安曇野市天蚕センターから車で10分ほどで、

「あづみ野織工房MAKI」に着いた。 


この工房を経営している織物作家Oさんが出迎えてくれた。


「折角、来て頂いたんですから織物体験でも如何ですか?」


「織物なんて、初めての体験!」

どうしようかと躊躇する間もなく、織物機が準備してあった。

「やります!」っと、一大決心。


ーコースター織物ー

経糸(たていと)は張ってあって、経糸を交互に上下させる度に緯糸(よこいと) を通す平織り。


装飾用に天蚕糸を紡ぐ時に副産物として出る

「天蚕きびそ」と「天蚕びす」を使う。

天蚕きびそ

糸を吐き出し始めの緑色の糸

天蚕びす

糸を引いた後に残る繭の内側の白い糸



理屈は簡単だが手が思うように動かない。

何度も同じことを教えて頂きました。

手直しもして頂きながら、出来ました!

初めての織物体験に充実感いっぱいです!



ー全天蚕糸のショールの織物ー

織物体験の後のこと。

「今、全天蚕糸の織物を制作中なのでよろしかったら、ご覧になりませんか?」 


「えっ、全天蚕糸の織物ですか!!!」

「是非、お願いします」


ここで、復習します。

「天蚕糸とは、野生のヤママユガという蛾の繭から紡いだ糸をいう」

 野生のヤママユガといっても、「お蚕さま」と比べて、デリケートな生き物で飼育が大変難しい。

更に、繭から糸を紡ぐのに膨大な手間暇がかかる。

それ故、シルクの凡そ100倍のお値段。


 天蚕糸は高価なため、通常は織物の刺繍や装飾にアクセントとして使います。

 経糸(たていと)、緯糸(よこいと)とも天蚕糸を使った全天蚕織物とはどういうものなのか?

見て見たい!


まず、天蚕糸を直に見せて頂いた。



この天蚕糸の光沢感、黄金のような色合いに感嘆!

この糸にするだけで使った繭は数万個位だろうか???

分かりません。


 次に、本格的な織物機を見せて頂いた。



「いま、全天蚕のショールを織っているところです」


「経糸(たていと)、緯糸(よこいと)とも、天蚕糸なんですか?」 

「そうですよ!」


「でも、全天蚕の織物は滅多に織りません」

「本当に良い時にいらっしゃいました😊」


「偶然の出逢いです!!!」

セレンディピティ(予期せぬ偶然の出逢い)に 

恵まれました!!!



もっと、近づいて、



美しい光沢感、黄金のような色、優雅な佇まいに圧倒されました。



模様は「レース織り」 という。

全て天蚕糸を使った大変貴重な織物との出逢いに感謝です。 

「ありがとうございました。」と、お礼を言って「あづみ野工房MAKI」を後にした。



追記

ショール織物の完成品が「あづみ野織工房MAKI」さんのインスタから見られます。


写真その1

https://www.instagram.com/p/CzwDs0bBLYA/?igshid=ZWI2YzEzYmMxYg==



  写真その2


ーー続くーー


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