前日の続きである。上級の中でも上の上級3と4のクラスによる二次創作の発表会の2日目。けんじいはこの科目を指導してきたわけではないが、本来自分の授業の日なので、前日のようにのんびりと見ているわけにはいかない。

 

 1つ目は「今日から俺は!!」の前日譚。けんじいはもちろん知らないが、この漫画はいわゆる不良者のシリーズ。千葉県の高校が舞台で、学生は千葉に転校する前の事情を創作した。まあなんということもない筋書きだが、「てめー」とか「知らねーのか」とかいった不良らしい言葉を多用するところが見せ場のようだった。セリフにはよく練習した跡が窺われた。

 

 

 2つ目はと言いたいところだが、なんと予定していた「鶴の仕返し」は予定した役者が全員欠席で、けんじいは教室の前に「本日休演」と張り紙を出さざるを得なかった。この時期は進学する地方の学校の近くへ引っ越しする学生が多く、時期的に集中することもあって日程を変更することができなかったようだ。

 

 残った1人はそれを中心になって作った学生なのに、「他の仲間が1人も来ないなら私も休む」といって欠席を予告したと言う。けんじいが唯一知っている物語「鶴の恩返し」の二次創作なら是非見たかった。説明書きでは「 PPTによる紙芝居サスペンス」とある。紙芝居なら1人でもやってくれればよかったのに残念でならない。けんじいがそのことを知っていれば、強くその学生に出席を要請したのにと思う。実は昨日ブログに書いた「メリーさんの電話」も他が引越しのために、1人しか来られなかった生意気女子が、急遽代役になった若い先生と2人でやり遂げたのだ。

 

 

 さて我がクラスの空振りとは関係なく、元々1コマは他のクラスを見る予定だったので、「日本のニュース番組風にアレンジ・・・」という謳い文句に釣られて上級4のクラスの作品を見た。ニュースキャスターに加えコメントする大学教授が現れ、自分達の日本語学校をルポしながら、学生にインタビューして、ウオーターサーバーやトイレの不足など学校の問題点を指摘した。映像と実演を組み合わせたさすが最上級クラスの出来だった。

 

 今年度の日本語学校は明日の期末試験、明後日の卒業式で終わりを告げる。