◆自衛隊からの依頼!
2月15日、自衛隊宮古分署のRさんから営業所に予約電話が来た;
 

Rさん 「2月26日から3月1日、貸出は3台、下地島空港到着&出発、26日は12時頃。コンパクトカーで背の高い車がいい。支払いは翌月口座へ振込。ガソリン代(平均100km/1日)も込みで見積書を提案して欲しい」 との依頼だった。

俺 「了解しました。当社で対応が可能です。
1時間以内に見積書をeメールで送付させて頂きます」 この後、別客の問合せ電話に対応した後、すぐに見積書作成に取り掛かかり送付した。
30分後、Rさんから発注の意思を電話で受信した。

俺は個人的に「軍隊には敬意を持って接する」ようにしている。
理由は、海外勤務が長かったので、日本人特有の「軍事力を持たない国は、他国から攻められない」という平和ボケの幻想は「世界の非常識」で、「軍事力の弱い国は隣国から侵略される」という事実を学んだからだ。

20日、俺が休みの日に、Rさんから変更の電話をSさんが受けたそうだ。 
Rさん 「26日は下地島空港ではなく宮古空港に12時頃着します。送迎は可能でしょうか?」

Sさん 「宮古空港への送迎は可能ですが、送迎料金が1台あたり1,500円必要となります」

Rさん 「了解です。見積書の変更版を提出お願いします」

という流れで、変更が決定されたようだ。
しかしながら、宮古空港まで2人で3台の貸出し車両を運ぶのは「超面倒」だが、軍人さんが困っているのならば仕方ないな。とほほ。

24日、午前中に2台を洗車(1台は25日迄貸出し中なので)。
下地島の営業所から宮古空港近くまで往復1時間の距離に2台を移動させた。空港に2日間停めると駐車料金が高く(2,000円/1台/2日)なるので、A社長の知り合いのM建設の駐車場に仮置きさせてもらう事にした。
営業所①とM建設②と宮古空港④の位置関係はこんな感じだ。
 

Sさんと片道30分を2往復。ついでに別のお客様用に宮古空港近くのホテルまで貸出し車両を届けて、合計3往復、計3時間だ。

25日、Sさんが休みだった。短期バイトアプリ「タイミー」で1日間のバイトを確保できたらしい。
フリードが17時に返却されたので、お客様を宮古空港まで送迎(往復1時間)。

26日、朝9:30から前日返却されたフリードを洗車。
10:25、出発前に宮古分署Rさんから確認電話がきた;

Rさん 「本日宮古空港へ出迎え宜しくお願いします。宮古空港でのコンタクト方法はどうしますか?」

俺 「到着口の前で『社名を書いたA3サイズのプラカード』を持って立っていますので、お声がけ下さい」

Rさん 「了解です。担当者に共有させます」

10:30、営業所を出発し、フリードを宮古空港最寄りのMショッピングモール③の巨大な駐車場に仮置きした。
宮古空港敷地内では原則「レンタカーの貸渡し禁止」で、例外は「空港に場所代を払っているレンタカー会社数社のみ貸渡し可」だ。
11:10、M建設に仮置きした2台をMショッピングモールに移動させる(片道10分)為に、Sさんと2往復。
11:50、宮古空港にお出迎えに行く。
しかし12:15迄待ってみたが「自衛官らしき団体」は来なかった。
すぐにRさんに電話で確認してみた;

俺 「今宮古空港で12時に送迎に来ましたが、誰も下りて来られませんでした」

Rさん 「えっ、あっ、
フライトは15:15に変更になったんです。
  今朝電話しましたが・・・」

俺 「(確かに電話は来たけど、『フライト変更』とは聞いてないぞー! おい、責任取れ―!!)
  そうですか。 あと3時間ありますね・・・」

Rさん 「あのー、15:15の送迎は大丈夫でしょうかー」

俺 「(全然大丈夫じゃなーい!!!)
  ・・・。やるしかないですよね・・・」

Rさん 「宜しくお願いします」

俺 「スタッフに、15:15に再度送迎できるように、全スケジュールを組み直すように指示しますよ」 イヤミたっぷりに伝えた。

Rさん 「・・・・」 

俺 「(少しは申し訳ないと反省しているのだろうか?)」
俺は空港ビルから出て、降車場所に停めて待っている送迎車に無言で乗り込んだ;

Sさん 「あのー、お客様は??」 一人で戻ってきた俺に戸惑っていた。

俺 「来なかったよ!」 不愉快さ100%!

