年相応のコースで紅葉の盛りのコースということで、久しぶりの岳友に声をかけ9年前になかなかよかった記憶のある西沢渓谷に向かった(今回の写真の順番は適当です)。

 

 

 新宿7時半発のあずさ3号で塩山駅下車。9時5分発のバスは9年前と変わらないが、駅前はすっかり新しくなっていた。

 

 

 バス停は長蛇の列かと予想したが、やっぱり平日だ。乗客は数人しかいない。車窓から見る紅葉は高度が上がるにつれどんどん美しくなる。

 

 

 10時過ぎバスの終点西沢渓谷入口から歩き始める。30分で今は避難小屋になっているらしい西沢山荘前を通過。山道が知らないうちに、沢沿いの歩きにくい岩だらけの道に変わる。

 

 

 それにしても、素晴らしい渓谷歩きだ。三重の滝、竜神の滝、恋糸の滝、貞泉の滝など特徴のある滝が次々と現れる。頭上には目の覚めるような紅葉。

 

 

 渓谷歩きとはいえ、かなり登っていくのだが、驚いたのは有名な七つ釜五段の滝近くになって、工事中で設けられた迂回路の危険なほどの狭い急傾斜の道が現れたこと。

 

 

 すれ違いはもちろん、追い越しもできないため、1番遅い人のところで渋滞が始まる。何しろ垂直のイメージの急傾斜だから、1人がコケたら大事故になりかねないような道である。15分ほどこんな道が続いて、ようやく高みに出た。

 

 

 ほっとしながらも、この道に口々に文句をつけているおばさまたちもいておかしかった。ここから見えた七ツ釜五段の滝は遠くて小さくてこの渓谷のハイライトとは言えなかった。

 

 

 この日のハイライトは、行けども尽きぬ紅葉のスクリーン。ここから後はトロッコが運行したと言われる道の跡なので、緩やかな比較的広い山道で、紅葉の眺めを楽しむのにぴったり。

 

 

 大展望台でランチとしたが、目の前の鶏冠山、その後に控える木賊(とくさ)山(正面2468m)の雄大な景色にも常に付き添う紅葉の美しさに、時の経つのも忘れるほどだった。甲武信岳はその奥で残念ながら見えない。

 

 

 実は前回より9年年老いたことを考えて、前回の3時半前後の帰りのバスに間に合うか心配だったのだが、まずは普通のペースで歩けたようで1本前の2時40分に間に合い、ゆっくりと帰ることができた。素晴らしい紅葉の旅。