◆非常識な納税催促!
4月下旬、俺は税務署へ納税に行った。
昨年3月に実家を売却したので、俺は今年2月に譲渡所得税を確定申告した。
(詳細はブログ「離島生活 (101) 確定申告の落とし穴?」参照下さい)
4月下旬、突然那覇税務署から電話が来た;
Sさん 「確定申告の後納税されてないですよね?」 (男性、50歳前後、中級管理職?)上から目線で話して来た。
俺 「そうですね、請求書が来るのを待っていますが」
Sさん 「ふー。
いいえ、請求書はでません。
納税者が自分で納税フォームに記述して、自分で納税に行ってもらいます」 小ばかにしたような口ぶりだ。 
俺 「?? それはおかしいやろ?
一般常識としては、お金をもらう方が請求書を発行するんやろ?」
Sさん 「えっ! いやー・・・。納税のルールはそうなっていますのでー」 正論を言われてちょっと動揺していた。
俺 「今までも同じように指摘されているでしょう?」
Sさん 「いいえ、そのようなご要望は無いですね」 苦し紛れそうな口ぶりだった。
俺 「?? うそだろー!
とにかく、俺は納税する意思はあるので、2月からずっと連絡を待っていたんだけど。
納税の期限はいつまでですかねー?」
Sさん 「令和6年度の納税期限は3月17日です」 恐縮しながら答えた。
俺 「えーっ! 1ヶ月以上過ぎてるじゃないか! なんで、もっと早く連絡しないの?」
Sさん 「いやー。宮古島市で見納税者の情報を取りまとめ、見納税者リストになって沖縄県国税局(@那覇)に送られてきます。昨日受領したので、本日電話をさせて頂きました」
俺 「おいおい、それだけで2ヶ月かかるかー?
とにかく、納税するから。どこで納税すればいいの?」
Sさん 「税務署か、銀行窓口で納税可能です」
俺 「今回170万円ちかい金額になっているはずだから、現金を持ち歩きたくないのだけど」
Sさん 「では、銀行の支店で」
俺 「そこまで理解しました。1つ質問ですが、
私は三井とか三菱など都市銀行のキャッシュカードを持って、沖縄銀行や琉球銀行の支店へいって、窓口で都市銀行のキャッシュカードを提示して現金をおろす事は可能ですか?」
Sさん 「んー、やった事ないですが、ダメそうですねー」
俺 「多分そうでしょうね。私は都市銀行の口座はありますが、沖縄銀行や琉球銀行の口座は無いんですよ」
Sさん 「なるほど・・・」
俺 「都市銀行の口座からインターネットバンキングで国税庁の指定口座へ送金してもいいですか?」
Sさん 「勿論そういう方法もありますが、送金前に『ダイレクト納税』の登録に少し時間がかかりますので。
とにかく、税務署の窓口で相談してみて下さい。
那覇のSから話を聞いた、と言って頂ければ分かるように通知しておきます」
俺 「わかりました。明日の午後に宮古島税務署に行ってみます。
但し、あなたの上司に『金をもらう側が請求書をだすようにと納税者からの指摘があった』と報告しておいて下さい」
こうして、俺は再び宮古島の税務署に行く事になった。やれやれだぜ。
その後、色々考えてよい方法を思いついたので
すぐに自分の三井銀行の口座からインターネットバンキングで168万円を自分のゆうちょ銀行の口座へ送金しておいた。
翌日午後、天気が良かったのでバイクででかけ、伊良部島で唯一のコンビニの隣にある島に2つある郵便局へ出かけた。相変わらずここの支店には客が0人だ。窓口で現金の引き出しを依頼した;
俺 「現金を引き出したいのですが、額が大きいのでATMではなく、窓口でお願いします。168万円です」
男性係員 「了解しました。この用紙に住所・名前・電話番号を記入して下さい。
それにしても高額ですね。何に使われるのですか?」 心配そうな顔で俺をのぞき込んでいた。
俺 「ハハハ、振込め詐欺ではないですよ。これから宮古島の税務署へ納税しに行きます」
係員 「ああー、そうでしたか。失礼しました」
係員は手際よく札束を用意し、自動計数器で枚数を表示して俺に見せてくれた。
俺 「便利な器械ですね。多分50万円位するんでしょうね?」
