さるびあ丸の航海、太平洋から東京湾へ【夏の離島・東海汽船の旅③】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)

(伊豆大島)







伊豆大島元町港出帆、東京へ

東海汽船の大型貨客船「さるびあ丸」東京行き、
13時20分、伊豆大島元町港を出港

船は一路、東京竹芝桟橋に向かう。
大島から東京までは約120kmの距離。所要時間は4時間20分。



6階外部デッキより。
伊豆大島 元町港桟橋がゆっくり遠ざかる。

さるびあ丸の煙突

ファンネルマークには、東海汽船伝統の社旗が描かれている。

伊豆大島の中心地・元町

穏やかな航海


6階右サイドの外部デッキ

6階から5階へ下る階段



3代目「さるびあ丸」は、6階外部デッキのサイドの天井が透明になり、空を眺められるようになった。

 

5階
5階右サイドの外部デッキ


ベンチが並ぶ。





大海原・太平洋を進む。

夏雲が湧き上がる伊豆大島

伊豆大島の北端に位置する乳が崎(ちがさき)


太平洋の湿った風が島にぶつかると、上昇気流が生じ、島は雲が発生しやすい。

夏の入道雲



伊豆大島の元町がだんだん後ろに過ぎ去る。

紺碧の海

乳ヶ崎(ちがさき)

溶岩で出来た断崖を遠望。
近くには、大島空港があり、調布飛行場(東京都)との間に新中央航空の小型プロペラ機が結ぶほか、利島、三宅島との間に 東方航空のヘリコプター(東京愛らんどシャトル)が結んでいる。近年までは東京国際空港(羽田空港)とを結ぶエアーニッポンの航空路もあったが、廃止された。



5階両サイドにあるペットルーム

外部デッキから伊豆大島を望む。

穏やかな航海

島の北端の乳が崎が近づく。



島の北端、乳が崎をまわり込み、さるびあ丸は北東に進路を変え、東京を目指す。




7階
最上階にはトップデッキ



前方には、操舵室がある。

船首のデリックポスト(クレーンの一種)も見える。

レーダーマスト。2基のレーダーが回る。

最上階7階のトップデッキは、星空展望デッキと呼ばれる。
展望デッキの床は、柔らかいゴムチップを敷き詰め、横に寝転がって星空を眺めることもできるようになっている。

近年、「プラネタリムアイランド」としても知られるようになってきた東京諸島。島の星空を見に行く方も増えているよう。


先代「さるびあ丸」よりも、乗船客が立ち入ることができるトップデッキの面積は狭くなった。



救命ボート


前方

後方







6階へ。

6階後部の外部デッキ。先代「さるびあ丸」に比べると外部デッキの面積は全体的に縮小された。

船の最後尾。航跡を描く。


伊豆半島(静岡県)を遠望

厚い雲に覆われた伊豆半島


伊豆半島より西側では大雨になっているよう。

伊豆半島の対岸の伊豆大島側はよい天気


6階外部デッキの最後部





伊豆半島(右側)と伊豆大島(左側)を挟み、晴れと雨の天気の境目。



伊豆大島の北側を航行

伊豆大島の北に位置する岡田の街が見える。岡田は小さな港町で、元町港の海況が悪いとき、定期船は岡田港に発着する。また、早朝、東京から伊豆大島に到着する定期船は、原則、岡田港に入港する。



6階エレベーターホール。
奥に喫煙室、右にレストランがある。


6階の喫煙室


6階にあるレストラン「ミルキーウェイ」






食券制だが、セルフサービス方式ではなく、料理等は店員が運んできてくれる。

景色を眺められる展望レストランとなっている。






しらす丼


レストランより眺める太平洋



6階から5階へ下る階段

階段の大きな鏡にも、東海汽船創立130周年のロゴ




遠ざかる伊豆大島

外部デッキから真下を覗く。


太平洋(相模灘)を航行するさるびあ丸


やがて進行方向右側前方に、千葉県の房総半島が見えてくる。



房総半島の南端、館山沖を航行


進行方向左側前方には、神奈川県の三浦半島が見えてくる。




太平洋から東京湾の入口・浦賀水道が近づくと、行き交う船がだんだん増えてくる。



千葉県房総半島の鋸山(のこぎりやま)が見える。


鋸山の麓には、JR内房線の浜金谷駅がある。
また、金谷港と対岸の久里浜港(神奈川県)との間は、東京湾フェリで結ばれている。


房総半島の山の上にそびえ立つ東京湾観音



浦賀水道を行き交う大型船



進行方向左側には久里浜(くりはま)の街

三浦半島の観音崎


太平洋から浦賀水道に差し掛かると、航跡は青色から緑色へ。東京湾に入っていくとだんだん茶色に変わっていく。


東京湾の入口の浦賀水道を航行。狭い水道に数多くの船舶が行き交う海上交通の難所のため、長さ50m以上の船舶は、速力12ノット(時速22km/h)以下で航行しなければならない。さるびあ丸もしばらく減速航行

モニターに映るさるびあ丸の現在位置
 

浦賀水道にある人工島・第二海堡のすぐ脇を航行

第二海堡は、元々は、大正時代に完成した旧日本軍の要塞。


千葉県寄りに位置する人工島・第一海堡も見える。



千葉県富津岬を過ぎると、富津市・君津市の工場群




神奈川県三浦半島の横須賀沖を航行。奥には富士山が見える。

煌めく海と富士山

神奈川県の丹沢山地も見える。


神奈川県横浜市の本牧ふ頭と、奥には横浜みなとみらい21地区


横浜の街を遠望

横浜ベイブリッジも見える。

横浜みなとみらい21地区の高層ビル群。一番高いビルは横浜ランドマークタワー

船の現在地

モニターに映るさるびあ丸の前方映像



京葉工業地域


夕方。横浜の街と富士山。

大型船を追い抜く。

さるびあ丸が航行する東京港西航路は、全長300m以上の大型船の航行時は、航路管制が敷かれ、西航路をしばらく航行できなくなる。航路管制が敷かれた場合、さるびあ丸の東京竹芝桟橋到着は大幅に遅延することもある。





前方に、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ、東京湾横断道路(東京湾アクアライン)が見えてくる。

東京湾アクアラインができるまでは、川崎浮島港と木更津港を、カーフェリー(日本カーフェリー、その後、シーコムフェリー、さらにマリンエキスプレスへ社名変更)航路があった。


東京湾アクアラインの千葉県房総半島側を望む。人工島の海ほたるパーキングエリアを堺に、神奈川県側はトンネル(東京湾アクアトンネル)、千葉県側は橋(アクアブリッジ)になっている。


船のモニターに映るさるびあ丸の前方映像

モニターに表示されている、さるびあ丸の現在地。ちょうど東京湾アクアラインを過ぎたあたり。


東京国際空港(羽田空港)と富士山

多くの航空機が駐機

羽田空港を飛び立つ飛行機




さるびあ丸は、東京竹芝桟橋へ向けラストスパート



※2021年(令和3年)夏



(続く)