◆ドイツ人登場!
12月末、神戸から来たドイツ人のお客様へレンタカーを貸し出した。
父親Vさん(ドイツ人、30代前半、茶髪、長身、ひげ面、生真面目)と母親V夫人(ドイツ人、30歳前後、金髪、中肉中背、笑顔が多い)と息子(10歳前後、茶髪、恥ずかしがり屋)と娘(6歳位、金髪、人懐こい)の4人ファミリーだ。
空港から営業所まで送迎車の中でいくつかの会話があった。
俺 「宮古島へようこそ。今日は生憎雨ですが、明日以降は天候が回復の予報です」
Vさん 「それを期待しますよ」
俺 「Vさんは神戸に住んでいるのですか?」
Vさん 「そうです。神戸はいい街ですが、夏場の湿度にはなかなか馴染めませんね。ハハ」 ドイツは緯度的に北海道より更に北に位置するので、夏でも湿度が低い。
俺 「ドイツと比べるとそうですよね。私は京都から移住して来ましたが、京都と比べると神戸はすごしやすいですよ。ハハハ」
Vさん 「確かに、京都の夏は酷いよね・・・」
俺 「宮古島について、何か必要な情報はありますか?」
V夫人 「このあとスーパーマーケットに食材の買い出しに行きたいのですが、どこがいいですか?」
俺 「宮古島ならばマックスバリューがいいですよ。なんでも揃っていますから」
V夫人 「やはり、そうですよね」 事前に下調べしておられたようだ。できるお母さんだ!
到着日は雨で、Vさんはパーカーのフードを被って、俺と2人で車の傷のチェックを行った。
俺 「目立つキズがあれば指摘して下さい。この貸渡証に記載しますので」
Vさん 「そうですか。了解です。ここと、ここと、それにここにもありますね」 Vさんはとても生真面目な性格のようで、塗装の日焼け部分まで一生懸命に探して俺に伝えてくれるので、途中で断れなくなり、土砂降りの中二人でチェックした。ハハ。
この日はお客が多く忙しかったのと、俺は「ネズミの被害で休んだ」翌日だったのでまだ体調が回復途中で、あろうことかVさんから料金をもらうのを忘れてしまった。こんなミスは昨年7月のコロナで倒れた時以来だ。ハハ。まあ、返却時に回収できればいいか。ハハ。
1月初旬、約1週間後にVさん一家が返却時間ピッタリに戻って来た。さすが生真面目なドイツ人!!
その日は快晴で1月なのに初夏のように快適な日で、VさんはTシャツ1枚だった。
俺 「Vさん、お疲れ様です。あの後いい天気になり、よかったですね」
Vさん 「パーフェクトな天気ですね。あなたが京都から宮古島に移住した理由がよく理解できますよ。ハハハ」
俺 「でしょ! ハハハ」
そして、オフィスに入りVさんからしっかりと料金を受取った。
俺 「ところで、Vさんはドイツのどの都市から来たのですか?」
Vさん 「ハンブルグから来ました。ドイツ北部の港町です」
俺 「ハンブルグですか。ハンバーガーステーキの生まれた場所ですね」
彼の日本での滞在資格IDには「企業からの派遣」と書かれていたので、港湾関係の仕事で神戸に駐在しているのかもな?
