先ず持って今回、豪雨被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
今も過酷な条件の中、対応されている皆さまにも心よりエールを送りたいと思います。
4月に受けたインタビューが記事になりました。
私個人の感じ方、捉え方、考え方をライターさんが丁寧に文字にしてくれました。
若いライターさんらしい勢いのある書き方でかなり核心を突いた内容になっていると感じます。
建設業者向けにお話しすることが殆どなので建設業者以外の方に「私たちの仕事やその想い」を知って頂ける機会を頂けたことに感謝しています。
是非、建設業者以外の人に読んで頂きたいと思います。
大切だと思うことの補足です。
記事の中(がれき撤去について)でもお話ししていますが何かを決定するとは、その決定によって生じる全てを受け入れなければいけないということです。
プラスもマイナスも・・・
都合の良いところだけ切り取れないということです。
私がお話しする時に使用する資料です。
この頃、盛んに新聞で叩かれました。
「がれき除去 釜石難航」
仮置き場への搬入率のことです。
新聞記事の冒頭
『なぜ釜石はがれきが残ったままなのか。他の市はかなり片付けられている』
被災男性が市職員を問い詰めた。
市職員が被災者の要望を聞くと、真っ先に挙がったのががれき撤去だった。
釜石市76万トンに対して14%
山田町55万トンに対して70%
数字だけ見れば遅いですよね。
環境省は「家屋の所有者の承諾なしに撤去しても差し支えない」との方針を示しました。
山田町は損壊した家屋の撤去への立ち合いを求めませんでした。
釜石市は住民の意向を3色の旗で確認し、立会希望者には日程を調整し立ち会って頂きながら作業しました。
地域の皆さんを大切に考える釜石市の方針です。
一人ひとりの大切な財産に向き合う姿勢は作業のスピードに反映されるのは当然の結果だと思います。
民地でがれきの分別を行なった理由もあります。
・平地のない釜石市にはそもそも瓦礫置き場に分別出来るようなスペースはない
・漁師や林業、誘致企業の社員が多い釜石では被災によって仕事をがきなくなる人に安全な分別作業で仕事を与える
・仮置き場への撤去が早くてもそこから仕分けするのはとても困難で時間もお金もかかること
それらを勘案して示した方針です。
これは私たち地元建設会社が決めたことではありません
阪神淡路大震災を経験された方のアドバイスを元に色々考え協議して自治体が決定したことです。
なぜか想いを持ってことに当たった私達、建設業者が悪者になってしまいました。
このグラフをよく見て頂きたい
年月が経ち誰もが「がれき撤去」に関心が薄れた頃
このような数値が発表されました。
1トンあたりの最終処理費用の比較です。
大槌町はがれきを遠隔地へ運搬していますので比較対象外だと思いますが、遠隔地に運搬処理する場合の重要な参考値だと思います。
釜石市と山田町、大船渡市の金額の違い・・・
これが現実です。
この件には誰も触れてくれません(笑)
私たちにとっては誇りです。
それぞれの地域が一生懸命対応した中でこういう差異が生まれたこと、初めて向き合った未曾有の災害に対応した中でこの是非を問うのではなく、どうすれば、それぞれの地域にとって最善に近づくことが出来るのかを考える機会、場を設けているのか、が問われるのだと思っています。
本当に検証がされているのか?
東日本大震災は教訓になっているのか?
スタートからゴールまで
どこにポイントを置くのか
本当の評価とは・・・
これだけ全国各地で甚大な災害が発生していて
精緻なシュミレーションも存在する中で
想定しているのでしょうか?
備えているのでしょうか?
その時、正常な判断が出来るのでしょうか?
24時間、72時間の生存リミットと戦った後、いや同時進行で沢山の問題としっかり向き合う事はできるのでしょうか?
2ヶ月前、東京大学 都市基盤安全工学国際研究センター長の目黒公郎教授の「BCPを考えるカンファレンス」を拝聴しました。
災害が起こる前と起こった後で対応を考える時間について、「圧倒的に災害が起こるまでの長い時間にどんな準備が出来るのかにかかっている」とお話しされました。
その通りだと思います。
それを実践しているのかで、その時、大きな差が出ると思います。
「そんなこというけど難しい」とよく言われます。
だからこそ、考えることが必要だと思います。
繰り返し考えるからこそイメージが湧くと思います。
せめて発生するがれきの量と置き場の面積と場所の想定くらいは出来るのではないかと思います。
有事に考えることを減らす、少しでも良い判断が出来る状況をつくるために
想定し備えること
そのための近道はないのだと思います。




