患者さんに寄り添うための看護:プライマリーナーシング | 大泉学園複合施設オフィシャルブログ

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こんにちは!看護部です。

今回は、当院で行っているプライマリーナーシングという看護方式についてご紹介します。

 

さて、そもそも看護方式という言葉を聞きなれない方もいらっしゃると思います。

看護方式とは、病棟において効果的、適切な看護提供(診療の補助及び療養上の世話)を行うために、看護師がどのように活動するかというものを示すものです。

 

看護方式にはいくつかの種類がありますが、代表的なものを挙げると、

宝石赤プライマリーナーシング

患者さんの入院時に担当する看護師を決めて、その看護師が患者さんの退院までをサポートするもの

宝石ブルーチームナーシング

病棟の中で複数の看護師から成るチームと患者さんのグループをいくつか作って、どの看護チームがどの患者さんのグループみるか決まっているもの

宝石緑機能別看護

看護師の中で業務を分担し決まった看護業務のみ(注射、処置、検温、生活上のケア等)を行うもの

宝石紫PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)

近年日本で発祥した方式で、看護師が2人1組でペアを組んで看護業務を行うもの

等があります。

 

当院では数ある看護方式の中で、プライマリーナーシングを採用しております。

プライマリーナーシングのメリットとデメリットには以下のようなものが挙げられます。

また、当院ではプライマリーナーシングのデメリットを軽減するための取り組みも行っています

 

メリット

スター1人の看護師が原則的に入院から退院まで一貫して看護を行える

スター患者さんやご家族との信頼関係を築きやすい

スター患者さんやご家族の意向を治療や看護に反映しやすい

スター担当看護師が変わらないので途中で看護方針が大きくぶれることが少ない

スター看護師側としては達成感や看護能力の向上を得られやすい

 

デメリット

注意他の看護方式と比較して看護師が多く必要となる

 →法定の看護配置よりも余裕をもって看護師を配置しています

注意担当看護師の能力や知識によって提供される看護の質にばらつきが出やすいとされる

 →新卒や中途入職の看護師には経験の長い看護師が相談役としてつきます

 (いわゆるプリセプターに近いもの)

 →看護の質のばらつきが出ないように看護管理者が

 適宜全患者さんの看護方針をチェックしています

注意担当している患者さんによって看護師間での負担の差が出やすい

 →1人の看護師が担当する患者さんは重症度にもよりますが1~3人程度になるようにしています

注意看護師と患者さんの関係が密になりやすく関係によっては悪影響を及ぼす場合があるとされる

 →患者さんやご家族からは担当看護師について気になることがあった際に

 相談しやすい雰囲気を病棟師長や看護師、他職種と共につくるよう心がけています

 →看護師からも患者さんとの関係について悩むことがあれば

 上司や同僚へ相談しやすい雰囲気をつくるよう看護部門として心がけています

注意患者さんの情報を共有する機会が少なくなり看護師間のコミュニケーションが減りやすい

 →毎日の申し送りや電子カルテのメールシステムで密に情報共有を行っています

 →業務時間中に看護師間で困っていることに関して話し合う時間を確保しています

 

 

上の写真は2021年度に作成した理念映像からのキャプチャになりますが、毎日朝夕の日勤ー夜勤間の申し送りに加えて、昼過ぎに日勤看護師間での全体の申し送りを行っています

昼の申し送りではインターカムを利用し、スタッフステーションから離れている看護師も情報を受け取れるようになっています

 

患者さんおよびご家族のために、よりよい看護を提供できるよう、看護部門として取り組みを続けていきます。