◆Sさんとかくしょ!
 レンタカー会社の同僚Sさん(男、27歳、ギャンブル依存症)はよく遅刻する。(詳細はブログ:離島生活(20) 3人目の社員!大丈夫?  参照下さい)
何度か注意する度、軽く返事はするが、真剣に改善する気配はない。
そして色々とくだらない言い訳を重ねる。
例: 
・目覚まし時計をセットし忘れました。
・昨夜バイトの後に店長におごってもらい飲みすぎました。
・朝早めに目が覚めたので、二度寝をしたら、寝過ごしてしまいました。
・朝出がけに玄関に大きなクモがいたので駆除するのに時間がかかってしまいました。
・通勤途中に道が渋滞していて予定より時間がかかってしまいました。
・通勤途中に忘れ物を思い出して、一旦家に戻ってから出直したので、到着が遅くなりました。等々。
 

それらの言い訳について「その状況ならば遅刻しても仕方ないな」と思われるような正当性を俺は全く感じられなかった。

実際には、彼が会社に数分遅れてきたとしても、俺はいつも30分早く出社して「本日の作業についての全てを準備完了している」ので、大勢に影響はないのだが。しかし、今後の為には彼に「遅刻しても怒られないからいいんだ」と誤った理解を与えるのは宜しくないと思われる。

仕方ないので、Sさんと協議した。
Sさん 「どうやれば、遅刻しないように早く起きれるんでしょうね」

俺 「以前の会社ではどうやっていたのですか?」

Sさん 「2つ前の会社では『1分でも遅れたら、その日の半日間の給料はカット』だったので、絶対遅刻しないようにしていました・・・」
 
珍しく真剣な表情だった。

俺 「なるほど、ペナルティされたら、守れるんだ。ふーん」 できるなら、最初からやれよー、全くー。

という事で、今後遅刻するとペナルティを課する事にした。
2月初旬、俺が「覚書」の草案を作成して見せた時、Sさんが意外な反応をした;

Sさん 「『かくしょ』ってなんですか?」

俺 「(おいおい、このレベルの漢字が読めなのかー?)
  いいえ、それは『おぼえがき』と読むんですよ」

Sさん 「何の意味ですか?」

俺 「誰かと約束した事をお互いが忘れないように書き残しておくときに作成し、
双方が署名や押印をします」

Sさん 「そんなー! 署名なんておおげさなー!!」 少しビビッていた?

そこに書かれた内容は;
現状: Sさんはよく遅刻し、注意されている。
問題点: Sさんが遅刻した為、実際にお客様の送迎に問題が発生し迷惑をかけた事もあった。
対策: 問題の「再発防止」の為、今後Sさんは「5分前行動」で出社時間の5分前には到着している事。
     もしSさんが遅刻した場合、翌日から1ヶ月間は「更に10分間早く出社する」事。これは1ヶ月間遅刻しなかったら解除される。
     Sさんが更に遅刻した場合、1ヶ月間は「更に20分間早く出社する」事。これは1ヶ月間遅刻しなかったら解除される。

Sさん 「えー。これだと、そのうち1時間位早く来る事になってしまいそうですー」

俺 「?? なぜ遅刻する事を前提に考えるのですか? 絶対遅刻しないで済む方法を考えてみてはどうですか?」

Sさん 「でも毎朝確実に起きれる自信は無いですー」
 

俺 「2つ前の会社のその前はどうやっていたのですか?」

Sさん 「あー。学生時代は寝坊しても母親が起こしてくれてましたー」

俺 「(なるほど、彼は3人兄弟の末っ子だったな。マザコンかー、やれやれだぜ)
  そうですか。誰かに起こしてもらいたいのならば、簡単ですよ。
『嫁をもらえば』全て解決しますね。ハハハ」

Sさん 「でも、どうやったら、彼女ができるでしょうか?」
 

俺 「(そこは真剣かよっ!)
いやいや、彼女は難しそうだから、とばして。見合いすればいいのでは?」

Sさん 「いやー、貯金ないっす! 借金はありますが・・・」
 ​​​​​​

俺 「(しらんがなー)
  それは困りましたね。では、やっぱり自分で起きて下さいね!」 微笑みながら、締めくくった。

Sさん 「えー、本当に実施するんですかー。どうしようー」

俺 「毎日20分早く家を出て、会社に早く到着したら、5分前まで車の中で寝ていれば、
交通渋滞やその他の不測の事態が発生しても確実に間に合うのでは?」

Sさん 「それはそうなんですが、早く起きるのは嫌なんですよねー・・・」

俺 「それは困りましたねー。
でも、明日から始めますよ!!」 微笑みながら、しかし、ビシっと言い渡した。

翌日から、Sさんは15分位早く到着し、車の中で仮眠して、5分前丁度の出社をするようになった。


約1カ月後、Sさんはよく俺からの指示を間違う。そして、今日も不満そうな表情で仕事をしながら、俺に質問してきた。
Sさん 「あれから1ヶ月経ちましたよね?」

俺 「そうでしたか? もう1ヶ月経ちましたかね?」 そう言えば1ヶ月間Sさんは遅刻せずに5分前行動を死守していた。褒めてほしいのかな??

Sさん 「毎朝1時間前に目が覚めて、それ以降眠れないんですよー。
だからKさんからの指示をわざと間違えてストレスを解消しているのかもしれません」 とても不満そうだった。
 

俺 「(ふーん、そこで、俺に逆恨みかよー)
なるほど、ペナルティが付くと、時間が守れるんですね。良かったですねー。ハハハ」
こうして、遅刻の件だけは解決したが、彼には他にも色々問題が残っている。

離島でのZ世代若者の教育か・・・。やれやれだぜ。



◆犯人は誰だ3??
 俺は夜全ての仔猫を1匹づつ外に出し、ドアーを閉めてから寝ている。夜中に室内で大運動会をやられると、俺が眠れないからな。ハハ。

3月下旬、早朝にガサガサする物音で目が覚めた。どうやらキッチンの方に猫がいるみたいだ。
6:30いつもより早く起き上って、キッチンへのふすまを開けたら第2グループ(23年10月生まれ、オス3匹)の茶トラ3が居た。一晩中一人で閉じ込められて、怯えていた。
 

きっと猫達を外に出す時に茶トラ3はどこかに隠れていて、俺が気付かずにドアーを閉めてしまったのだろう。
仕方ないので、先にエサを与えてから撫でてあげた。
 

その後ドアーを開け、他の仔猫たちにもエサを与えた。その間俺が離れのトイレに行くと茶トラ3が離れずにトイレの中までついて来た。
 
よっぽど一人が寂しかったようだ。

俺は流し台に行き、俺の朝飯(バナナ、リンゴ、オレンジ)を切っていたら、何かウンチのような匂いがした。
誰か流しの裏側とかでウンチをした奴がいるようだ。今迄、俺の室内でおしっこを何度かされたが、ウンチをされた事は初めてかも。やれやれだぜ。
ざっくり探してみたが、見つからないので、諦めて出勤した。
夕方帰宅して、仔猫たちにエサを与えている時にも、まだ匂っていたが、見つからない。

翌日はお休み。俺はいつものようにランチの後に接骨院と食料の買い出しにでかける為に、冷蔵庫の横のスペースに貯めてあるレジ袋を取り出そうとした。その時強烈な匂いがしてレジ袋の奥にこげ茶色の汚物風のものが見えた。
 

「おおー、ここでやったのかー!」 俺が仔猫達を睨んだ時、
茶トラ3は既にどこかに逃走した後だった。


離島での仔猫の教育か、やれやれだぜ。