Z9に新規導入したLAOWA 15mm F4.5 Zero-D Shiftを装着し、
an. Design House(アン・デザインハウス)さんのモデルハウスを撮影させて
頂きました。約1年半前の竣工時に一度撮影をしていますが、この度お引き渡しを前に、
Z9を中心とした新システムを用いて改めて撮影を実施することとなりました。
設計担当石栗さんが大切にしている、端正なラインを前回よりもより引き立たせられるよう、
留意して撮影を実施しています。
LAOWA 15mm F4.5 Zero-D Shiftは市場にただ一つの15ミリ超広角でのシフト機構
(パースペクティブコントロールシステム)を持つ稀有な存在です。昨年販売開始されたばかりで
当初より気になっていましたが、社外品の描写力、耐久性はどうなのだろうかと色々調べても
実物を見たことがないのでなんとも言えず、導入の可否をずっと迷っていました。しかしこのレンズでないと
撮影出来ない極めて多くの建築シーンがあるので、今回導入に至った次第です。
Z9にマウントアダプタFTZを介してLAOWA 15mm F4.5 Zero-D Shiftを装着し撮影をしたところ、
歪曲収差はほぼなく、Zニッコールほどの解像度ではないものの、十分高精細な素晴らしい描写を見せてくれました。
絞り羽が5枚なので光芒は独特なものがありますが、今まではPC NIKKOR 19mm f/4E EDと
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDを色々工夫しながら撮影してきた、特に建築内観に於いて、大きな力を
発揮してくれました。
掲載したカットは夕景撮影後、空が暗くなってのちに照度を落とし、陰影を強調したものになります。
高めの視点から光軸を下げて撮影。超広角ズームレンズでこの視点から撮影すると、天井部分が過剰に多く写り、
床面の割合が少なくなります。これでは構図のバランスが良くないので、カメラは垂直水平に固定したまま、
光軸を下げて構図の調整を行なっています。15ミリ相当の画角でこの操作が出来るレンズ、大変貴重です。
Z9 LAOWA 15mm F4.5 Zero-D Shift
夕景の空が青いタイミングでの撮影。視点を斜め左下に下げる操作をしています。正対した構図にて、
右側の収納の面積を減らし、キッチンとダイニングをより多く表現する意図の操作となります。
Z9 LAOWA 15mm F4.5 Zero-D Shift
スマホにて、Z9にLAOWA 15mm F4.5 Zero-D Shiftを装着した様子を撮影。みだり斜め下に光軸をずらす
操作をしています。
想像以上の高性能さを見せてくれたLAOWA 15mm F4.5 Zero-D Shift。いずれニコンからも14〜15ミリ相当の
シフトレンズが出てくると心からの期待をしていますが、出るとしてもまだまだ当分先かなと想像しています。
純正レンズにない超広角シフトレンズのLAOWA 15mm F4.5 Zero-D Shift、世に出して下さったことに
感謝したいと思います。