Sさん 「?? どういう事ですか?」 いつも穏やかな俺が珍しく超不愉快そうなので、Sさんが恐る恐る聞いてきた。

俺 「誰も下りて来ないから、宮古分署のRさんに電話してみた。
フライトが15:15に変更されたそうです」

Sさん 「えー!!!
  いつ変わったんですか? 言ってくれれればいいのにー!!」 驚いていた。

俺 「俺もそう思う」

Sさん 「12時ではなく、15:15だと分かっていたら、3台の移動を24日からではなく、
今朝10時からでも充分間に合ったのにー」 充分怒っていた。

俺 「俺もそう思う!」

Sさん 「M建設の駐車場に仮置きする必要もなく、営業所から宮古空港までダイレクトに運べたのにー!!」 更に激怒していた。

俺 「俺もそう思う!」

Sさん 「合計1日分の無駄働きせずに済んだのにー!!」 愕然としていた。

俺 「その通りですね。ハハ」

Sさん 「追加料金を請求しましょうよ」 報復行動に出た。

俺 「(そこかっ!)
まあ、それも有りかもな」
一旦2人で30分かけて営業所に戻り、遅いランチをした。

14:30に再度営業所から移動しM建設へ。
15:00にM建設に仮置きした2台をMショッピングモールへ移動した。
15:30に宮古空港に送迎に行きプラカードを持って待っていたら、Aさん(男、30代後半、柔道体型、温和な物腰、九州在住)が声をかけてくれた。服装は私服だった;

A陸曹 「すみません、宮古分署のRがレンタカーを予約しました」

俺 「お疲れ様です。Rさんですか?」

A陸曹 「いいえ、私はAといいます」

俺 「Aさんですね。お疲れ様です。
  この空港内ではレンタカーの貸渡しが禁止されていますので、対面のショッピングセンターで車をお渡しさせて頂きます」

A陸曹 「貸渡しが禁止??」

俺 「正確に言えば、宮古空港内で場所代を払っているレンタカー会社以外は禁止で、うちは下地島空港対応なので、ここでの『シャバ代』は払っていません。ハハハ」

A陸曹 「じゃあ、下地島からわざわざ来られたんですか!
   すみませんです」

俺 「そうです。最初は下地島空港での貸出しで予約をお受けしたのですが、4日後に宮古空港に変更になったとの事でした」 イヤミの一つも言っておかないと気がすまない。

A陸曹 「そうなんですよ、すみません。
  なにぶん、自衛隊は予算とスケジュールが限られているのでー。とほほ」

俺 「そうですか。ご苦労様です」
A陸曹が意外にも謙虚な人だったので、それ以上もんくを言うのは止めた。
しかし、命がけで国を守っている軍人達の予算がこのように冷遇されている日本の将来に大きな不安を感じた。過去に訪問した海外(欧米、ロシア、中国、中東、東南アジア、等)では軍人は尊敬され優遇されていたよなー。

俺 「ところで、Rさんから『コンパクトカーで背の高い車を希望』との事でしたが、理由を伺ってもいいですか?」

A陸曹 「あー、それはですね。
  明日到着する我が隊の偉い人が、背が190cm超で横幅もあるので、そこを忖度してくれたんでしょうかねー。ハハハ」

俺 「なるほど、
(潤沢な予算があれば、ノアのようなミニバンの方が快適なのになー)」

その後、Bさん、Cさん、DさんとE小隊長が荷物をもって出て来た。みんな私服だった。
5名を送迎車でMショッピングモールへ運び、貸出手続きを滞りなく完了させ、A軍曹達は今回任務の為に出発して行った。任務の内容は、勿論極秘だ。ようやく仕事が片付いたので、Sさんと2人で下地島へ戻った。

3月1日(返却予定日)。昼前に営業所に電話が来た;
N陸曹 「フリードをお借りしている自衛隊のものですが、先ほどから給油ランプが点いてまして。どのように給油すればいいでしょうか?」

