◆離島でドラマ撮影!
4月20日から5月27日の間、俺の住む伊良部島と隣の宮古島でNetflixのドラマ撮影があった。
主演は吉高由里子とムロツヨシだそうだ。
偶然だが、伊良部島での今回の撮影場所⑤は、俺の通っている(島内最大のスーパーマーケットAコープ⓪の横の)雀荘H①の斜め前方で、雀荘の対面の空き地②には撮影機材を積み込んだトレーラー車等約10台やスタッフの休憩用の大型テント等がずらりと並んでいた。そして撮影用照明機器への電源供給用の大型発電機を積んだトラック④も連日稼働していた。 
俺の借りている駐車場③はそのど真ん中にあるので、毎週火曜日に宮古島に1週間分の買い出しにでかける為に、撮影隊の大テントの前を通って、駐車場から車を出発していた。
その時に撮影の大道具・小道具さん風のスタッフ達約20名はよく見かけたが、吉高由里子やムロツヨシを見かける事は無かった。
5月下旬、撮影最終日、俺たちは友人のTさんのオフィスで麻雀をしていた。その日の対戦メンバーは以下の3人だった。
リーダーのFさん(男、40代前半、広島出身、レンタカー会社Pの創業社長、俺とレンタカー業務で知り合う、カリスマ的性格、ゴルフはセミプロ級、昔は総合格闘技も、バツ2。
伊良部島麻雀グループの創設者、マンガのように強運で・常識外れに強い、役満など大物狙い。容貌はEXILE系)。 
もう一人のWさんは、39歳、男、宮古島出身、元ロックミュージシャン、今は宮古島でマリンアクティビティの店を経営している。大男、容貌はジェイソン・モモア似(宮古島にはこういう濃い顔のおっさんが多い)。 
東京でのミュージシャン活動時代に本格的に麻雀を覚えたそうで、理論派の麻雀で、「大きく勝つより、鉄壁の防御」を目指している。
3人目はTさん:男、40歳前半、北関東出身、3年前に伊良部島にレンタカー会社設立、Fさんとレンタカー業務で知り合う、他にも会社を数社経営している超仕事中毒人間、資格取得マニア、昔は陸上長距離選手だが今は超肥満体型、自称バツ8。
伊良部島麻雀グループの2期生。サラリーマン麻雀で鍛えられたセオリーに沿った正統派の打ち方だったが、但しFさんの毒気に中てられ最近は大胆な打ち筋が増えた。容貌は某独裁者系
Fさん 「そう言えば、昨日雀荘①の前でムロツヨシが歩いとるところを見たんじゃ!」
Wさん 「ほう、どんな感じでしたー? じゃあ、リーチです!」
話を聞いているふりをしながら、サクっとリーチがかかった。
Fさん 「その辺におる普通のおっさんじゃった!」
俺 「なるほど!」
宮古島には濃い顔のおっさんがゴロゴロしているので、容易に想像できる。
Tさん 「吉高由里子はいましたか?」
彼は美女が大好きだ。
Fさん 「おらんかったのー」
Tさん 「残念!」
俺 「そういえば、今日(撮影隊のど真ん中にある)俺の駐車場③(自宅から徒歩6分)にスクーターで愛車の様子を見に行ったら、撤収の片づけ中のタッフ達がウロウロいましたよ」
Fさん 「そうじゃろ」
俺 「用事が済んで、駐車場の入口でスクーターに乗ろうとした時に『20歳前後の綺麗っぽい女性2人組』が撮影場所⑤の方向から歩いて来て、スクーターにまたがった俺の方を見て
『お疲れ様でしたー!』と言って、丁寧にお辞儀して行きましたよ。なんでかな??」
Tさん 「女優さんですか?」
彼は美女が大好きだ。
Fさん 「そんなん、分かっとるじゃろ!」
俺 「??」
Fさん 「Kさんは年寄り(で白髪・黒ぶち眼鏡)じゃけー、大道具の親方風に見えるんじゃ!
やけー、挨拶して行きよるんじゃ。あたりまえじゃろ! ほれ!」
会話に熱中しながら、危ない牌を切った。
Wさん 「それっ、ロンです。リー・ピン・一通・ドラx2で親跳1800点ですね」
会話を聞くふりをしながら、淡々と勝ちを宣言していた。
Fさん 「なんな、それ、腹立つのー!」
会話が遮られ、不愉快そうだった。
俺 「(年寄りの大道具の親方かー?)
そんなもんですかねー」
自分では精神年齢35歳だと思っているので、40歳前後の彼らに混ざって楽しく麻雀をしているのだが・・・。
前日は久しぶりに朝4時半まで徹夜で麻雀して皆疲れていたので、その日は1時で終わった。
◆生まれ変わり?