係員 「いやー、支給品なので、値段は分りませんがー・・・」
バイクで伊良部大橋を渡り宮古島の税務署に出向いた。
窓口に出た係員Mさん(男性、30代前半、離島出身、ちょっと暗め)に要件を告げた;
俺 「昨日、那覇の税務署のSさんから電話をもらい、納税に来ました」
Mさん 「そうですか。ではこの用紙に名前・住所・電話番号を記入お願いします」
俺 「わかりました」
記入した用紙をNさんへ渡した。
Mさん 「今回の納税額は168万5000円で、間違いないですね?」
俺 「多分その位だと思います。
ところで、今回請求書をもらっていないのですが、何故でしょうか?」
Mさん 「請求書は発行していません」
俺 「?? 一般常識で言えば、お金を受け取る側が請求書を出すのがあたりまえでしょ!」
Mさん 「いいえ、納税者ご自身で所定の用紙に記入して納税申告書を作成して頂きます。
税務署ではこのルールで運営されていましてー・・・」
俺 「何それ? おかしいでしょ! 他の納税者からも、同様のクレームが来てるでしょ?」
Mさん 「確かに、同様のご指摘は頂いていますー・・・」 顔を下に向けていた。
俺 「(やはり、あるんだ)
で、納税期限が3月17日だと言う事はどうやって納税者に知らせるんですか?」
Mさん 「確定申告が終わった時に、係員から説明させて頂いています」
俺 「私はeTaxのホームページで確定申告を送付しましたが、そのような説明はありませんでしたね!」
Mさん 「いやー、eTaxでも説明があるはずなんですがー・・・」
俺 「あなたは実際にeTaxで見た事があるんですか?」
Mさん 「いやー、それはー・・・」
俺 「じゃあ、自分でeTaxのホームページを確認してみて下さい。
それと、今回の請求書発行のクレームをあなたの上司に報告しておいて下さいね!」 笑顔でビシっと。
Mさん 「分かりました。上に一例として報告させて頂きます」
俺 「ところで、納税の方法はどのような方法がありますか?」
Mさん 「銀行窓口での納税か、ここで直接の納税ですね」
俺 「私は都市銀行の口座しかないので、沖縄銀行や琉球銀行の支店窓口にキャッシュカードを提示してもおろせないですよね?」 宮古島には都市銀行の支店は無い。
Mさん 「はい、都市銀行のキャッシュカードでは取り扱いできないと思われます」
俺 「那覇のSさんから『インターネットによるダイレクト納税もあるので宮古島税務署で聞け』と言われたのですが」
Mさん 「はい、ダイレクト納税の場合こんな手順ですが、登録に1ヶ月位かかります」
俺 「ふーん、こんな資料もあるんだ! でも1ヶ月は遅すぎでしょ。他に方法は?」
Mさん 「クレジットカードでの納税もできますが、ちょっと手数料がかかります」
俺 「ふーん。ちょっとって、いくら位ですか?」
Nさん 「計算してみますね。えーっと、168万円の場合、1万6630円です」
俺 「えー! そんなに手数料とるの? ぼったくりすぎやろそれはー! 却下!」
Mさん 「すみません。それ以外には銀行口座からの振替納税という方法もありますが、4月23日までに事前登録が終わっている必要があります」 
俺 「4月23日まで? ダメじゃん!」
Mさん 「申し訳ありません」
俺 「ふー、私は2年前に京都から移住してきました。今宮古島には私のような内地からの移住者が増えているんでしょ?」
Mさん 「はい、そのようですね」
俺 「という事は、都市銀行しか使っていない内地の人間が、今回のように現地でお金を取り出す問題に直面する事が増える訳ですね?」
Mさん 「確かに、そうですね」
俺 「そんな時の為に、今回いい方法を思いついたので、あなたに伝授しましょう」
Mさん 「??」
俺 「内地では、普段都市銀行を使っている人でも、地方へ出張に出かけた時の為等に『日本全国で使えるゆうちょ銀行の口座』を持っている場合が多いんですよ。
なので、都市銀行からインターネットバンキングでゆうちょ銀行に送金し、そのお金を現地の郵便局窓口でキャッシュカードで引き出すんですよ」 どや顔!
