昨年に引き続いて渦中の真っ只中にあるレオパレス。
賃借人にとってはとても迷惑な話しですし、不安な日々を過ごされていることでしょう。
まず今回は昨年の界壁の問題から、
一般には馴染みのない「界壁」ってなぁに?
というところで、界壁のご説明を簡単にしたいと思います。
「界壁」とは、建築基準法30条(長屋又は共同住宅の各戸の界壁)が定められています。
なお、ここでも「長屋」とか「共同住宅」という専門用語がさっそく登場しました。
「長屋」とは共用部分を持たない賃貸物件とし、
「共同住宅」とは廊下や屋外階段などの共用部分を持つ賃貸物件として、
ここではそれ以上追及しないで解説します。
そしてまず界壁というのは、その名の通り、各戸境壁を仕切っている壁だと考えて下さい。
そして法30条では、長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、
小屋裏又は天井裏に達するものとするほか、
その構造を遮音性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、
国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は
国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。としています。
要するに「国の基準を満たす遮音性・耐火性」がなければならないとしています。
これをレオパレスは小屋裏まで達するものとしていないとして昨年問題となりました。
そして現在は別の問題として、再び世間を騒がせています。
1996年から2001年に着工した物件で、
天井や壁などが耐火性能基準を満たしていない。
◇具体的には
①壁内の断熱材で、遮音性能を満たしていないものを使った(最大771棟)
②外壁が認定されたものとは別の仕様になっていた(最大925棟)
③3階建ての天井が耐火基準を満たしていない(最大641棟)
今後の展開で、今回でこの問題が収束するのか、
それともまだ他に出てくるのか?
個人的には3階建ての天井で基準未達なら軒天なども怪しいと勘繰ってしまいますが。