赤字の責任はどこに | Korea Economic News by KANI

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韓国経済を主題に日本語では報道されていないニュースを紹介します

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ミ( ゚w゚)彡 <2月24日のエントリー「2度目のワークアウト入り、双龍建設の迷走」でお伝えした、双龍建設のワークアウト(企業改善作業)を主債権銀行のウリ銀行が受け入れて、他の債権者の説得を始める動きになっています。

http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1361781415/43-44
43 名前:蟹(極東wktk産) ◆M6A1eiUUqQ [sage] 投稿日:2013/02/26(火) 11:54:36.33 ID:7l5H38+D
債権団、双龍建設ワークアウト受け入れの見通し。一部に反発 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2013/02/26/2013022600846.html
受け入れれば2回目のワークアウト
一部債権者“ケムコも支援を”反発に対し、ケムコ“難しい”

 双龍(サンヨン)建設は26日、主債権銀行であるウリ銀行にワークアウト(企業財務構造改善作業)を申請した。債権団が受け入れれば、双龍建設は2004年10月にワークアウトを卒業してから8年あまりで、再びワークアウト手続きに入る。

 双龍建設関係者は“財務構造だけ改善されれば十分に外部投資家を誘致できるので、ワークアウトを申請した”と話した。双龍建設は金融危機後も2010年まで黒字をおさめていたが、最近2年は赤字が続いて債務超過に陥り、上場廃止危機に置かれた。

 双龍建設は28日に満期が来る約300億ウォンの手形を自ら保有する現金で決済して、不渡り危機を免れることにした。ただし、同日満期である約300億ウォン規模の売り掛け債権は返済できないため、下請け業者に影響が及ぶ展望だ。売り掛け債権は満期日に決済できなくても不渡り処理されない。

◆債権団、出資転換・有償増資同時推進の見通し
 ウリ銀行は双龍建設のワークアウトを受け入れて、他の債権者を説得する予定だ。ウリ銀行関係者は“双龍建設はシンガポールでは名が知られていて、住宅よりも建設事業が多いために、住宅中心の一般建設会社よりは(事業構造が)とても良好だ”と話した。

 業界関係者は、債権団がワークアウトを進める場合、出資転換(金融会社が企業に貸した貸し出し金を株式に切り替えて企業の借金を調整する方式)と、外部投資家誘致作業を同時に推進すると見ている。業界関係者は“投資家が最も嫌うものは不確実性であり、ワークアウトを進めれば不確実性がほとんど除去される”として、“外部投資家を誘致すれば債権団も投入金をはやく回収できるので、出資転換と同時に外部
投資家誘致作業を進めるものと見られる”と話した。

 ウリ銀行は近く債権団会議を開いて、双龍建設ワークアウトと関連した手続きを進める予定だ。ウリ銀行高位関係者は、“現状況で双龍建設正常化のためには、出資転換、外部投資家誘致、企業実態調査などが必要だ”としながら、“ただしこのような措置は、他の債権者の同意が前提にならなければならない”と話した。

◆一部債権者反発、金融当局の仲裁はあるか
 双龍建設の主債権銀行であるウリ銀行はワークアウトに賛成しているが、一部債権者は依然として反発している。A債権銀行高位関係者は“政府と韓国資産管理公社(ケムコ)が双龍建設株を銀行に押し付けて、無責任に離れた状況で銀行が追加支援することは問題がある”として、“双龍建設の海外事業に収益性があるのか、実態調査をしてから支援の有無を決めなければならない”と話した。

 B債権銀行関係者も“債権団がワークアウトを受け入れる前に、双龍建設大株主であったケムコが先に支援しなければならないという考えには変わることがない”として、“債権団とケムコが会って異見を調整しなければならない”と話した。これに対してケムコは“双龍建設株を手放した状態なので、追加支援する根拠がない”という立場だ。

 このような一部債権銀行の反発はあるが、双龍建設のワークアウト申請は受け入れられると展望されている。C債権銀行関係者は、“すでに双龍建設貸し出し金に対する引当金を全部積み立てしているので、主債権銀行がしようと言うとおりに進める予定”と話した。D債権銀行関係者も“全般的な雰囲気はワークアウトを進める方向”と話した。業界関係者は“新政府発足から数日で有名企業倒れることになれば、債権団などが後日の暴風を耐えがたいだろう”と話した。

 ワークアウトに対する債権団合意がなされない場合、金融当局が仲裁に出る可能性も大きい。金融当局関係者は“債権団100%がワークアウトに反対すれば仲裁しにくいが、一部債権者だけが反対する状況ならば当局が出ることもできる”と話した。

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ミ( ゚w゚)彡 <ウリ銀を始め債権を持つ銀行は、今潰してしまっては取り返せるものも取り返せなくなると判断して、ワークアウト入りを認めるものと見られます。2年間に累積した赤字によって資本欠損状態、つまり資本金を取り崩して債務返済に充てている状態では、破産・清算させたところで回収できる金額は少ないと見られるためです。

 ここで問題になるのがケムコ(韓国資産管理公社)の存在です。すでに不良債権整理基金を清算したために保有する株式を手放したケムコですが、筆頭株主であった期間の経営関与と売却に対する姿勢が問われていると同時に、筆頭株主としての権限をまだ有しているため、上の記事にもあるように、債権団から厳しい視線を浴びています。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1361781415/78-79
78 名前:蟹(極東wktk産) ◆M6A1eiUUqQ [sage] 投稿日:2013/02/26(火) 17:31:52.76 ID:7l5H38+D
解任と再任の分かれ目に立った、キム双龍建設会長の去就は? 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2013/02/26/2013022601571.html
http://image.chosun.com/sitedata/image/201302/26/2013022601451_0.jpg
双龍の最後に残ったオーナー一家であるキム・ソクチュン双龍建設会長