俺 「お疲れ様です。給油ランプが点いたのは何分前ですか?」

N陸曹 「給油ランプが点いてから1.5時間位走っているので、バー表示はもう黄色から赤に変わっています」

俺 「そうですか。これからの工程はどうなっていますか?」

N陸曹 「今宮古島のドン・キホーテ近くにいます。これから伊良部島のT海岸近くでチームが集合し、時間調整の後下地島空港に向かう予定です」

俺 「了解しました。残りのガソリンで下地島空港迄はギリギリ足りるとは思われますが、
念の為に給油をした方が安全ですね。他の2台は大丈夫なのですか?」

N陸曹 「他の2台とは別行動していまして詳細は不明です。私が走り過ぎたのかもしれません。すみませんです」 とても恐縮しておられた。

俺 「いいえ。他の2台に比べフリードは排気量が大きく車体も重いので、燃費が悪くなるのは仕方ないですよ。ハハハ」

N陸曹 「そうですか。ではどこで給油すればよいですか?」

俺 「給油費用は全てこちらで支払わせて頂く契約になっていますから、大丈夫ですよ。
 最寄りのガソリンスタンドは、現在地から宮古空港方向に1分位の場所に大きな「JAのサービスステーション」があります。
私は今すぐ下地島を出発すると30分以内にそこに到着できますので、30分後に現地集合でお願いします」

N陸曹 「了解しました。お手数おかけします」

俺は即座に送迎車で出発し、ちょうど30分後にJAおきなわ ひららSSに到着した。
N陸曹(男、40歳前後、物腰柔らか、温厚、福岡在住)は隣のJAおきなわファーマーズ市場で美味しそうな弁当を仕入れられたようだ。
直ぐにフリードを満タンに給油し、俺の個人カードで支払った。小口現金はSさんに管理してもらっているが、本日彼はお休みだ;

N陸曹 「お手数おかけしました」

俺 「大丈夫ですよ。お役目ご苦労様です」

そして、N陸曹は極秘任務に戻られた。
軍人の皆さん、日本を守ってくれて、ご苦労様です!(敬礼)
 



◆さくらねこ不妊手術
俺は元来犬派なのだが、離島では近所の猫たちと仲良くする事になった。

「猫絶滅の県条例」(詳細はブログ(41): 新年は離島でおせち料理 参照下さい)が気になるので、1月中旬、俺は市役所に再度電話してみた。
意外にも「野良猫に対しても不妊手術の補助ができるようになった」という事なのですぐに申込みに行った。
 
 

対応してくれた係員A(男、40歳前後、痩せ型、真面目で気が弱そう)から説明を受けた;

係員A 「市の予算では野良猫は対応できないのですが、『公益財団どうぶつ基金』のサポートにより野良猫の不妊手術もサポートできるようになりました」
 

俺 「それはよかった。では、今申請できますか」

係員A 「2月実施分の受付は、もう満員終了しているので、3月実施分への申請になります。
それともう1つの条件は『SNSで発信する』事です」

俺 「?? 何それ?
  見ての通り私は年寄りなので、SNSはやりませんが」  こういう時、年寄りは便利だ。ハハハ。

係員A 「あー、どうぶつ基金さんからの依頼なんです。
SNSがなければブログでもいいのですが・・・」

俺 「あー、ブログならば書いてますので、大丈夫ですね」  やれやれだぜ。

係員A 「それでOKです。
必ず希望通りの数が支給できるかは分かりません。2月末に決定次第電話でおしらせしますので、チケットを取りに来て頂きます。その後許可チケットを持って宮古動物病院で手術を受けてもらいます」

俺 「野良猫を病院まで連れて行く時に、猫用のケージを借りる事は可能ですか?」

係員A 「市では用意がありませんので、各ボランティアの方で準備をお願いしています」

俺 「なるほど・・・」 
(都合のいい時だけボランティアと呼んで依存するのか?
面倒だけど他に選択肢が無いしな。本来行政が手抜きした後始末を、一般個人がサポートしてやるんだから、もっと優遇しろよな。まったくー)
「了解しました」
その場で3匹分の申請書を提出して市役所を出た。

帰宅後、すぐにAmazonでキャリーを購入した。
 

ところで、第1グループは昨年5月末に産まれている。妊娠期間は3ヶ月らしいので、2月末~3月初めが交尾時期なのかも。3月の手術で間に合うのかなー??


