ずっと以前日本語学校の中級クラスを担当していた頃、「日本に来て驚いたこと」を語るスピーチや作文のタスクがあり、このブログにもその一部を紹介したことがある。最近はほぼ上級担当なのでテーマが高度になり、こういう初歩的な話を聞く機会がなかった。

 

 今担当している中級の先生にとっては目新しいと思えたのか、授業後「中級学生によるスピーチ発表会-日本に来てびっくりしたこと」が催された。何でも顔を出すけんじいは授業後聴きに行った。

 

 

 1人目はもう聞き飽きた話題。「中国ではスマホ1つで出かけることが多いが、日本では現金が使われるケースがとても多いことに驚いた。スマホは本当に便利で特に夜中でも思い立ったら買い物ができることがいい。」けんじいは「年寄りはそう簡単にはいかないが、中国の老人は問題なく使えるのか」と質問した。「中国のスマホは日本のより簡単だ」とのことだった。日本も老人にとっての使いやすさをもっと追求してほしい。

 

 

 2人目は服装のこと。「電車に乗っても街を歩いても、日本人は黒っぽい服ばかりだ。私はある時赤い服を着て行ったら、「それってオーダーメイドなの?普通じゃ入手できないよ」と言われた。人生は短いのだから、もっと好きな服や違う服を着て楽しんだ方がよいのではないか。」けんじいは帰宅する時、新宿駅前で写真を撮ったら、確かにみんな黒っぽい服ばかりだった(上)。


 3人目は「日本の制服文化について賛成できない」というもの。まあ趣旨としては2人目と同じようなものだった。

 


 4人目は「日本の女子高校生が冬でも短いスカートを穿いているのはなぜ?」というものだった。おー、けんじいも答えが知りたい。「中国では寒い時期はみな暖かいズボンを穿きます。寒い中であんな格好では膝の関節も悪くなるでしょう。そこでこの学校の先生に理由を聞いたら「寒いより可愛いが重要だから」と言われました。」スピーチ後の質疑応答の中で「女子高校生の中には朝は校則に従い長いスカートを穿いているが、放課後は短いものに穿き替えている者もいる」という話だった。

 

 8年近く昔のブログには、「日本に来て変だと思ったこと」という中級の作文で「男女が割り勘(男が払うべき)」、「一人暮らしが多い(家族と一緒じゃないなんて変!)」、「日本人は礼儀正しいと思っていたが、酔っ払いなどをたくさん見た」と今回とはかなり違う内容だった。もっともこの時はモンゴル人が多かったが、今回の上記4例は全て中国人である。