令和3年12月議会の
2度の懲罰問題について
懲罰委員会での審査内容が判明したので、解説します。
今までの経緯はこちら → 2度の懲罰の詳細(1)
懲罰委員会の必要性について
議会で懲罰動議が出されると、必ず委員会に付託しなければなりません。
これは、住民から選ばれた議員に対し、懲罰という重い処分を科すのであるから、委員会で慎重な審査をすべきとの考えからです。
以下は、標準地方議会会議規則解説という書籍の該当部分です。
ここには、
「委員会の審査」
懲罰は、住民の選挙によって選ばれて、その代表者としての地位にある議員の進退や職責の執行を停止するものである。そのうえ、懲罰は、懲罰事犯者にとって極めて重要な意義をもつから、処分の決定に当たっては、最も慎重に公正を期すことが大切である。このために、最終的な議会の決定だけで直ちに処分を行うものとすると、一時の感情に走って冷静な判断を欠くことがないとは言えないので、委員会に必ず付託して、正確な事実の調査をさせて、これを基礎にして公正妥当な処置を講じさせることが望ましい。そこで、議員から懲罰動議の提出があれば、必ず委員会の審査を経ないと議会の議決ができないことにしていて、委員会付託の省略は、どんな理由があってもできない。
とあります。
さて、今回の懲罰委員会では、どのような慎重な審査が行われたのでしょうか?
その時の、懲罰特別審査委員会の議事録を作成しましたので、公開します。
令和3年12月17日 1回目_懲罰特別審査委員会_文字起こし
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吉村 お疲れ様です。よろしくお願いします。
今回の清水議員に対する懲罰動議に対する
先ずですね、今回のこの議会で、もう決定するのか?
継続審査にするのか? まず、これをハッキリして、決めたいと思います。
なんか、ご意見ありますか?
芝山 審議に入る前に、1つ確認したいんですけど、
この委員会は、秘密会議に当たるのは政治倫理審査会の方であって
秘密会議ではないという確認を個人的にしたいんですけど。
水口 委員長が宣言していないからないよ。秘密会議やということで…
芝山 だから、政治倫理審査会は自動的に秘密会議になる規則があると
思うんですけど、これは違いますよね。というのは各議員の、
平たく言ったら、喋る、喋らないという所に関わってきますので、
そこらを一度確認したい。
吉村 ちょっと調べますんで、暫時休憩します。
(休憩中)
吉村 再開致します。
この委員会を秘密会にするかどうかを、はかりたいと思います。
まず、秘密会にするという方、挙手願います。
(挙手)
はい、秘密会にしないという方、挙手願います。
(挙手)
はい、では秘密会ではございません。
先ほどの事ですが、
この議会内で決着するか、継続審査にするか、ご意見ありませんか?
…
暫時、休憩します。
(休憩中)
吉村 再開致します。
水口 さっきも言ったように、一時不再議っていう原則があります、日本には。
だから、今までのことを掘り返す訳にはいかんので、
まず、適切なのは、私は陳謝当たりから行って、
まあ、するかせんか分からんけど。
(笑い声)
そっからが本来の姿じゃないかと思うんですけど、
まあ大分、不適切やったけどな。
吉村 他に御意見は
芝山 いいんじゃないですか、ただ水口議員が言ったように、動議については
本日の橋爪議員に対する、また、議会に対する、その部分で陳謝を求める
でよろしいんじゃないですか。
沼谷 もし、陳謝であかなんだら、より上のやつ、出席停止。
角 懲罰動議の文面はどないするん?
吉村 作らなあかん。
水口 これは出たやつやから、再度、○○っていうのは問題視しますから。
吉村 あの角議員、それ言うたら、もし陳謝っていう場合には
また、文言作って決めなあかんです。
それをそのまま読まなあかんていうのを、これが陳謝のやり方です。
水口 あの個人の意見言えんねん。
島野 文面を読まなあかんのです。
吉村 他に御意見は
(それで行こ)
水口 ちょっと待って、休憩中か。今日、陳謝する?
吉村 ちょっと待って、休憩します。
(休憩中)
吉村 じゃ、会議再開します。
じゃあ、この懲罰動議の結論に対しては
公開の議場における陳謝ということで
賛成の方、挙手をお願いします。
はい、全員一致で、それでお願いします。
じゃ、今から文章作るんで、お疲れ様でした。
(終わり)
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この文字起こしを見ても分かるとおり、私の不規則発言とやらに、
唯一言及しているのは、水口議員の「まあ大分、不適切やったけどな。」の一言のみです。
具体的にどんな状況でどんな発言があったかも調査せずに、懲罰がこの一言で決まっています。
これでは、委員会に付託する意味が全くありません。
このことからも分かるように、懲罰を科す過程が極めていい加減です。
おかしいと気付いている議員もいる筈ですが、何も言えない。
「出る杭は打たれる」とのことわざがあるように、日本人特有の同調意識で何も言わず、考えない。こうして組織が停滞していくのです。