 
取り繕いは、自分の記憶障害を知られて恥ずかしい思いをしたくないといった
自尊心を保とうとする気持ちから現れるといわれます。
ですから、取り繕う患者さんはアルツハイマー型だとすぐにわかります。
 
 
また、アルツハイマー型の患者さんは精神的な症状の特徴から
「無関心になる=陰性症状」「穏やか」「怒りっぽくなる=陽性症状」
という3つに大きく分けられます。
リハビリを行う際はそれぞれの傾向に合わせて進めなければ
トラブルの原因になってしまいます。
 
同じアルツハイマー型でも、
いつも穏やかでニコニコしている“ボケ老人”であれば好かれますが、
いつも興奮して怒っている方は嫌われてしまいます。
何事にも無関心でまったく反応がない方も周りは困ってしまいます。
ですから、その症状評価をして、
まず環境調整と関わり方によって陽性と陰性が改善するように試みます。
しかし、それが難しい場合は、
陽性や陰性の方を薬による治療で
「穏やか」な状態までコントロールする必要があります。

ただし、陽性と陰性では真逆の治療が必要です。
すぐに興奮して怒り出す陽性の方は前頭側頭型認知症の病態を合併されている方が多く、
漢方薬や向精神薬を使って穏やかになるようコントロールしていきます。
一方、無関心な陰性の方には、反応が出るように抗認知症薬を調整します。
抗認知症薬は基本的に運動機能や精神機能を刺激してあげる作用があり、
陽性の方に使うとさらに興奮して怒りっぽくなってしまうので、
同じアルツハイマー型でも薬の使い方には注意しなければなりません。

 

アルツハイマー型の患者さんは、

このように治療で「穏やか」な状態にコントロールしたうえで、

可能な限り「座らせる」「立たせる」「歩かせる」

「コミュニケーションする」「楽しいと思うことを継続してもらう」といった

認知症リハビリを実践していくのです。

■レビー小体型は不調が出ないタイミングで実施

レビー小体型認知症は、

脳の神経細胞に異常なタンパク質であるレビー小体が蓄積することで起こる認知症で、

認知症の約20%を占めています。

 

脳画像を見ると、脳幹から小脳、後頭葉の辺りが軽度萎縮しています。

レビー小体が脳幹に現れるとパーキンソン病を引き起こすので、

パーキンソン病が加齢とともに悪化してレビー小体型になるようなイメージです。

そのため、パーキンソン病と同じような、脳内で不足するドーパミンを補ったり、

ドーパミンの遊離を促進したり、

神経回路の働きを補正する薬を使った治療が行われます。

レビー小体型も、アルツハイマー型と同じように興奮型と無関心型があり、

抗認知症薬と抗精神薬の使い分けが必要です。

 

また、レビー小体型では幻視や幻覚を見るという特徴的な症状が現れます。

これは、「昼間は起きて、夜は寝る」という生活リズムが崩れると起こりやすくなるので、

きちんと生活リズムを整えてあげることが重要です。

 

さらに、レビー小体型は一日の中で症状がかなり変動するという特徴があります。

起立性低血圧や体温調節障害などの自律神経症状も出てくるので、

不調がないタイミングに合わせてリハビリを実施しなければいけません。

とりわけ歩行障害が進行する場合が多いことから、

しっかり歩けるようにするための歩容と筋肉トレーニングが大切になります。

認知症リハビリは、

「座らせる」「立たせる」「歩かせる」「コミュニケーションする」

という基本となるポイントは共通していますが、

病気の種類に応じたアプローチが欠かせないのです。

 

 

 

 

掲載元:

日刊ゲンダイDIGITAL