2010年にイギリスの自然科学雑誌ネイチャーでベンゾジアゼピンは腹側被蓋野から側坐核にかけてドーパミンが増えると報告されています。

ドーパミンは意欲、快楽を発生させ活動的になる神経伝達物質です。

ドーパミンはドーパミンだけでは作用せず、ドーパミン受容体に結合することで初めて意欲、快楽が発生します。

神経伝達物質は全て受容体に結合して初めて作用するのです。

ドーパミンが薬で増えると、脳がドーパミンの量が多すぎると判断して、恒常性の維持(ホメオスタシス)が働き、ドーパミン受容体が減少及びドーパミンがドーパミン受容体に結合する親和性の低下が起こります。

ドーパミンの作用を減らす働きが起こるのです。

これをいわゆる耐性が出来たと言います。

耐性が出来て、ベンゾジアゼピンの効能が切れると逆の現象である意欲の低下、抑うつ症状が出ます。

ベンゾジアゼピンは脂肪との親和性が高く、主に脂肪で出来ている脳に蓄積して染み出るので、長期間のベンゾジアゼピン服薬者は一気断薬をしたとしても、数週間後ぐらいから抑うつ症状が現れます。

 

ジスさんという女性が大学4年生の時、筋肉のけいれんをきたす病気を発症し、初めて脳神経内科に行き、リボトリール1mgを処方され、1週間後ぐらいに躁状態のようになった経験を話すYouTube動画の話を抜粋し文字にしました。

 

リボトリールを飲むとけいれんが一発で止んだ。

怖かったのは、これを飲み始めて最初1週間ぐらいに何かすごい脳が冴え渡ったというか、メチャクチャシャキーンとなったんですよ。

なにか、いままでにない感じ。

凄くキビキビ動けるようになったっていうか。

なんか洗濯物取り込むのだるいなとか、これ後でやればいいかみたいにめんどくさい時って、先延ばしにしがちじゃないですか。人って。

これを飲み始めた時は、洗濯物終わったらハイ干しに行く、ハイ次、なんかご飯作る、掃除するみたいな。

次から次えとね、なにかやるべきタスク積極的にこなそうとする。

なんかよく分んない、なにか脳からの指令が来て、なんか結構気分も高揚して、なんかねハッピーな感じになったんですよね。

 

そういうアッパーな感じになる作用あるかと思えば、メチャクチャ眠くなるっていう副作用もあって、その時わたし大学4年生だったんですけど、東京駅から下りの東海道線に乗って、神奈川県の藤沢駅で降りる予定だったんですよ。

それで眠っちゃったんですよ。

そのまま藤沢を通過して起きたら、私静岡にいて、静岡の駿河小山とかいう無人駅で起きたんですよ。

駿河地方まで乗っちゃって。

東海道線って東京駅から出発して、神奈川の国府津っていう駅で、後ろ3両とかを切り離して、後ろ3両が御殿場線っていうJR東海・・・その切り離し作業にも気づかず爆睡したまま・・・御殿場線で下って行って、駿河小山っていう何もない駅で起きて、とりあえずまずいと思って飛び降りたんですけど・・・そういう強い副作用もあって。

 

あとはふらつきがあって、クラクラしたり、呼吸抑制ってやっぱり脳に作用する薬なので、呼吸がちょっと苦しくなったりっていうのがあって、でも他の治療法は高かったり、働いていたから薬を飲みさえすれば症状が収まるっていうのが一番簡単な治療法だったので、ずっと飲んできたんですけど、だんだん副作用とか依存に気づいて、例えばなにかで飲み忘れて、半日ぐらい経つと苦しさとか、悪寒みたいな離脱症状が出始めて。

それが結構しんどくて、急いで飲み忘れた分を飲めば徐々に回復するんですけど、それをね、そんな頭が冴え渡る薬を私はもう14年ぐらい飲んでいて、少し前ぐらいにね、これを飲んでいるのは良くないと思って、減薬というかもう完全に断薬して、止めようと思ってそういう試みをしたんですけど、挫折して最初飲んでいた量4分の1までは頑張って減らせたんですけど、そこから最後わずかな量を減らすっていうのに挫折しました。

