前回は「ぬか漬け」を作りはじめたお話でした。
もちろん「陶芸作品」も、製作中です。
ここのところはアート作品中心の製作だったので、今回の焼成は「器」です。
いま僕は器に関しては「鉄彩」の技法を研究しています。
一般的には「鉄絵」というのですが、僕はいまは器に絵は基本描かないので、彩りを添えるという意味合いで「鉄彩」と名付けています。
原土の赤土ベースのものと緑釉をかけたもの。
それに何種類か新しい調合の釉のテストピースが窯の中に入っています。
朝、温度を見たところまだ200℃近くあったので窯開けは明日の予定です。
陶芸でいちばん楽しいのはこの期待感いっぱいのこの時間でしょうか。
もっともテストピースは90%以上がいわゆる「失敗」に終わります。
それは当然の「失敗」です。
多くの失敗の中から、一かけらの可能性を探しだすのです。
それがみつかっても、大抵はまだ微調整が必要だったり、土との相性を試さなくてはなりません。
そして、実際に器にかけてみる。
その段階で「ダメ」ということもけっこうあります。
テストピースのように小さなものではわからなかった部分が出てくるのです。
そう「陶芸」はこだわれば際限がないほど時間がかかるものなのです。
「そこそこ形になっていればよい」、「こだわらない」なら今は良い窯や道具もありますし、すべて市販されていますから簡単にできます。
でも、こだわる。
そして、こだわったものが他人から評価されるかといったら、されることもあれば、まったく理解されないことも……。
まあ、すでにそれが当たり前になってはいます。
「慣れ」ですね!
でも、テスト作品、テストピースが全滅のときはいまだにがっくりきます。
過去には100個以上がダメだったことも……。
やってられるかと「ちゃぶ台返し」をしたくなります。
もちろんそんなことはしません。
後片付けが大変なので!
ちなみに作品を焼くときの棚板は一枚4~5千円します。
一窯分、全部ちゃぶ台返しをしたら棚板だけで5万円を超えるでしょう。
そ~っととりだして、そ~っと立てかけます。
割れないように!
失敗したものは廃棄処分にするだけです。
淡々と後処理をして、次に行きます!
悩み事の中心である「人間関係」も、そうありたいと思います。
僕の場合、過去の経験上は約95~98%は問題なくそれなりか良好な関係を築けます。しかし、当然ながら100%ではありません。
テストピースの比率に比べれば格段に良いのですが、そこはモノとヒトとの違いなのでしょう。
割り切れない思いは当然あります。
もっともすぐに強引にでも割り切ってしまうのですが。
そして「時間薬」という言葉がありますが、「時間」はときに厳しく冷酷なものですが、ごくまれに優しくもなります。
「陶芸」も「ぬか漬け」も、時間が必要!
「良いこと」も「悪いこと」も決着がついて結果がでるには時間が必要かと思います。
ちなみに「ぬか漬け」は予想外に好評で、糠床をさらに増設中です!