1.5月後、2月27日に市役所の環境保護課から電話が来た;

係員B 「さくらねこ不妊手術が決定されました。しかし、今回は申し込みが多くてKさんへのチケット支給は2頭のみしかありません。予約券をお渡ししますので、市役所に取りに来て下さい」

俺 「なるほど。もう1頭分は翌月の申込ができますか?」

係員B 「はい可能です」

当日午後、市役所に予約券を取りに行った。

対応してくれた係員B(女性、30代、中肉中背、物言いがはっきりしていて、押しもききそう)から手順の説明を受けた;

係員B 「これがチケット2枚です。
 

『みゃーくTNR』さんにLineかインスタグラムでコンタクトして3月中に実施して下さい」
 

俺 (どうやら、お金を集めるのが『公益財団どうぶつ基金』で、宮古島で「TNR(捕獲・手術・リターン)活動」を実施するのが『みゃーくTNR』というNPOのようだ)
「みゃーくTNRの電話番も教えてもらえますか?」

係員B 「電話は公開されていませんので、Lineかインスタグラムでお願いします。
  手術は『宮古動物病院』でのみ対応可能で、医師は毎週火曜日しかいないので、みゃーくTNRで予め予約を取ってから受診して下さい」

俺 「火曜日か、丁度休みの日で良かったー」  俺はレンタカー屋のシフトで毎週レンタル客の少ない火曜日と水曜日に休む事にしている。

係員B 「チケット2枚にはKさんの住所と氏名が既に書かれていますが、絶対他の人に譲渡しないで下さい。
 また、TNRはあくまでボランティア行為ですので、地域の方々から報酬を受け取ったりは禁止です。もしそれをやると、以降ボランティアとして活動はできませんので」

俺 「ほー、報酬をもらう人もいるんだ??」

係員B 「はい。報酬行為が発覚して、以降チケット申請禁止になっている人もいます・・・。
  また、翌月3日迄に必ず報告書に記入してここに提出して下さい。
 

それと、必ずご自身のSNSやブログにあげて下さい」

俺 「(?? ボランティアに任せきりで、色々やらせるんだなー)
了解しました。
  ところで、今回足りなかったもう1匹のチケット申請も本日したいのですが。
  ご存じと思いますが、佐良浜周辺には野良猫がかなり多くて。去年半年でうちの家の周囲でも母猫3匹が次々に仔猫を産んで計19匹に増えました。
これ以上は困るので「未経験の年寄り」が重い腰を上げた次第です。
 (猫殺戮の県条例で、可愛い仔猫達が市職員に捕まって殺処分されたら、怒りで夜も眠れないでー)」

係員B 「はい、理解しています。ご協力ありがとうございます。
ではこの、「来月分の申請書」に記入して下さい。
  4月分は申し込みは多く無いので、1枚なら多分大丈夫です」

帰りがけに市役所の駐車場で、みゃーくTNRへLineで登録し、手術の予約を依頼した;
 

数分後にLineに変身が来た:

みゃーくTNR 「Kさん、はじめまして!みゃーくTNR部です。
友だち追加ありがとうございます。
このアカウントでは、みゃーくTNR部の活動に関する情報などを配信していきます🌸
また、TNRオペの調整なども個別にこのアカウントにて行っていきます!
どうぞお楽しみに🌸」

俺 「さくらねこTNRチケット3月分を市役所から獲得しました。
手術の予約をお願いします。対象はメス2頭です」

みゃーくTNR 「こんばんは!ご連絡ありがとうございます。
TNRは毎週月曜日夕方に捕獲、火曜日に手術&リターンというスケジュールで行います。
手術頭数など全週の土曜日に確定しますので、順番が回ってきたらご連絡差し上げますね」

だんだん話が大掛かりになってきたし、めんどくさいなー。
俺の一存で、不妊手術を受けさせたら地域住民たちが「勝手な事をするなー」と怒る心配は無いとおもうのだが・・・。

しかし、第1グループ(2023年5月生まれ、白ミケの仔猫、4匹)の仔猫達のうち「メス3匹(茶トラ1, 茶トラ2, ミケ3)」が今年の5月から「出産→縄張り探し→エサ探し→子育てに追われ→瘦せぎすに→最悪-仔猫が餓死する」のは可哀そうだし、あの地域でこれ以上野良猫を増やすと「仔猫たちが食っていけなくなる」だろうし。

離島だし、ここでやるしかないよな。