俺は元来犬派で猫と関わった事は一度も無いのだが、離島では近所ののら猫たちと仲良くする事になった。最近、仔猫たちも増えて、俺も忘れがちなので続柄をまとめてみた。
5月初旬、俺の大学時代の旧友Dさん(男、神戸在住、60歳代半ば、某大手メーカーを来年定年退職予定)が宮古島に遊びにきた。
Dさんは、学生時代から「陽気で誰からも好かれる人柄」だった。彼もエンジニアなのだが、理論を通り越して「感性」で本質的な正解を見極める「直観力」に優れた能力を持っていた。
在学中の一時期シンガーを目指していて、卒業間近に某レコード会社からスカウトされた事もあったが、結局断って大手メーカーに就職した。
彼は大学時代に俺と同じ下宿(シェアーハウス)で、「タロ吉という名前の猫(オス、1歳位、八ワレ柄、ちょっと間抜けだが、憎めない性格)」を飼っていた。

卒業時に後輩のB君に託したのだが、超貧乏学生だったB君は生活苦ですぐにタロ吉の飼育を放棄してしまったので、以後タロ吉は行方不明になったそうだ。
Dさんは24年5月にも宮古島に遊びに来たので、俺の家で一緒に焼肉を焼いて食べた。その時に他の仔猫たちは見知らぬ侵入者Dさんを警戒し、エサを食べてサッサと出ていったが、普段人見知りする「八ワレ1(オス、23年10月生れ、ちょっと怠惰だが、憎めない性格)」だけが 
何故かDさんに接近して懐いていた。
(詳細はブログ「あこがれの離島生活 (60) 旧友来宅」を参照下さい)
彼は八ワレ1を可愛がりながら「こいつは、タロ吉の生まれ変わりかもしれんなー」と言っていた。
俺も24年5月にはそんな気がしていたのだが、「今回も八ワレ1が彼を覚えているのか?」については確信を持てなかった。
Dさんが来る前日まで、最近オスのねこ達(白茶1、八ワレ1、八ワレ2)は縄張り拡張に忙しいのか、殆ど俺の家にエサを食べに来なくなっていた。特に八ワレ1は縄張り④の外れ(西端) 
にある「ホカホカ弁当屋」の主人Aさん(男、40歳代後半、伊良部島出身)に気に入られたようで、いつも弁当屋の周辺で昼寝をしているのを見かける。
俺は(Dさんが来た時に、八ワレ1がいないとがっかりするだろうなー・・・)と思ったが、のら猫を人間の思い通りに管理するのは超難しいから、すぐに諦めた。
5月初旬、Dさんと宮古島のドン・キホーテで集合し、旨い肉を買って伊良部島まで戻った。
自宅に着いた時、やはりオス猫たちはいなかった。
メスたち(茶トラ1,白茶2、白茶3、さび2、八ワレ4)がいつものように入口近くに配置してあるエサを食べ終わって、侵入者Dさんを警戒して、サッサと部屋から出て行った。
俺とDさんは焼肉をつまみに真昼間からビールを飲みながら「伊良部島でのNetflixのドラマ撮影」について話していた。
Dさん 「結局、今回はエキストラに出れんかったなー」
彼は定年前の思い出作りの為、1ヶ月前に2人枠でエキストラに応募して内定されたが、嫁には拒否されたので、代わりに「俺に同行を要求」してきた。
俺は昔から人前で目立つ行動をするのは嫌なのだが、旧友Dさんの頼みは断れずに、同行に同意する事になった。
俺 「そやなー。10日はあらかじめホテル勤務の休みを取ったから良かったけど、直前に『天候不順で撮影が遅れている為、10日と11日との2日間連続の撮影』と言われても、11日は参加は無理やでー」
Dさん 「せっかく、指定の『かりゆし』も用意して、『島の結婚式に参列する親族のおっさん役』を演じるつもりやったのになー。
ところで娘は出演したのか?」
俺 「いやー。娘も4月下旬の枠に応募して、出演したかったみたいやが。佐良浜魚港での『おーばんまい祭』のシーンでのエキストラの撮影日が娘の宮古空港出発の日に重なって、結局出れんかったようやわ」
Dさん 「そうかー。ムロツヨシはさておき、吉高由里子は見てみたかったなー。残念」
俺 「そやなー。ハハハ」
そんな、他愛もない会話をしていたら、なんと久しぶりに八ワレ1がドアーの隙間からそろーっとやって来た!
仔猫の頃から怠惰な八ワレ1は、普段は「エサをくれる人間」以外には近づかないのだが、ゆっくり部屋に入ってきて、入口近くに配置してあるエサには目もくれずに、まっすぐにDさんの匂いにつられるように彼のイスに向かって窓際に歩いてきた。
そして彼の膝に乗り、2年ぶりの旧交を温めるように頭を撫でられるがままにしていた。
Dさん 「おおー。やっぱり、こいつはタロ吉の生まれ変わりやでー!!」
八ワレ1は彼の直感に触れたようだ。
俺 「そうかもなー。ハハハ」
俺は無神論者だが、2018年に「57歳でバックパッカー、インド一人旅」に行ってから、「輪廻転生」を信じるようになった。
暫くDさんの膝の上で甘えてから、八ワレ1はゆっくりドアーの隙間から出ていった。
俺 「タロ吉を神戸に連れて帰ったらどうや?」
八ワレ1の余韻をかみしめているDさんの背中を押してみた。
Dさん 「そうなんやー。嫁も猫が欲しいと言うてるんやが、今住んでる市内中心部のマンションがペット禁止なんやー!」
俺 「そうか。残念やな」
Dさん 「ほんまやで!」
そして、沢山のビールとレモン酎ハイを飲んだ後、Dさんの嫁がレンタカーで迎えに来た。
彼らは定宿(宮古島の東端にある高級ホテル群)へ戻っていった。
猫の生まれ変わりかー。ありかもな、ハハハ。
離島ののら猫たちよ、長生きして現世も楽しめよ!
