幸せな小金持ちの投資の失敗 | 本田健公式ブログ

本田健公式ブログ

著書累計800万部突破の作家の本田健の公式ブログです。
お金・ビジネス、恋愛や結婚、才能、人間関係など幅広い分野の
「人生が変わるきっかけ」となる情報をお届けしています。

幸せな小金持ちと投資について何回に分けてお話ししてきましたが、今回は、うまくいかなかった話をしたいと思います。

たしか作家の邱永漢さんが、お金儲けの神様が失敗した話を本に書いていましたが、失敗した話を聞いた方が、参考になるものです。

幸せな小金持ちの人の一番の失敗は、人間関係による損失ではないかと思います。例えば、この人には頑張ってもらおうと思って、社員にご馳走したり、時間をとって相談に乗ってあげたのに、すぐにやめてしまう。もっと悪いことに、売り上げをごまかしたまま消えてしまう、といったこともたいていの経営者は経験しています。これは、株で損失を被るよりも、精神的にきついものがあります。

また、どうしてもお金に困った友人にお金を貸してしまったり、投資してくれと言われて投資したお金も、返ってこなかったりしているはずです。こういうお金は、投資というよりも、その性格は交際費に近いものがありますが、「絶対に上手くいく」と言われて投資したけれど全然ダメだったということは、何回も経験するものです。

自分のレベルが低いうちは周りの成功確率も低いわけで、そんなところに投資するなら、自分のところに投資した方がよほどましです。

あと、取引先とのやりとりで損することもたくさんあります。入金を待って欲しいと言われて、そのままにしていたら、倒産したり、夜逃げされたり、誤魔化されるといったことです。これも、投資ではありませんが、幸せな小金持ちの人が、必ず通る道だといっていいでしょう。そういうドラマを経て、誰を信じていいのか悪いのかといったことを学ぶようになるのです。

ある程度の現金が手元に残るようになると、もっと大掛かりな投資に誘われる機会も増えてきます。海外の案件だったり、未公開株だったりすると、単位も1000万単位になります。そういうプロジェクトがポシャると、「ああ、あのお金を本当は本業に投資するべきだったなぁ」と後悔することになるのです。

ある人から、最初の1億円は、絶対手元に残らないと言われたことがありますが、その通りだと思います。幸せな小金持ちの人に聞くと、必ず、損した話をいっぱい持っています。そうやって、損をしているうちに、上手に得するようになっていくのです。

 

本田健