 

その減薬っていうのは本当に2年ぐらいかけてやって、しかも達成出来なかったのでまた別の動画で減薬に関しては撮ろうと思うんですけど。

私、これを飲んだことによって、それまで想像も出来なかった覚醒剤の威力っていうのが、ちょっと想像出来てしまって、覚醒剤でハイになって頭が冴え渡るってこういう感覚なのかなって思って。・・・

 

このベンゾジアゼピンっていうお薬、皆さん簡単に処方されるけど、止めるのは簡単じゃない人もいるので、人によってはね、すぐ止められるみたいなんですけど。

結構依存性が高くて、1ヶ月で依存形成されちゃうらしいので、皆さんこの系統のお薬を飲む際にはご注意くださいというお話でした。

ジスさんのYouTube動画

     ↓

【ベンゾジアゼピン】薬に毒され支配される人生 (youtube.com)

 

(2) 【ベンゾジアゼピン】身も心も人生も蝕まれそう - YouTube

 

私がジスさんのYouTube動画にコメントした内容とジスさんの返信コメント

         ↓

こんにちは。 初めまして。

 22年間飲み続けたリボトリールを1年6ヶ月で断薬し、断薬後7ヶ月を経過したものです。 減薬から断薬を一言でいうと、反跳症状、離脱症状、抑うつ症状の苦しさの我慢比べ大会でした。 ジスさんが、リボトリールを飲み始めた時、タスクを積極的にこなし、気分も高揚しハッピーな感じになったのは、ベンゾジアゼピンによってドーパミンが増えたからです。

 2010年イギリス自然雑誌ネイチャーでベンゾジアゼピンは腹側被蓋野から側坐核にかけてドーパミンが増えると報告されています。 日本人医師でもドーパミンが増えると知っている精神科医はまだ一部の人です。 

ベンゾジアゼピンを飲むことで、恒常性の維持(ホメオスタシス)が働き、ギャバ受容体とドーパミン受容体が減少します。これが耐性ができるということです。

 御存知と思いますが、アシュトンマニュアルやAmebaブログではベンゾジアゼピンの断薬に成功した人が、有益な情報を発信しています。

 私は断薬に成功した先人達の情報があったからこそ、リボトリールの断薬に成功しましたが、現在のところ、とりあえずは、なんとかベンゾジアゼピン薬なしで、生活できるレベルの回復です。

 

おはようございます。

 ベンゾジアゼピンを継続的に飲んでいて減薬、断薬をすると必ず効果の反対の症状が出ます。 反跳症状です。

 反跳症状とはリバウンド症状とも言い、元に戻るのではなく、薬を飲む前よりも悪くなることを云います。

 60キロの人が50キロにダイエットしてリバウンドしたら元の60キロに戻るのではなく、65キロになるのです。

 生理痛で頻繁に痛み止めを飲んでいると、痛み止めを飲んでいなっかった時期の生理痛が10の痛みだったとしたら、継続的に飲んでいると、生理痛の痛みが15に増幅するのです。

 なぜ増幅するかというのも、薬学的に説明できるのです。

 また、ベンゾジアゼピンの作用は血液の流れに沿って全身に作用します。 

右手にリュウマチの痛みがある人が、初めてデパスを飲むと筋弛緩作用で、右手の痛みが和らぎます。

 実際は、左手にも筋弛緩作用は働いていて、左手どころか全身に筋弛緩作用が働いているのです。

 患部だけに薬が作用しているのではなくて、全身に作用しているのです。 ベンゾジアゼピンは眠くなる作用、不安を和らげる作用、筋肉を弛緩させる作用、けいれんを抑える作用、ドーパミンが増えて意欲が出る作用、などがあるため、薬を減薬断薬すると、反対の症状が出て、眠くならない作用、不安が強くなる作用、筋肉が硬直する作用、けいれんが起こる作用、ドーパミンが減って意欲の低下から抑うつになる作用が生じるのです。

