こんにちは今回は薬剤科が担当致します
本日、3月3日はひな祭り、別名「桃の節句」
ひな人形を飾る習慣は、平安時代の貴族の女の子達が「雛遊び(ひいな遊び)」と呼んでいたお人形遊びと、貴族が桃の節句に行っていた「流し雛」の風習が合わさったものといわれています
「桃の節句」のもともとのルーツは中国にあり、季節の変わり目に厄災を祓い無病息災を願う行事「五節句」のうちの一つで、「上巳(じょうし)の節句」といわれています。
本来の上巳(じょうし)の節句は旧暦の3月3日で、現在でいうとちょうど4月上旬の桃の花が開花する頃です。桃は中国では厄除けの力があると信じられ、それが日本にも伝わり桃の花を飾るようになり、江戸時代頃から「桃の節句」という呼び名で親しまれてきました
薬として、「桃」について少し調べてみましたので、ご紹介🍑
体のエネルギー源ともなる果糖が主成分ですが、ペクチンという水溶性食物繊維も豊富で、整腸作用があり便秘予防に効果があり、カリウムも豊富に含まれており、これは高血圧や筋肉のけいれんなどを防ぐ働きがあります。
漢方では 花 と 葉 と 種 の部分が使われています。
・花 は「白桃花(はくとうか)」と呼ばれる生薬として、利尿作用でむくみ改善などへ
・葉 は入浴剤として使われることが多く、夏場のあせもや湿疹など皮膚トラブル等へ
・種 は「桃仁(とうにん)」と呼ばれ、乾燥させた状態で使用され、消炎鎮痛作用や血の滞りをよくする作用があり、頭痛・肩こり、高血圧等へ
代表的な漢方薬では「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」があります。
便秘がちで生理痛や痔があり、おできが出来やすく、血圧が高めで、時々頭に血がのぼって赤い顔でイライラしやすい方へ
他にも、「桃仁」は血の滞りをよくするということで、生理痛や生理不順、更年期障害など、女性特有の疾患に効果的な漢方薬がたくさんあります
「桃」は厄除けだけではなく漢方としても女性の役に立っているのですね
様々な由来がある「桃の節句」、ひな人形や桃の花を飾りこれからの益々の健康を願ってみてはいかがでしょうか