まだ5月なのに、季節外れに超大型台風がきた!

 

 

◆グアムで被害甚大

[25日 ロイター] - 非常に強い台風2号が西太平洋の米領グアム付近を通過し、島内では多くの地域で停電や断水が発生している。死者や重傷者は報告されていない。

当局によると、24日午後の最終集計では島の5万2000世帯・企業のうち、1000を除く全てが停電している。

 

[27日 FlyTeam] 2023年5月24日に、猛烈な台風2号(国際名 マーワー/スーパー台風)が直撃したグアム島では、建物の損壊や浸水など多くの被害が発生しています。空の玄関口、アントニオ・B・ウォン・パット国際空港でも、ターミナルの全フロアが浸水し、建物にも被害が出ています。これによりターミナルは閉鎖され、全ての旅客便の運航が停止されています。現在、復旧作業が進められており、空港の発表では早くて5月30日(火)から運用を再開したいとしています。

 

 

◆島民の反応

 俺は離島での台風は初体験だ。心配なので、色々な島の人に「台風」について聞いてみた;

 

・農園主Yさん(60代半ば、男、甘いもの好き、口数が少ない、親分肌、マンゴー農家):

 いつもの事さぁー。

(えっ、それだけ??)

 

・Yさんの奥さん(60代半ば、女性、おしゃべり好き、主婦&マンゴー農園手伝い):

 あのね、スーパーやコンビニの棚が全部カラになるからね。

島を直撃しなくても島と本島の間を通過するだけでもダメよ。輸送コンテナ船が止まって島に来れないと、食料は補充されないからね。

だから事前に1週間分位の食料と水は買い置きしておいて。停電もするから、電池も準備しておいてー。

(なるほど、通過だけでもダメなんだ! 食料と水、買い置きですね。ノウハウをゲット!)

 

・南洋堂整骨院のA先生(30代前半、男、筋トレ好き、整骨士):

 こっちの台風は内地に比べ強いですよー(笑)。20年位前に風力発電用風車が根本から倒れ、プロペラがぶっ飛んだ事がありましたね。

 

「風速80mまで大丈夫!」と謳っていたから、実際はそれ以上だったんでしょうね・・・。その時の公式発表では風速80mでしたから、風速計もぶっ壊れたのかも。ハハ。

雨戸を閉めれば雨風はしのげますが、窓サッシの隙間から雨水が染み込んでくるので、キッチンペーパーとかを丸めて詰め込んでましたよ。ハハハ。

(なるほど、キッチンペーパーを詰め込む! ノウハウをゲット!)

 

・家主Nさん(60代半ば、男、酒大好き、超アバウト、兼業農家): 家賃を払いに行って、ついでに聞いてみた。

 内地の台風はすぐに通り過ぎるだろ。島の台風は2~3日動かずに居座るさぁー。雨戸を閉めて家の中で飲んでれば大丈夫さぁー、ハハハ。

台風にやられる前に早めにニンジンを収穫したから、これ持ってけー。

(ニンジン1袋もらったー。ラッキー!

皮をむいて生でかじったら、甘かった! 1982年4月にモロッコのフェズに行った時露天市場で買って食べた細いニンジンの味を思い出した)

 

・南洋堂整骨院のB先生(50代前半、男、おしゃべり好き、整骨士、気象に詳しい?):

 台風2号はグアムでは被害が大きかったですねー。920hPaですから確かに「スーパー台風」ですよねー。

 

ですが、宮古島に来る頃には海水温の低い地域を通ってきますから、大体が960hPa位まで上がるんですよ。950以下だとちょっと危ないけど、960~970だったら、大した事は無いですね。

 

でも、行政が「大した事は無いです」と言ってしまい、それで安心しきった島民が軽率な行動にでて被害が発生したら責任問題ですからね。あくまで「スーパー台風ですから、充分気を付けて下さい!」と言うしかないですよねー。ハハ。

とは言え、内地の台風よりは激しいですよ。

テレビで「内地に台風通過、暴風雨」とか言ってますが、島では「あの程度は台風とは言わないさぁー」と思ってますから。ハハハ。

(なるほど、960hPaが判断の目安なんだ。 ノウハウをゲット!)

 

・不動産会社の社長Hさん(40代前半、男、宅建士、那覇で成功して島に帰ってきた)

 水をバケツにためておいた方がいいですよー。最近は滅多にありませんが、昔は水道も止まった事がありますし。台風が2~3日停滞している間にトイレの水が流れないと困るでしょー。ハハ。

(ひえー、それは困る。大家さんの残したバケツが1つあったよなー)

 

 

◆自宅の事前準備

 27日(土)、いつものように車で宮古島へでかけ、スーパー・サンエー@宮古島シティで

1週間分の食料を買い込む。今回は台風に備えちょっと余分に買ったので、レジ袋x4袋分になり、1.2万円を超えた。やれやれだぜ。

 

念の為、バイクもボディカバーをかけて、しっかりカバーをくくりつけておいた。

 

 

◆農園の事前準備

 5月15日で俺は農園での研修が終わり、メイン業務の小売店立上げプロジェクトを開始した。

しかし、「農園では29~30日に台風対策をする」との事なので、29日にお手伝いに行く事にした。

台風で農園がやられたりしたら、予定しているマンゴーの収穫ができなくなる。

しかし、農園主Yさんの判断で「今回の台風はどんどん弱くなっているので、大した事ないさぁー。31日の朝に来てくれ」となった。

31日の朝7時に強風のなかスクーターで農園にむかい、お手伝いした。俺がローラーを回してビニールハウスの外側にもう2枚のシートを下してカバーしている間もYさんはせっせとマンゴーに「袋かけ」の作業をしていた。

 

お手伝いがおわり、返り道にある「伊良部島で唯一のコンビニ」ファミリーマート佐良浜店がまだ開いていたので、朝食用にバナナを買った。店員さんも通勤が大変だろうなー。

 

 

◆仔猫たちが消えた?

