新年にあたり、スガの言う前例打破で考える(6、元号と西暦) | けんじいのイージー趣味三昧

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 この国際化時代に未だに前例踏襲でやっていることの1つは元号を使った日付表示である。まあ元号は縦軸で見るまでもなく、権力を時空にわたって集中するという中国の皇帝が時間も自分で決めて、それを東アジアの各国が真似したもので、多分に文化的なものである。

 

 

 日本の右翼が大好きな?中国文明を死守しているという意味で噴飯ものだが、それは別段あってもいいだろう。しかし日常生活で元号を基本とすると、不都合、不合理がわんさか出てくる。以前にも紹介したがけんじいの免許証の有効期限は平成34年になっている(その後やり方を西暦に変更したらしいが)。はっきり言って来年なのか再来年なのか、けんじいの頭の中ですぐにはわからない。

 

 昭和は長かったから、昭和の時代には日常生活にあまり不都合は感じなかったが、これから平成、令和(この令和もけんじいのパソコンでは文字の候補に出てこない)、文仁、悠仁とめまぐるしく変わるだろう時代には煩雑で、国民もきっと嫌になるだろう。けんじいはもういないけど、その頃もっと多くなっている外国出身の日本の住民には更にわかりにくいだろう。

 

 

 元号が変わるたびに日本中のコンピューターシステムに西暦との換算の修正をするコストは膨大だ。もちろんシステムだけでなくあらゆる紙の書類の変更も無駄だ。海外との取引や交渉では、元号を西暦に切り替えるので二重の基準を常に用意する・・・。無駄ばかりでろくなことは一切ない。合理的な頭で考えれば「西暦に統一、元号はご趣味の範囲で」が当然である。

 

 横軸で考えても、西暦以外を使用している国は、アラブ諸国、台湾、北朝鮮くらいのようだが、それも西暦が主で、固有の暦はカッコ書きの扱いのようである。

 

 

 もうこれは誰が考えても当たり前だ。なぜ政府はともかく民間はさっさと西暦にしないのか。メガバンクで通帳を西暦にしているのは2018年秋からのみずほだけで、三菱UFJも三井住友もご丁寧に一昨年5月から令和に変更している。高い金かけて。城南信金はとっくに西暦だった。堂々と原発に反対するくらいなので、さすがに合理的だ。立派だ。

 

 公的機関はほぼ元号である。けんじいは、公的機関に元号使用の法令上の根拠があるからだとばかり思っていた。ところが元号法はもちろん、どこにもそんなことは書いてないことがわかった。

 

 1987年に参議院議員野田哲氏(日本社会党)が質問主意書を政府に提出した答えは、「国・地方公共団体等の公的機関が元号を使用すべき憲法上の義務はない。また、現在、国・地方公共団体等の公的機関の内部において事務の統一的な処理のため元号の使用を義務づけるような規則等は別として、国民又は国・地方公共団体等の公的機関に対し、一般に元号の使用を強制する法令は存在しないと考える。」としている。

 

 

 ネットで調べると、事務の統一的な処理のための規則の例として出ているのは、大阪府箕面市の以下の「規則」が多分唯一だった。

 

 「公文書の年表記に関する規則 平成六年三月三十一日 規則第三号」 公文書の年の表記については、原則として元号を用いるものとする。ただし、西暦による表記を適当と認める場合は、西暦を併記するものとする。

 

 ああ、アホくさ。全国挙げて忖度しているだけなのである。スガは「前例踏襲打破」を言っているのだから、この国際化時代、非合理極まりない元号優先主義を政府みずから打破して西暦に統一してみたらどうだ。国民経済的に見て、携帯料金の引き下げよりもコスト削減に役立つこと請け合いだ。