 ジスさんの左の腸のけいれんは、明らかにリボトリールの反跳症状だと思われます。 

実際ベンゾジアゼピンや痛み止めなどは、飲むとそれなりの効果があるので、減薬断薬は難しいのですが、長い目で観ると必要最小限か出来れば飲まないほうがいい薬です。

またパニック障害のような強い不安感になったのは、ベンゾジアゼピンの長期使用によりGABA受容体が減少した為です。

不眠症だけでベンゾジアゼピンを長期使用し、減薬断薬をすると服薬前には無かった漠然とした不安感に襲われるのはよくある話です。

 

 

こんにちは とても分かりやすい説明ありがとうございます 

色々病院に行ったりしたのですがやはり腸の痙攣とそれに伴う痛みは反跳症状だと思います

時間とともに消えていくかと思っていましたが全く良くならず絶望しています

 今はロキソニンで痛みを抑えてますが痛み止めも反跳症状があるのですね… 断薬は失敗しましたが当初の四分の一まで減薬できたので今はその最小限の量をキープしています。

思い切って元の量まで戻したら腸の痛みも良くなるかもしれないですが、減薬にとても苦労したのでそこまで戻せずに迷っている状況です 今後良くなるかは不明です どんな薬にせよ、長く飲み続けると体が壊れていきますね

 

こんばんは。

 最初の服薬の4分1まで減薬されたのはとても良かったです。 出来れば4分の1をキープされたほうが良いです。 

私の場合は最初の12年間は1ヶ月間の服薬量が0.5mgを約40錠、残り10年間は約20錠合計22年間飲んでいました。

 私は日記をつけているので服薬量を推定で書いています。

 

 途中で半分ぐらいに減らしたのは、リボトリール0.5mg=デパス0.5mg×6錠=セルシン2mg×5錠=サイレース1㎎×2錠=メイラックス1mg×3.33・・・錠とリボトリールがベンゾジアゼピン最強の力価と知ったからです。

 

 ベンゾジアゼピン換算表で調べました。 私の場合は、たまたま抗不安薬の作用機序という本を読み、以前塗り薬のステロイドの離脱作用で苦しんだ経験があったので、ベンゾジアゼピンも継続して飲む薬ではないと気づき最初は一気断薬し、その後再服薬して、徐々に減らしていきました。 自分の閾値までくると、そこからがステイが続き断薬までが大変でした。

 閾値から、少しでも減らすとほぼほぼ動けなくなるのです。 ジスさんの閾値は0.25mgと思われます。

 幸運にも、強烈な反跳症状と抑うつ症状が主で、離脱症状(服薬前には無かった症状)はクラっとした立ち眩みから気が遠くなる症状だけで、離脱症状が少なかったので1年6ヶ月で断薬出来ました。

 私も一気断薬して、寝たきり状態になりリボトリールの断薬の難しさを知り、一時恐怖で精神的どん底状態になりましたが、身体の痛みと引きつれで24年間リボトリール0.5mgを飲み続け、2年7ヶ月で断薬したwahkoさんのブログを見つけ、断薬に向けてとても勇気づけられました。 

私の場合はwahkoさんをはじめ、ベンゾジアゼピンを断薬した人のブログなどの知識を参考にしたことで、断薬に成功しました。 wahkoさんのブログを貼りつけておきます。 

          ↓

 https://ameblo.jp/wahko/entry-12743247115.html

 

 

 

私KY自身、脳の炎症で起こる4回目の大うつ病を発症して、2年10ヶ月後ぐらいにリボトリール0.5mgを朝昼晩の3回初めて飲み始めました。それに加えてデパスも飲み始めました。

