日刊ゲンダイにて毎週火曜日夕刊で掲載されています
酒向院長の記事をブログでも毎週お知らせいたします。
第121回
~具志堅用高さん(6)
今から筋肉革命的生活を実践すれば
100歳までタレントを目指せます
~
具志堅さんのお話をお聞きして、
まさしく「ほとんど貧乏、ときどき贅沢」な暮らしを実践されていることに感銘を受けました。
これは生物が幸せに生きるために最も大切なことです。
これができているから、具志堅さんはチャンピオンを極め、
さらに引退後も長くタレントとして活躍され、
そして、誰からも愛されています。
お人柄も非常に魅力的で誠実な方でした。
具志堅さんの基本は、まず全ての人生は我慢から始まる、ということです。
天賦の才に恵まれていても、初めからチャンピオンになったわけではありません。
努力を重ね、人を信じてついていき、ついに世界チャンピオンの座をつかんだ。
孤高のチャンピオンというより、チームでつかんだ栄冠でした。
なぜ、厳しいメニューについていけたか。
とにかく、指導者が怖かったそうです。
現在は怖い指導者は排他される時代になりましたが、昭和の時代は スポーツも、企業もトップは怖かった。畏怖する存在がいることも世界のトップになるためには大切な要素なのでしょう。
一方、具志堅さんの筋肉増強の体づくりは結果でした。
筋肉をつけることを目的とはせず、その方法も特に意識されていませんでした。
筋肉を鍛え、体をつくって、世界チャンピオンになったのではありません。
トレーナーの言われるままに練習を重ね、世界チャンピオンになって気づくと、
筋肉は増強され、プロのボクサーの体ができ上がっていました。
人を信じて、一緒に伴走したことの勝利だと思います。
ミラノ・コルティナ五輪のフギュアスケートペアのりくりゅうとカナダのコーチとの関係を思い出しました。
さらに、大切なことは、チャンピオンを防衛すること、トップを続けることです。
その地位に溺れるのではなく、つらくても我慢して続ける。
その積み重ねが13回の防衛記録で、ここにこそ、具志堅さんの圧倒的な真価があります。
これは国会議員でも学者でも同じです。
一流の1年生では駄目です。
一流を継続して初めて、本物の一流なのです。
問題はOBになってからです。
26歳で引退してから、44年間、もうトレーナーはいません。
もちろん、トレーニングはしていません。
筋肉管理も健康管理も特別にはしていません。
その結果、太り、体は緩みました。
筋肉量が減少したため、生活習慣病が進みました。
身長も低くなり、骨も劣化して、歩行姿勢に衰えがみえます。
そう、今がチャンスです。
筋肉革命95的な生活リズムを取り入れれば、生活習慣病と認知症を予防できます。
また、毎日の飲酒は個人差があるものの、脂肪肝をつくり、肝機能を低下させます。
肝機能を改善するには、ブドウ糖を制限すること。
毎日、16時間制限すれば、3カ月ほどで改善できます。
昼の12時から夜8時までは食事もアルコールも自由で構いませんが、
8時から翌日12時までの16時間はブドウ糖を取らず、水かお茶だけにするのです。
朝10時から午後6時までの食事と、6時から翌日10時までの16時間のブドウ糖抜きでも構いません。
具志堅さんは一時期、ボクシングジムを開き、その会長をつとめ、後輩を育てました。
ジムを閉じた後もタレントを続けられています。
この社会活動を楽しむことは認知症の予防になります。
2015年には国際ボクシングの殿堂オールドタイマーに選出されました。
この名誉は、さらに具志堅さんにやる気を与えて、飛躍を促しています。
こうした名誉は社会貢献の機運を高めます。
自分のために生きてきた人生から、少しずつ、社会貢献の機会を増やしていく。
歴代の世界チャンピオンもどんどん社会参加して、社会貢献を進めてほしい。それが認知症予防になります。
具体的な筋肉増強法もお話ししましょう。
まず、下半身です。
毎日5000歩から7500歩は歩きましょう。
こうした運動は脳組織へのタウタンパクの蓄積を抑えて、脳機能を守ります。
また、歩けない日は、椅子での立ち座り訓練が有効です。
連続30~50回を朝、昼、夜の3回行います。
次に、腹筋です。
肩甲骨を浮かせる程度の腹筋運動を30~100回行います。
すると、お腹がしまってきて、シュッとした体形になります。
最後は、上半身を鍛えます。
腕立て伏せを10~20回行います。
腕立て伏せが難しい時は、膝をついて膝立て伏せでも構いません。
これも難しい時は、立位で壁に手をついた壁立て伏せなら、誰でもできます。
この3つの筋トレは腰痛や肩痛を改善します。
これらの詳細は、「筋肉革命95」(日刊現代)に書きました。
いつも全身の「筋肉を少し張った状態」にしておくと、筋肉からたくさんのマイオカインが放出され、
生活習慣病を予防してくれます。
これを実践すれば、具志堅さんも100歳までタレント活動を続けられると思います。
具志堅さん、いつまでもお元気で。
皆さんも、ぜひ、試してください。

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掲載元:
日刊ゲンダイDIGITAL