26.自由競争社会 | けんじいのイージー趣味三昧

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けんじいの3大趣味である山歩き、鉄道模型製作、オカリナ・ハーモニカ演奏を中心に好きなことを書くブログです。Yahooからの移行ですが、よろしくお願いします。

 中国には自由競争がないのかといえば、まったくその逆だ。

 真夜中にトイレのために起きるが、今住んでいるアパートの向かいの棟のいくつかの部屋の明かりが、12時、1時まで点いている。小学生らしき、たぶん受験生が勉強している。昨夜は消し忘れかもしれないが、午前4時にまだ明るかった。

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 先日市内の観光地を求めてぶらぶら歩いていたら、予備校の門の前に出た。入り口の看板には、「200点以上成績が上昇した人」という掲示があり、氏名と出身高校、上昇点数、おまけにトップの人の写真まで貼ってあった。その横には著名大学に合格した人の同じような一覧。あからさまなのである。

 あからさまと言えば、公務員の勤務態度も大衆から評価されているのか、公安に在留許可を取りに行った時、窓口で対応している人のネームプレートには、5つの星のうち4つに色がついていた。

 考えてみると、中国の歴史は皇帝とすべての人民から成っている。すべての人民は民族が違おうが、何だろうが、いつの時代でも、科挙という試験に合格さえすれば高級官僚、支配層への道が開けた。阿倍仲麻呂のように、日本人でも高い官位に上り詰めることができた。日本のような固定化された身分社会が続いたのとはわけが違う(下の写真は北京大学)。

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 今も中国共産党主席という絶対的なトップが存在し、あとは誰でもが試験を通じて平等に評価されるということで、案外構造は変わっていないのかもしれない。

 大学の中国人日本語教師たちは余り我々に構ってくれない。「みな自分のことで精一杯です。論文の数と掲載される本のレベルで(今後が)決まるのですから」と、暗に競争の激しさを言い訳にしていた。

 アパートの道を隔てた向かいにある、大学の付属中学には、連休が終わって生徒を送りにきた父親の高級車がずらりと並んでいた。