リボトリールを飲む前はKという病院で7ヶ月間森田療法で入院していて、退院後5ヶ月後ぐらいにSという病院に入院して初めてリボトリールを飲んだわけです。

森田療法では薬を使わないというのが基本で3環形抗うつ薬を1錠程度飲んでいたぐらいです。

ですからSという病院に入院するまでの約1年間は、ほぼベンゾジアゼピン系は飲んでいませんでした。

4回目の大うつ病を発症して、1年10ヶ月ぐらいはAクリニックで梱包された粉状の薬を飲んでいて、おそらく抗うつ薬とベンゾジアゼピン系と中枢神経刺激剤のリタリン系の薬を飲んでいたのではないかと思います。

この薬を飲むと一時的に動けるようになるので、おそらくリタリン系の薬が入っていたと思います。

 

そして脳の炎症で起こる4回目の大うつ病を発症して3年ぐらい経過したころからうつ病が自然回復しはじめ、それと同時にリボトリールの影響で躁状態のようになりました。

このとき私自身今までとは何か違うという体はだるいのに脳が活動的になっている感覚でした。

些細なことで、感情が昂ぶって大騒ぎするという感じです。

脳の炎症で起こるうつ病時では、リボトリールぐらいではいくらか不安感が和らぎますがそれなりに動けるようにはなりません。

リタリンを飲むと気分は晴れないがそれなりに動けるようにはなるのです。

脳の炎症が自然治癒してくると、リボトリールでドーパミンが増える影響が現れてくるということです。

リボトリールの減薬時、リボトリールを減らすと抑うつが強くなり、リボトリールを服薬すると抑うつが回復してくるという実感がありました。

リボトリールを飲むと元気になるということです。

 

 

結論

うつ病には2種類あり、脳の炎症で起こるうつ病とドーパミンの不足で起こるうつ病がある。

ドーパミン研究者(玉川大学 脳科学研究所所長 坂上雅道 医学博士)は、ある種のうつ病はドーパミンが関係(会話の流れからドーパミンが減少すると抑うつになる)していると発言しています。

これがうつ病治療をややこしくしている。

脳の炎症で起こるうつ病は現在のところ有効な治療法が無く、休養を摂って自然回復を待つしかない。

動かなければならない時は、ベタナミンなどの中枢神経刺激薬を飲んで動くしかない。

そのうち、慈恵医大の近藤一博先生が開発中のうつ病の薬が完成します。

マウスの段階ではうつ病の薬の開発には成功しています。

あとは人間に応用するだけですが、承認に時間がかかるとのことです。

脳の炎症で起こるうつ病は過去の自分の暴言などをふと思い出し、申し訳ないことをしたという自責思考になります。

 

ベンゾジアゼピンの減薬や断薬などで起こるドーパミン不足によるうつ病はベンゾジアゼピンを再服薬してドーパミンを増やせば、抑うつが回復します。

ドーパミンの不足で起こるうつ病は他責思考になります。

 

仮にベンゾジアゼピンなどドーパミンが増える薬の服薬歴のない大学生100人にリボトリールを朝昼晩と3回飲ませたらほぼ全員1週間後ぐらいには躁状態になると推測します。

ベンゾジアゼピンの奇異反応とは、躁状態のようになることで、まれにしか起こらないような印象を与える言葉ですが、ベンゾジアゼピン耐性が出来ていない人に、最強の力価であるリボトリールなどを投与すれば1週間ぐらいで躁状態を呈するということです。

単なる気分の落ち込みなどで心療内科にかかり、ベンゾジアゼピンを処方され、数年後ぐらいに双極性障害2型と診断される人が結構いると思います。

本当はベンゾジアゼピンによるドーパミンが増えたり減ったりの影響なのに、元々あった原疾患の双極性障害が発症したと診断されるケースです。

 

覚醒剤が元気の前借であるのなら、ベンゾジアゼピンは症状改善と意欲の前借である。

 

リスパダールはドーパミン拮抗薬で、ドーパミンが減り、抑うつになるという証明。

みーなのうつ病 私が薬漬けになった経緯→2週間で減薬したエピソードを話ます

2021.6.4 YouTube動画 3分40秒あたりからの話

リスパダールを飲んで、副作用がすごくて、起き上がれなくなっちゃって。

廃人みたいになっちゃったし、ニキビがすごい出来て、妊娠してないのに乳汁が出てしまう。

このような副作用の一部は、リスパダールを止めてもすぐには治まらず、寛解後もしばらく悩まされた。

 

