我がハーモニカサークルは今年2月の定時総会の時点から資金不足傾向が目に見えていた。早めにこの問題を解消しておかないとまたギリギリになって大騒ぎになるだろうと思い、会計監査のけんじいは時々それとなく「お金の方はどうなっていますか」と気にしていることを知らせたつもりだった。

 

 その度に、「今度の演奏会まではそっちに全力だから」とか言って全く検討していなかった。それがここへきて会長が「お金が足りないから来年から会費を引き上げる」と発表した。それは分かっているが、会費の変更は規約によると総会決議事項である。臨時総会も開かないで、決めるのは明白な規約違反だ。監査としては黙っているわけにはいかないので、そう意見を言った。

 

 

 すると「臨時総会をわざわざ開くのはみんなに迷惑をかけるから」とか言う。実は自前の立派な演奏会をやるかどうかで揉めていた頃、会長は極めて唐突に「臨時総会」と称してみんなを集めて自分の思いを話した。結局それでも演奏会開催は通らず断念した経緯がある。だから来年2月の定時総会に間に合わないのなら、規約変更のために臨時総会を開くことは当たり前のことだとけんじいは思う。

 

 結局今年は定時総会と臨時総会の2回もチャンスがあったのにそこで議論もせずにおいて、今回も議論もせずに「はい、値上げ」は安易すぎるというか無理筋というか。もっと総会でいろいろな代替案や、場合によってはさらに大幅な値上げをするべきだと言う意見だってありうるだろう。だからけんじいの意見は間違っていないと思う。

 

 

 しかし会長は怒り狂って練習が終わった後で「もう私は会長をしない。けんじいさんにやってもらう」と息巻いていたそうだ。先日はけんじいに向かって「(会場使用の関係で)新宿区民でなければ会長にはなれない」と言ったのに、もう支離滅裂だ。ここは少しtime outの時間をとったほうがよさそうだ。まあ、一人で好き放題にやってきたので、規約の意味が全く分かっていない人なんだろうと思う。

 

 けんじいも高々20人ちょっとのサークルで細かいことは言いたくないが、現に規約があり監査の役目をおおせつかっている以上、規約違反を見逃すことはできない。いっそ規約を全面改正して「この会は会長を核心とする団体であり、会長が独裁する」と中国共産党みたいにしてくれればけんじいも嫌われずに済むというものだ。

 

 

 本当は、この日は新曲「ウィーンはいつもウィーン」の楽譜が配られたので、その話を書こうと思っていたのだが、結局先生の楽譜解説だけで終わったこともあり、それはまた次の機会にしよう。