『今日の昼飯、ばあちゃんと叔父さん達とで集まるから、それまでに例の本作ってくれって、ばあちゃんが。』
『この前のと同じでいいから、あと8冊くらいすぐ出来るだろ?』
…同じでいいから?
…すぐ出来るだろ?
言葉一つで命を落とすこともあるんだよ、親父殿。
しかし、齢90にして我が一族の頂点に君臨し続けるゴッドマザーの依頼。断ろうもんなら故郷を追われる。
バカヤローッ!!!
貴重な休日…何が悲しくて一銭にもならん仕事しなきゃならねえんだ。さっさと製本屋探すべきだった。探す手間惜しんで、かえって面倒くさいことになった。今から探したんじゃ間に合わねーし、そもそも今さらそんな事したらゴッドマザーに、俺が面倒くさくなって投げ出したと思われてしまう。そーゆーとこ異常に敏感だし。既に心の声とか聞こえちゃう域なんだろーね。普通の声はほとんど聞こえないくせに。
先日も、ゴッドマザーん家で昼飯食ってたら二人組のクリスチャンが廻ってきた。『幸福についてお話しさせて下さい。』宗教者らしい穏やかな口調だが、それじゃゴッドマザーには絶対聞こえない。どんまい!と思いながら聞いてたら、『向こうで本人に聞くから大丈夫だ、ご苦労さん。』…聞こえてないんだよね?もはや99%拝まれる側らしい。
グチグチは尽きないが、昼までもう時間が無い。急がねば!

ちゃっかりプリントアウトまで出来てるのが余計イラッとさせる。
道具
必要な道具はこんなもんか。
裁断
いつだったか古道具屋で見つけた裁断機。あまりにも安かったんでうっかり買ってしまったんだが、まさか使う日が来ようとは。

製本ではこいつがあると圧倒的にラク。これ無いとカッターと定規でやんなきゃだし、だったら本はデカくなるけど切らないで済むように印刷方法工夫した方が早い。
あんま欲張ると失敗する。7、8枚ずつ。
丁寧に揃えて、

準備完了。
いよいよ本を綴じます。
本綴じ
まずは本の背になる方で揃えて、上をクリップで固定。
んでもって、千枚通しで糸通す穴を空ける。
そして、縫う。
美人ファンデーション¥1,980(税込)
本の裏側で縫い終われば、表紙側がスッキリするとか。
糸をピンと張って、丁寧に縛る。あんまり強く引っ張り過ぎない。ツレちゃうから。
綴じ作業終了。
次は背表紙付けます。
背表紙張り
今回は紙テープを使用。ラクだから。
少し長めに取って、
ペタッ!
丁寧に折り返して(ここはマジで丁寧に!)、
あとは余ったテープをカッターで切って仕上げる。
全工程終了です。お疲れさまでした!
…8冊って…言ってたな。
クソッ!
チクショーッ!
細かい作業してると昨晩の思い出達が込み上げてくる。…喉の奥から。






