剣道 上段の構え | KEN五島の写真家ブログ KenGoshima Photography                  建築写真・航空機・野鳥・夜景空撮・炭鉱遺産etc.

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札幌圏を中心に、建築写真・航空機・野鳥・夜景空撮・炭鉱遺産などの撮影に取り組んでいる写真家です。 My main candidates for photography are an industrial heritage,scenery,construction, etc.


Df AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

久しぶりに剣道の記事を掲載致します。
だいたい週5回ほどの稽古をしていますが、大人から始めた剣道なので練度が低く、
毎回色々と試行錯誤し反省しながら稽古に臨んでいます。

剣道においては通常は「中段の構え」を主に稽古をする訳ですが、約1年半前から
「上段の構え」に取り組み始めました。竹刀を頭上に構え、振り降ろすだけの
「火の構え」と言われる上段の構え、一歩も下がらない強い精神が求められます。

大人から剣道を始めた人には無理、中段の構えを極めてから、とのご助言を受けることも
多かったのですが、子供の頃から剣道をしている方でも長年試行錯誤している
中段の構え、私では寿命が先に来てしまいそうです。また、若い頃に稽古していた
少林寺拳法では左前の構えを主体に、左右自在に使う思想がありました。剣道では
右足前の中段の構えが主ですが、、上段の構えは左足前。体に馴染んだ左前の構えも
併修したいとの思いがありました。また、写真撮影、特に超望遠撮影の構えは
左前なこともあります。

剣道中段の構えでは左手で竹刀を持ち、右手は添えるだけです。しかし大人から剣道を
始めるとこれが難しい。右利きで、右突きを強化するために長年筋トレも
右のほうが負荷が高かったのですが、剣道ではすぐに右手に力が入ってしまい、
なかなか綺麗な打突は難しいという実感がありました。上段の構えでは
右手は添えて構え、打突の際は竹刀を投げ出す操作をし、そのまま腹に拳を当てます。
右手に力が入るという剣道における邪魔が入らないのも魅力でした。


上段を試みてみたいなという思いがありつつもなかなか機会がなかったのですが、
縁あって東京から赴任して来た6段の二刀流Y先生に「上段は五島さんに
あっているかもしれない」とのご助言をうけ、上段のご指導を受けることが出来ました。
残念ながらY先生は東京に転勤で帰られてしまいましたが、その後も親身に
ご指導くださる先生方に恵まれ、最初は遠慮がちにしていた上段の構えも
今では稽古いただいている全ての道場で行えるようになりました。
高段者の先生方や警察選手の皆様にも稽古とご助言を頂けており、恵まれた稽古環境に
心から感謝をしています。


春に上段の構えの要である右ふくらはぎを肉離れしてしまい、かなり長引いたのですが、
筋トレの見直しをご指導頂いたりトレイルランニングの内容を工夫したりしてして
夏に完治しました。最近足から竹刀まで伸びる感覚を感じることがあり、
へなちょこながらも徐々に上達しているのかなという実感を感じています。


上段の構えの心構えや歴史を知るため、昔の書籍も取り寄せました。
掲載したカットの真ん中は上段の名手千葉仁先生の上段の構えが表紙の剣道日本。
見事な構えで惚れ惚れします。1988年の号ですが、これは先生にお借りしているもの。
そのほか古書で買い求めたり、常時色々と当たっています。
戦前から連綿と続く上段の構え、様々な逸話を知ることは自身の剣道にも
いい影響を与えてくれています。


上段の構えは上記に記載したように超望遠撮影に通じるところがあります。
また、打突の機会というものは、シャッターを切る瞬間の判断にも通じるものが
ありました。剣道を写真家活動に活かす、これが最も大切だと考えて稽古をしています。