【うつ病】私が薬漬けになった経緯→2週間で減薬したエピソードを話します (youtube.com)

 

 

奇異反応

睡眠薬の主な副作用の1つに奇異反応があげられます。

奇異反応とは、いきなり上機嫌になったり、ちょっとしたことで興奮状態になったり、はしゃいだりなどの抑制を欠いた行動を取ったり、普段と異なる攻撃的な行動を取ったりなど、本来予想されるはずの作用とは逆の反応が発現してしまう状態を指します。

深刻なケースでは、飛び降りや、首にひもを巻き付けるなどの自殺企図も報告されています。

バルビツール酸系およびベンゾジアゼピン系の睡眠薬で顕著に見られる傾向があり、不安の増加、攻撃性の増加、衝動の制御不能、精神錯乱、暴力行為、痙攣などが報告されています。

高用量ほどよく発現する傾向があるようです。

他害行為

睡眠薬の主な副作用の1つに他害行為(他人を害する行為)があげられます。

アメリカ食品医薬品局(FDA)が有害事象報告システムであるARESのデータを解析した結果を2010年に発表しており、短時間作用型の睡眠薬にて他害行為の発現率が高い傾向が認められました。

傷害や殺人などの他害行為のリスクは、ベンゾジアゼピン系であるトリアゾラム(商品名:ハルシオン)で8.7倍、非ベンゾジアゼピン系であるゾルピデム(商品名:マイスリー)で6.7倍、エスゾピクロン(商品名:ルネスタ)で4.9倍に増加することを示されました。

このほかにも、ベンゾジアゼピン系のジアゼパム(商品名:セルシン)で3.1倍、アルプラゾラム(商品名:ソラナックス)で3.0倍、クロナゼパム(商品名:リボトリール)で2.8倍のリスク増加が認められています。

 

マクドナルドのハンバーガーを注文すると、コーラなどのジュースがセットになって付いてきます。

それと同じように、心療内科でうつと診断されたら、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬か睡眠薬がセットになって付いてきます。

精神科を受診すると、ほぼほぼベンゾジアゼピン系の薬を処方されることになります。

10年以上前から半減期が長い程、耐性依存性がつき難いと言われていて、ならば半減期の長いベンゾジアゼピンを飲んだ方がいいと私自身思い込んでいました。

しかし、これは半減期が短いとすぐに薬の作用が切れてしまうので、離脱症状や反跳症状が出やすいという意味で、逆に半減期が長い程体内に長く留まるため、中毒症状を起こしやすいということです。

メイラックスのように半減期が122時間というのは、良くないというか問題のある薬と思います。

 

 

ベンゾジアゼピン眼症について

KYのコメント

    ↓

10年ぐらい前私の知人が目の調子が悪い(目が乾くといったことだったと思います)と言って眼科で目薬を処方してもらってました。
当時はベンゾジアゼピン眼症とは全く知らなかったのですが、おそらく10年以上は毎日多量の睡眠薬を飲んでいる人でした。

以下眼科医の説明文です。
   ↓

ベンゾジアゼピン眼症
ベンゾジアゼピン眼症とは、睡眠導入薬や抗不安薬などに使用されているベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系薬を長年服用して生じる目の副作用です。眼科的検査で異常がないのに、まぶしい、光が辛い、なんとなく見えにくい、ピントが合わない、目が乾く、眼痛などの感覚的症状から始まり、症状が悪化すると眼瞼痙攣というまぶたの運動異常につながって行きます。

これらの薬剤は脳の視覚情報を処理する部分に誤作動を起こし、副作用を生じさせると考えられています。薬剤の中止を勧めますが難治性です。長年服用していた場合には、ベンゾジアゼピン系薬剤には依存性もあり、中止が難しい場合もあります。中止しても直ぐには改善は難しいですが、早めに離脱できれば改善することも期待できます。