『6つの武器』を手に入れ、仲間も増えた。
百戦錬磨の脂肪を相手に、
作戦を実行する手筈は整った。
いざ、出陣。
戦地に赴く勇者のように、
ジャージという戦闘服を纏い、
壮絶な闘いに挑む。
脂肪との闘いは熾烈を極め、
身体は傷つく。
筋肉痛。
闘いにより興奮しすぎた筋肉が
制御不能となり、収縮し続ける暴走状態。
彼らに闘いの終了を伝え、
正常な状態に戻すための精神安定剤。
それが「ストレッチ」なのだ。
■暴走する運動神経
筋肉の動きを司る「運動神経」。
脂肪との闘いが始まると、
脳からの指令を受け、興奮した運動神経が、
筋肉に鞭を入れるように、
アセチルコリンという物質を分泌する。
すると筋肉は戦闘態勢になり、力(ちから)を発揮する。
そして、戦闘終了すると、
運動神経からの鞭は止み、
酸素からエネルギー充填することで
筋肉は元の状態に戻る。
しかし、闘いが激しさを増すと、
戦闘終了後、疲労が溜まり、
運動神経が暴走状態となり、
鞭を入れ続けてしまう。
当然、従順な筋肉は戦闘態勢を維持し続ける。
それにより、血流が制限され、エネルギー不足が発生。
痛みとなって身体に襲い掛かってくるのだ。
■癒しの時間「ストレッチ」
運動神経に戦闘終了を認識させ、
筋肉に酸素を補給するため、
「ストレッチ」が役立つ。
緊張状態に陥ったままの筋肉を
通常の状態に戻すために、働きかける。
エネルギーを運ぶ血流を確保し、
収縮したままの状態から弛ませるため、
外部から伸ばしにかかる。
「ストレッチ」とは、
戦闘終了の合図と共に、
筋肉を救出する行いでもあるようだ。