今回は、宴席で浮いた目にあったのではなく、

宴席での状況から、社内で浮いていることに気づいた話。

 

社内で浮いた原因はラインからはずれたこと。

SNSアプリのLINEじゃないよ。

企業内で経営幹部へと昇格していくラインのことね。

平→係長→課長→部長→役員→社長というヤツね。

40代半ばの頃、職務上のトラブルからラインから外れてしまったのね。

 

そして「あ、浮いてる」とハタと気づいてしまったのは、

宴席というか立食パーティーでのこと。

 

それは社内イベントの打ち上げパーティー的なものがあった際。

自分たちの事業部メンバー100名くらいの参加者だったと思う。

社内の集会ホールに立食用テーブルが10個くらいあって、飲み物や料理はテーブル上に用意されてる。打ち上げのスタート時には、営業とか技術とかでの各職場単位で固まって、それぞれのテーブルを囲んで飲み食いしてるけど、次第にあちこちへ移動していって、仲の良い者同士、というか色々と関係性の深いメンバーの小グループが、そこここに出来て盛り上がっていくという流れになる。

立食パーティーってのは席に座らないで、あちこち動くようなものだからね。

 

ボクはその個別の小グループのどこにも入れなくなっていたんだ。

 

このような任意のグループ形成の場では、ちょっと込み入った話、仕事の事でも人間関係の事でもいいけど、話を盛り上げていける相手は自然にいるもの。

でも「あれオレにはいないじゃん」って気が付いたの。

日常の仕事上では気づかなかったけどね。表面的な会話は出来てもね。

 

同年代の連中はまだラインにいるから、経営上、課所の代表として互いに結びつきがある。でもボクは管理職とはいえ、ラインから外れて課の代表ではなくなったから経営会議とかに呼ばれなくなってる。そうすると情報格差というか地位上の格差が明確に出るのね。一般の若手社員と実質的には同格なのよ。

 

じゃあ若手社員の中にただちに入れるかっていうと、そりゃ無理でしょ。今まで指示する側にいたんだから。若手社員側もどう向き合っていいのかわからない。とまどってるのはお互い同じなの。

 

立食パーティーのように席が決まってない場では、時間が経ってくると幹部は幹部だけで固まって談笑し、若手は若手同士で談笑するものなのよ。

 

「あああ、オレ浮いちまったんだ」ってしっかり認識させていただきました。

 

考えて見れば社内食堂での昼食時もそう。

普段は営業で外出してるから、昼食は社外でするから気づかなかったけど、外出せずに社員食堂で食べる際に「あれっ」って思ったの。

 

食堂ホールの中は、だいたい各職場のメンバーが集まる固定的なエリアが自然に作られてる。だからそこで昼飯食ってる分にはボクも周りも特に違和感はないけど、昼飯の間、全然しゃべってないなと気づき始めたの。「今日、食堂で会話しなかったよ」・・ってね。

 

その固定的エリアは食器洗い場のそばだったから、洗浄音がうるさくてしゃべり辛い場所ってのもあった。だから話したい事が特にない場合は、自然に無口になっていってた。

 

とは言え、別に皆から白い目で見られるとかはないし、仕事上には何の支障もない。

単に宴席とか日常のランチの際、共通で込み入った話題がなく、自然な会話をしなくなったという感じだね。

 

でも、つながりというものは実はプツっと切れていたんだ。

仕事じゃない空間では、居場所のなさを感じてしまったのね。

もうこの会社では自分の存在が消えていくんだなという感じだね。

 

次にリストラとかあったら、手をあげようかなと薄っすら思い始めたのね。


 

実はこの会社は元々業績の悪い会社で、定期的にリストラがあったのよ。

 

①計画未達で無配になる→②それを数年続ける→③不動産等の固定資産を売る→④人に手をつける(リストラ)→⑤若干持ち直して年10円とかの申し訳程度の配当をする→⑥また売上不振が始まる→①に戻る。

 

このサイクルをだいたい5~6年周期でやってたからね。

最初は90年頃だったけど、これを延々繰り返してた。

 

だからこの会社の従業員の頭の中には、ずっとリストラの存在があったんだ。

 

よくリストラ退職って、突然幹部に呼ばれて「君はリストラ対象だ」とか言われてショックを受けたり、ごねたりするような世界を想像するじゃない。

 

でも実際には、対象になりそうな人間は、リストラが発表になる以前に、何となくリストラがあったらもうやめようかな、と潜在的に考えてるものなのさ。

 

リストラだと退職金に割り増しが付く。

自主退職だと何の割り増しもない。

だからリストラはチャンスだと考えてもいいんだ。


 

そしてこの「浮き」があってから4年後、リーマンショックからの金融危機の際、リストラ発生。転職市場は超氷河期だったけど、それでも退職へGOを決断しました。

 

再就職には一年近くかかったけどね。

でも割り増し退職金で住宅ローンも完済したし、生活費には不安はない。

日常、都市型迷彩のビジネススーツを着て、従来の通勤時間に再就職支援会社に通ってたから、金融危機の時期だったけど失業の悲壮感など全くなかったね。

 

今思えば、部下なし管理職で冷や飯食って社内で浮きまくっていたら、心が病んでいたと思うよ。

当時の上司(営業部長)は社内でも名うての皮肉屋だったしね。

ことあるごとに

「率いる課もないような管理職を抱えていたら、事業が黒字になんてならねーよ」

とかなんとか、あてつけの嫌味を垂れ流されまくってたと思う。

 

ある組織で「浮いた」と感じたら、それは新しい世界へ翔びたつチャンスだとお考え下さい。

 

PS)その万年リストラの会社も、昨年ようやくTOBしてくれる会社が現れて、従業員も関係者も皆救われてました。