レンタカー屋に社員候補が来た。
◆4人目はイケメン?
8月14日、4人目の社員候補がきた。Kさん(26歳、宮古島出身)はタイのアイドル/ワチラウィットさん風
のイケメンだ。A社長の指示で「2週間アルバイトとしてテスト期間を設け、その後本採用の可否」を決める事になった。
・洗車等の体力仕事は、大手レンタカー屋でバイトした事があるそうで、見かけによらず持久力がある。
・送迎等の接客業務も、居酒屋でバイトした事があるそうで、接客のセンスもよく、女性客に受けがいい。
・婚約者の女性(神奈川県出身、同じ歳)と同棲中で、急いで結婚資金を貯めたいそうだ。
真面目だけど要領の悪いSさん(27歳、熊本出身、小太り、オタク風)とは真逆のキャラで、最大の脅威かも、ハハハ。
◆免責補償オプションの説明
18日、SさんやKさんが貸出しの説明をする時の態度が変わった。
Kさん 「免責補償オプションに加入されますと、自己負担(免責金額)やノン・オペレーション・チャージ等の追加請求が0円で済みますが、どうされますか?」
お客様 「いやー、多分事故しないから、要らないよなー」
Kさん 「実は、昨日お客様が『もらい事故』にあわれて、自分はまったく悪くないのに玉突き衝突され車が大きく凹みました。そのお客様はオプションに加入されていたので、追加請求は0円で済みましたが・・・」 スマホに保存した「事故車の写真」もチラっと見せていた。
お客様 「わー、それは怖いよねー。じゃあ、やっぱり加入しておこうかなー」
こんな感じで、お客様も真剣に検討してくれるようになった。ハハハ。
◆2つ目は自損事故発生
19日午後、自損事故が発覚した。
お客様: Rさん(日本人、男性、19歳、初心者マーク持参、九州在住、大学生)
事故日時: 不明。8月15~19日のどこか
事故場所: 不明。伊良部島のどこか。
事故状況: 自損事故。
後部ドアーの右と左に40cm以上の大きな擦り傷と少しへこみ
第1受付窓口: Sさん。予定より1時間早く返却に来たRさんから車を受け取る際に、傷に気づいた;
Sさん 「ドアーの両側に傷がありますね」
Rさん 「は・はい、やってしまいました」 かなり緊張していたようだ。
Sさん 「少々お待ちください」
室内へ駆け付けてきた。
俺 「どうしました?」
Sさん 「今返却のコンパクトカーですが、大きな傷ができてましてー・・・」
俺 「分かりました。後は私が対応します」
すぐに外にでて車両を確認する。
「ドアーの開閉には問題ないし、自走できるようですね。
お客様は免責補償オプションに加入されていますので、自動車保険で対応させて頂きます」
Rさん 「ど・どうも、すみませんでした」 とても緊張されているのが伝わってくる。
俺 「では空港までお送りしますね」 なるべく笑顔で。
空港への送迎が完了したが、俺は「何か忘れている」ような気がしていた。
今日はKさんがお休みなので、朝から炎天下の洗車4台に参加し、頭が朦朧としていた気もする。
オフィスに帰着後ようやく気が付いて、すぐにRさんへ電話を入れた;
俺 「確認事項ですが。あの傷ができた時に他の車や人に危害を与えていませんか?」
Rさん 「いいえ、それはありません」 ここははっきりと言い切った。
俺 「警察には通知しましたか?」
Rさん 「いいえ・・・、していません」 言葉を濁しながら。
俺 「そうですか。了解しました」
電話を切って、状況報告をまとめ、グループLineで社内に流した。
でも、「まだ何か忘れている」ような気がしていた。
30分後社長から電話が来た;
A社長 「お疲れ様です。事故の報告読みました。警察で事故証明は出ているのですよね?」
俺 「(おーっと。それを忘れていたー!!)
ご本人は『警察には通知していないと言われています』
(それがないと、保険で処理できないやんけー!)」
A社長 「では、保険では無く、本人負担での修理になりますね。ご本人に説明してあげて下さい」
俺 「はい。アドバイスありがとうございます。
今飛行機に搭乗されていますので、九州の空港に到着後に再度ご説明をさせて頂きます。
(あーあ、やっちまったぜー)」
18時過ぎ、Rさん宛てにeメールで
「保険で処理する為には警察署で事故証明を発行してもらう必要があります。詳細を説明しますので、ご帰宅後にご連絡下さい」
と通知しておいたが、連絡は来なかった。
その日帰宅後、熱いシャワーをあびて夕食しながら、じっくり考えた。
「なんでこんな簡単な事に気づかなかったのかな?