Vさん 「そうですね。ハハハ。
でも、私が生まれたのは東ベルリンです」
俺 「おおー、ベルリンですか。美しい街ですよね。
1982年に私は西ベルリン行った事があります。
でも東ベルリンには入れませんでしたが」
Vさん 「そうですよね。壁でクローズされていたので・・・」 彼も色々と苦労したのだろうな。
精算の後、彼らの荷物を送迎車に詰め替え、空港まで送迎した。送迎車の中でまた話が盛り上がった。
Vさん 「奥さんも一緒に来たのですか?」
俺 「いいえ、元妻とは離婚し、子供達は元妻と一緒にカリフォルニアへ行ってしまいました」
V夫人 「わぉー! カリフォルニア。それもいいですね」
俺 「去年の9月に息子がカリフォルニアから宮古島まで会いにきましたよ」
V夫人 「何歳ですか?」
俺 「娘が26歳、息子は22歳です、多分」
Vさん 「ほー、それは良かったですね」
俺 「現在私は海辺の古民家を借りて住んでいるのですが、近所の野良猫3匹と仲良くなりまして。
3匹の猫がそれぞれ4匹づつ仔猫を産んだので、今では10匹以上が毎日エサを食べに来ますよ。ハハハ」
V夫人 「すてき! それだと、一人でも寂しくないですね」
俺 「そうですね。この生活を楽しんでいますよ」
Vさん 「でも10匹以上だと、エサ代が大変で、ハードワークが必要ですよね。ハハハ」
俺 「そうなんですよ。今は働く主目的はエサ代を稼ぐ事かも。ハハハ」
車内で盛り上がっていたが、3分で下地島空港に到着した。
俺 「お疲れ様でした」
Vさん 「宮古島いい所ですね。また来ますよ!」
V娘 「バイバイ」 人懐こいVさんの娘は笑顔でバイバイをしてくれた。
Vさんの息子は人見知りなのか?英語が苦手なのか? なかなか会話に参加してこない。
俺 「アウフ ヴィーダー ゼーエン!(また会う日まで)」 昔憶えたドイツ語でVさんの息子へサヨナラを伝えてみた。
V息子 「えっ、
ヴィーダー ゼーエン(じゃあね)」 突然のドイツ語に驚いたようだが、最後は笑顔で挨拶してくれた。
ミュンヘンのオクトーバーフェストで飲んだホフブロイのビール旨かったなー・・・。
◆猫はペーストが好き??
俺は元来犬派なのだが、離島では近所の猫たちと仲良くする事になった。
仔猫たちは6~10匹が毎日のエサの時間にうちにやってくる
俺が与えるエサは通常4種類だ;
1) ドライフード
ホームセンターで8kg入りの猫用パックを見つけ、それを2パックづつ(計16kg)購入している。
勿論、浄水もつけている。
2) バターロールパン
スーパーマーケットで人間用のパンを購入。サイの目切りにして与える。
3) 子持ちシシャモ
スーパーマーケットで人間用のシシャモを購入。生で1cm位のブツ切りにして与える。
シシャモは6尾で1パックだが、生のままだと1週間もたない。電子レンジで加熱すると卵がはじけてレンジ内部が汚れ、掃除が面倒だ。
代わりに、Amazonで「犬用の煮干し」を見つけたので購入してみた。
猫が食べても特に問題は起こらなかった。但し、仔猫たちは煮干しの頭は好きじゃないようで、頭だけを残している。
4) 鶏のムネ肉
スーパーマーケットで人間用のムネ肉(ブツ切り)を購入。電子レンジでチンして、みじん切りにして与える。
エサを与える回数は1日2回。
朝メシ時は出勤前で充分な時間がないので1)だけ。
夜メシは時間をかけて1)から4)まで与える。
しかし、仔猫たちはこれでも満足せずに、俺の夕食の邪魔をしに来る。仕方ないので、
5) 肉のペースト
俺が食べるトンカツ、唐揚げ、生姜焼き等の肉類もしきりに欲しがる。塊で与えると6~10匹が取り合いのケンカになるので、俺が口でカミカミして、ペースト状にしたもの
を2皿に分け与えると、全員で夢中になって食べている。俺は他人の口の中から出てくる食べ物は嫌だけどなー。ハハハ。
そう言えば、ハンバーガーステーキは「ひき肉にパン粉を入れた料理で、ステーキより安くできるので労働者向けに広まった」ものと聞いた事があるが、仔猫たちもこれが一番好きみたいだ!
最近では俺が食事中に仔猫たちが足元でじっと待っていて、俺がモグモグしながら椅子から立ち上がると、何か美味しいペーストをもらえると気づいて、仔猫達が俺を見つめながら「ニャーニャ―」と騒ぎ出す。
◆毎日食べる事に困らなくなった仔猫たち。
・年齢不詳(多分1歳程度?)の小トラは9月に来た頃はガリガリだったが4ヶ月でお腹周りにタップリ脂肪がついてかなり重くなった。ハハハ。
・5月に生まれた第1グループ(白ミケの子供たち)の4匹は、モリモリ食べてすくすくと育って、親猫より大きくなった。
・10月に生まれた第2グループ(黒ミケの子供たち)の3匹もモリモリ食べて、身体はまだ大きくないが、走ったり飛び跳ねたりする運動能力は第1グループと同じ位になって来た。1.9mのはりに登ったり、もできる。
11月に生まれた第3グループ(まゆげの子供たち)の4匹は、たまにしかうちに食べに来ないのでまだ身体は小さいままのようだ。
たった数ヶ月でみんな著しく成長してるなー。
離島の仔猫たち、おそるべし!!