大寒とは、もともと中国から伝来した暦の区分方法「二十四節気」のひとつです。
二十四節気は「にじゅうしせっき」と読み、1年を春夏秋冬の4つに分け、さらにそれぞれを6つに分けた古来より伝わる暦です。そのなかで1年の最後をしめくくる期間が大寒です。文字の通り、1年間のなかでもっとも寒い日とされていますが、今年はなぜか暖かい日が続いていますね。
二十四節気は太陽の動きにあわせて定められるため、毎年日付が異なります。大寒に当たるのは、毎年だいたい1月20日〜2月3日頃の約15日間です。
大寒のなわわし
・寒の水を汲む:寒の内に水を汲むというのも寒中行事のひとつです。寒の水は冷たさが極まっていることから神秘的な力があると考えられており、飲むと体に良いとされています。
・寒仕込み:寒の水を使って、お酒や醤油などを仕込むことを指します。寒の水は雑菌や不純物が少なく、お酒や醤油、味噌を仕込むと品質が高くおいしいものができると知られています。
大寒ならではの食べ物
大寒の初日に生まれた卵のことを「大寒たまご」といいます。大寒たまごは栄養価が高く、縁起物として知られています。ほかにも寒の水でついた餅「寒餅」や、寒の水を使って仕込んだ甘酒、味噌なども大寒ならでは。寒の水は清らかで澄んだ水であるため、おいしい餅や品質の高い甘酒を作ることができます。
野菜は冬に寒さで凍結しないよう、糖分を蓄えます。そのため冬に旬を迎える野菜は糖度が高く、甘くなる傾向があります。
魚介類は、身に脂肪をため込むことで冬を乗り越えようとします。脂がのった冬の魚は、濃厚な味わいととろけるような食感を楽しめるでしょう。
大寒を過ぎたら、いよいよ春の訪れ「立春」です。穏やか春が待ち遠しいですね