んー、炎天下での洗車4台がこたえたのかもなー・・・」 やはり、年寄りにはちょっとキツイかったかなー。ハハハ。
翌日10時、Rさんの自宅に電話しお母様に事情を説明する。
1時間後、Rさんから電話がきた。
Rさん 「事故発生の日時は8月15日午後xx時で、場所は伊良部国仲xxxの近くの狭い道でした」
俺 「ご連絡、大変ありがとうございます」 やっと確認できた。
(よかったー、これで「僕はやってません」とか言われたら、顧問弁護士に依頼しないといけない事態だったぜー。ハハ)
お母様 「今後どうすればいいのでしょうか?」
俺 「はい、2つの方法があります;
A案: 保険で無料処理する。
その為にはご本人様が宮古島警察に電話で事情を説明し、日時が経った事を警察が了承してくれれば、本人が現地へ行って該当車両も持ち込み警察で現場検証してもらう必要があります。費用は、往復の航空券と宿泊費で、自腹になります。
B案: 自己負担で有料で修理する。
該当車両が貸出しから戻る28日以降に現地自動車修理工場で見積をとります。予想では左右のドアーの板金塗装修理費は「5~10万円/1枚 x2」程度と見込まれ、これを本人様が支払う事になります。代わりに往復の航空券と宿泊費は不要です」
お母様 「ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。本日中に決定し、ご連絡します」 明確に返事して頂いた。
俺 「お手数おかけしますが、ご検討お願い致します」 丁寧に対応を心がける。
A社長から電話が来た。
A社長 「今後、同様のトラブルの場合にも適切な対応ができるように、社内のスタッフに説明しておいて下さい」
俺 「了解しました」
そして、スタッフ達に
「今回のトラブルの問題点と、俺の処理ミス。及び今後のお客様への説明の注意点」等を念押しする。
その間に何度もお母様から電話を頂き、都度丁寧に説明を繰り替えし、該当車両の写真もメールで送付した。
14:30、お父様から電話を頂いた。
お父様 「息子がご迷惑おかけしました、申し訳ないですね。
修理費15万円ならば、自腹で支払いますよ、ハハハ。
ダメならば息子と二人で伊良部島に戻り警察に現場検証してもらいます。どうでしょうか?」
俺 「ご検討ありがとうございます。正確な修理費用は自動車修理工場で見積りをとってからお知らせできます。しかしこの車両は次の貸出し予約が入っていますので、見積に持っていけるのは最短で28日になりますので、少しお待ちください」
お父様 「そうですか。レンタカー会社さんは今はかき入れ時で修理対応等は大変ですよねー。
了解しました」
16:00、再度お父様から電話が来た。
お父様 「飛行機がとれるようなので、28日から私と息子の2人で伊良部島に行き現場検証してもらう事にします。前から釣りに行ってみたかったし。ハハハ」
俺 「そうですか。では該当車両でその日に空港までお迎えにあがります」
お父様 「いいえ、その日から3日間その車両を自腹でレンタルしますので、予約を入れておいて下さい」
俺 「ご配慮ありがとうございます」
この状況を都度A社長に報告した。
17:00、A社長の意向で、最終調整はA社長が先方と直接交渉してもらう事になった。
結果は、「お父様から15万円の修理費を自己負担して頂き、差額がでれば会社側で負担する」事で決着した。
丸1日間トラブル対応をして、疲れたー・・・。
今後は返却時に自損事故が発覚し、「フライトに間に合わないので、警察での事故証明取得ができ無い」場合を想定して、お客様と「自己負担での支払い合意書」を書面で残す為に、フォーマットを作成しておこう。ハハ。
◆猫たちのお腹が!
黒ミケのお腹が益々大きくなって来た。
そのせいか? 短気な黒ミケが最近珍しく甘える事も増えて来た。
一方、仔猫達は自分で餌を食べれるようになったのに、まだスキあらばママのおっぱいに食らいついている。
そのせいか、白ミケのお腹は小さくなったようだ。もしかして流産したのかな??
自然が動物の繁殖を調整しているのかも?
さすが離島!!