Mさん 「なるほどですね」 納得していた。
俺 「じゃあ、今日はそういう方法で現金を取り出せましたので、今回はここで現金で納税をお願いします」
郵便局の紙袋から現金を出した。
Mさん 「はい、ではお預かりさせて頂きます。今回の納税額は168.5万円に延滞料4000円を足して、168.9万円になります」 しれっと、言い放った。
俺 「えー、延滞料を取るの?? 2ヶ月間も請求を通知しなかったのはそちら側だろ!」
Mさん 「でもー、これがルールですのでー・・・」 困り果てていた。
俺 「OK、じゃあこうしましょう。私はもともと納税の意思があるので、今日は延滞料以外の168.5万円を支払います。
延滞料の分については別途私に請求して下さい。それに対し、私から正式なクレームをあげますので。いいですね?」
Mさん 「はい、分かりました」
計数器に紙幣をセットしてパタパタと数え始めた。
俺 「便利な器械ですね。ところで、この機械は数えるだけですか?」
Mさん 「いいえ、同時に偽札の鑑定もしてくれます」
俺 「おおー、すごい。それならば100万円位するんでしょうね?」
Mさん 「いやー、支給品なので、値段は分りませんがー・・・」
俺 「ところで、延滞料の通知はいつ来ますか?」
Mさん 「約1か月後に通知書が郵送されます。その後納付が無い場合、約2か月後に督促状が郵送されます」
俺 「なるほど。その延滞料にも延滞料がかかるのですか?」
Mさん 「いいえ、本税は本日完納して頂けましたので、今後追加の延滞料は発生しません」
俺 「なるほど、それは面白い。
とにかく、あなたの上司に『一般常識で言えば、お金を受け取る側が請求書を出すのがあたりまえでしょ』というクレームがあったと報告しておいて下さいね。
Mさん 「はい、了解致しました」 面倒なじじいだなーと言う顔で見ていた。
俺 「そうすれば、私もわざわざ伊良部大橋を渡ってここまで納税に来なくて済むし。
あなたも面倒な納税者のクレームに対応して、自分の仕事の時間を取られずに済むし、
お互いウインウインでしょ!」
Mさん 「はー・・・」 終始自信なさげな態度だった。
こうして俺の納税が終わった。
1週間後、さっそく税務署から延滞料分の「支払い用紙」が郵送されて来た。
「なんだ、やればできるんかい! 最初からこうやって請求書を出しておけよ!! まったくー!」
税務署の殿様商売、やれやれだぜ!!
◆母乳特別手当?
俺は元来犬派で猫と関わった事は一度も無いのだが、離島では近所ののら猫たちと仲良くする事になった。
最近、仔猫たちも増えて、俺も忘れがちなので続柄をまとめてみた。
3月中旬、俺は宮古島のボランティア団体「みやーくTNR」の依頼で、伊良部島・佐良浜地区での一斉TNR(避妊手術)大作戦に参加したが、「魔女のように賢い白ミケ」だけは捕獲できなかった。
(詳細はブログ「あこがれの離島生活(76) Sさんの憂鬱」参照下さい
今回もこの子を出産の輪廻;
「成熟→ 発情→ 交尾・妊娠→ 出産・子育て・エサ探し→ 疲労・ガリガリ→ 子猫餓死→ 子離れ→
栄養補給→ 発情→ 交尾・出産→ 出産・子育て・エサ探し→ 疲労・ガリガリ→ 子猫餓死→ 子離れ→」
から解放してあげる事ができなかった、残念!!
3月下旬、白ミケはまた出産を終えたようで、細くなったお腹でシレっとうちにエサを食べにやって来た。
1年間自宅周辺で地道にTNR活動を続けても、この子がいる限りまだまだのら猫が増え続けている、やれやれだぜ。
しかし、一人で子育てに苦しんでいる白ミケがどんどんやせて行くのを見かねて、彼女たちの大好物「鶏ミンチ」を白ミケだけに多くあげる事にした。
俺は毎日以下のメニューでのら猫たちにエサをあげている。
朝食:7時半~8時半の間で俺が起床した時。キャットフード+食パンのさいの目切り。来る猫:10~12匹。
夕食:14時半~15時半の間で麻雀にでかける前。キャットフード+豚ミンチ+鶏ミンチ。来る猫:10~12匹。
夜食:23時~24時の間で麻雀から帰宅した時。キャットフード+鶏ミンチ。来る猫:6~8匹。
つまり、白ミケは朝食と夕食にうちに来るが、夜食には来ない。多分生後1ヶ月位の仔猫たちに付きっ切りで世話をしているのだろう。
実際には、朝食時に他の仔猫たちがリビングに置いたキャットフードと食パンを食べている間、
白ミケはキッチンの隅の缶ビールの箱に乗ってじっと俺を待っている。
仕方ないので、冷蔵庫から鶏ミンチを取り出し温め直して、白ミケにだけこっそりと与えてあげる。
たまに、白ミケの息子である茶トラ5(第4グループ、24年4月生まれ)がやって来て、自分もママと一緒に鶏ミンチを食べようとしたりもする。
しかし、白ミケは1年前に自分が産んだ茶トラ5を覚えていないのか、「ウー」と威嚇の声をだしていた。
マザコンのまま1歳(猫の1歳は人間の17~18歳だそうだ)を迎え、ママ(白ミケ)より身体が大きくなった茶トラ5は、ママから拒否されてさぞやショックだろうなー、ハハハ。
でもママ(白ミケ)は出産直後の育児に必死だから、1歳にもなって独り立ちしたであろう息子までかまっている余裕はないようだ。
猫も人も、育児は大変だ。そして、母親は偉大だなー! ハハハ。