 双龍建設が26日にワークアウトを申請したことで、解任と再任の分かれ目に立ったキム会長の去就問題に財界の関心が集まっている。

 筆頭株主であった資産管理公社(ケムコ)は、すでに先月の経営評価委員会で2年連続赤字など不良経営に対する責任を問い、キム・ソクチュン会長解任案を通過させた状況だ。しかし、ケムコが双龍建設売却失敗に対する責任回避のために、キム会長の解任を推進したのではないかとの非難世論が起きたことで、キム会長の退陣をめぐる議論が再びふくらんだのだ。

◆3月株主総会が分け目、解任の可能性低い
 現在キム会長は、普段と違うことなく会社に出勤している。双龍建設関係者は“ケムコの解任を要請とは無関係に正常に会社に出勤している”として、“会社がワークアウトを申請しているだけに、回復作業に没頭していいる状況だ”と話した。

 キム会長の去就問題は、来月予定されている双龍建設株主総会で決定される。昨年末の時点で筆頭株主(38.75%)のケムコが、株主総会でどのような決定をするかが、事実上キム会長の去就を分けることになる。万一ケムコが解任議決権を行使すれば、キム会長は保有率が基準となる議決権で負け、解任される可能性がある。友好保有率は約24%に過ぎないため、変数となる小額株主を考慮しても、事実上ケムコの議決権によって解任が決定される状況だ。

 現在ケムコは、預金保険公社と傘下のKRNC、新韓銀行など23の債権銀行へ株式を全て渡した状態にある。しかしケムコは、今回の株主総会では保有率に基づく議決権行使が可能だ。株主総会の株主名簿締切日が2012年12月31日なので、議決権がケムコにある。

 しかし筆頭株主の権限を行使するケムコが、キム会長解任議案に関連して一歩後退したことから、解任の可能性は低くなった。キム・ソクチュン会長解任案に対する反対世論が激しくなり、ケムコは“大勢に従う”として当初強く解任を推進していた立場を譲歩したためだ。

 ケムコ関係者は“経営評価委員会の議決は法的拘束力がない”として、“ケムコは経営評価委員会の議決事項だけを伝えただけで、解任は全面的に株主総会で決定される事項だ”と明らかにした。

◆キム会長解任カード‘得より損失’
 債権団でも、キム会長は簡単に捨てることができるカードではない。債権団が双龍建設ワークアウトを受け入れると予想されるだけに、資金回収のためにはキム会長に責任を負わせるより、再び機会を与えることが有利なためだ。

 現実的な問題もある。双龍建設の社内取締役3人のうち、昨年3月と9月には社長と副社長がそれぞれ経営責任を負って退いていて、この上キム会長まで退陣することになれば経営陣空白事態が憂慮される。現在の双龍建設は、不良経営の責任を負って社長団が退いた後で構造調整のために、専務級役員全員を含め役員陣の半分が退社してしまっている。キム会長まで解任されれば、会長以下、社長、副社長、専務が1人もいなくなり、常務が最高職級である奇形的な組織になる。

 双龍建設の最大収益源である海外事業へ与える打撃が、最も憂慮されている。双龍建設の海外受注の相当数で、キム会長の役割が決定的な部分を占めているからだ。海外で人的ネットワークが広いキム会長が退く場合、双龍建設の海外受注はもちろん、双龍建設の生存と正常化の可能性自体が消し飛ぶ可能性まである。特に、現在海外で進めている3兆ウォン規模の工事と、入札が進められている19兆ウォンの工事機会などの海外プロジェクトを勘案すれば、債権団としてはキム会長の解任は、得よりも損失につながる公算が大きいわけだ。

 業界関係者は“双龍建設の場合、国内部門では損失が発生しているが、海外部門は依然として良好な実績を出している”として、“このような状況で海外受注に強みを見せているキム会長が解任される場合、会社回復がさらに難しくなりかねない”と話した。

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ミ( ゚w゚)彡 <ケムコが若干譲歩する姿勢を見せているため、会長解任の可能性は若干下がりました。

 これは韓国財閥に共通して見られる問題なのですが、総帥一族に権限が集中しているあまりに、その下で会社を切り回しているナンバー2が不在であるため、総帥がいなければグループが動かなくなる独裁状態が見られます。総帥もスーパーマンではないので腹心の部下を配置したりするのですが、その部下が総帥の息子であったり、イエスマンになっていたりすることが多く、ひとたび会社が危機に陥ると再建の指揮を執る人材がいなくなってしまうのです。イエスマンは追放され、息子たちは「まだあいつには任せられない」と指揮ラインから外されショートカットされてしまうわけです。

 これは日本の中小企業でも見られると思いますが、こうした社内人材の育成を怠った結果が、社長~副社長~専務が不在という歪な組織を生んでしまったわけですね。ここで会長までいなくなってしまったらどうなるのか。これがキム会長の保身術だとしたらたいしたものですが、その後のことは何も考えていないことでもあり、再建の道のりはひどく厳しいものになるでしょう。

 日本であればどこからか適任者を探し出してトップに据えると思いますが、家族経営の財閥でそれが通用するのかどうか。債権団が再建団にならなければ、双龍建設はいつまでも漂流を続けることになるでしょう。


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