 またまた、不可思議な事が発生した。

29日にうちの離れから仔猫4匹が忽然と消えた。

考えられる原因は;

 

1.俺が27~28日に洗濯の為に何回か離れに入ったので、白ミケが警戒してどこかに隠した?

  (俺は仔猫達には一切触れていないのだが、仔猫が俺の足指に吸い付いてきた・・・)

2.台風が接近して風雨が強くなってきたので、白ミケとその親族が「ネコマンション(うちの1段下にある、数年前から廃屋)」に連れ帰って交替で面倒をみている?

3.野良カラスに食われた?

4.その他、宇宙人にさらわれた?

 

28日には確実に目撃したのだが・・・

 

 

元同僚のM(50代後半、神奈川県在住、犬派)の意見では:

M 「ところでネコの繁殖力はものすごくて、一匹の親猫から、3年で2,000匹まで増えるそうです。早めに避妊しておかないと、Kさん宅もすぐにネコだらけになりますよ!」

 

俺 「情報共有ありがとう」

 

M 「多分、親ネコが移したんだと思います。割と頻繁に引越しするみたいですし。

そのうち、何倍にもなって帰って来ますよ。ヒヒヒ」

 

俺 「今日の夕方、「ネコマンション」の方角から仔猫の「ミー、ミー」という泣き声が聞こえました。

その頃白ミケは、出産前と同じように隣の家のエアコン室外機のそばでひとり休憩していました。

多分、白ミケの親族(まゆげ、黒ミケ、等)が代わりに子守りしてくれている間に、

つかの間の休憩してるんでしょうね」

 

そんな白ミケは、強風は全然平気なようで、30日~1日も規則正しく毎日3回俺の家に餌を要求しにやってくる。

最近は膝に乗りたがるが、

俺はノミを移されるのが怖いので、短時間だけにとどめている(苦笑)

 

 

◆台風最接近

 31日午後、強風の為雨戸を閉めて家にこもっていた。

 

玄関の一番大きな雨戸だけは湿気で変形してしまったようで、レールにはまらない。持ち上げて何度かはめようとしてみたが、強風にあおられて雨戸ごと俺も飛ばされそうになったので、諦めて地面に伏せておく事にした。

 

仔猫達が戻って来る事も想定して、念の為離れには雨戸はせずに、猫の通れる隙間は開けておいた。

 

夕方、どんどん強風が増してきて外出もできず(出たとしても店は閉まっているが、ハハ)。

自宅で何もする事がなくて退屈なので;

・近所(徒歩2分)に住んでいるYさん(福岡出身、63歳、バツイチ、趣味の釣りの為に去年伊良部島に移住)に電話して、家飲みに誘ってみた。

Yさん 「いやー。今、資格試験の為に那覇に出張中なんですよ。2日に伊良部島に戻る予定が台風で飛行機が飛ばないかも、トホホ」 と嘆いていた。

俺 「2日は丁度台風が宮古島から那覇に向かうタイミングなので難しいかもしれませんね。ハハ」

Yさん 「伊良部島に戻れたら、連絡しますから」

 

・もう一人近所(徒歩5分)に住んでいるHさん(伊良部島出身、40代前半、那覇で成功して、妻子を那覇に残して伊良部に単身帰島、伊良部で最初の不動産会社を設立)にも家飲みに誘ってみた。

Hさん 「明日は停電する可能性が高いので、ネットがつながる間に今日中に仕上げておきたい仕事があるんですよ。飲みは明日にしましょう」

俺 「えっ、明日は停電したら家飲みどころではないでのでは??」

Hさん 「ランタンの灯りで家飲み! これが伊良部島の醍醐味ですよ。ハハハ」

俺 「いやー、うちにはランタン無いので真っ暗ですが・・・」

Hさん 「ぼくが持って行きますよ。ハハハ」

 

こうして、今夜は一人で家飲みになってしまった。

 

 

そう言えば、今日は「離婚記念日」だ。

2016年に「東京神保町の悪徳弁護士」にうまく乗せられた元妻が、離婚調停をスキップしていきなり訴訟を起こした。おかげで俺は京都の美人弁護士と知り合う事ができたのだが(苦笑)

美人弁護士の活躍で5月下旬に「初公判の場で調停離婚が成立」し、31日に戸籍の変更が完了した。

23年間の「長い困難な道が幕を閉じた」とき、俺は自分をほめてあげる為に京都祇園の美女とグルメしたなー(笑)。

ちなみに、この頃は彼女Nはまだいなかった。ハハ。

 

6月1日朝3時、暴風の音で目がさめた。予報では本日午前12時頃までは暴風のようだ。

 

午前9時、台風2号は宮古島の南90kmを通過中。「970hPa」にまで上がっているので、整骨院のB先生の予想どおりだ。

 

 

沖縄県のホームページに以下の記載もあった。

「台風襲来時における伊良部大橋、池間大橋のゲートの開閉について;

暴風警報が発令され、風速25m/秒の風が吹くと、交通規制により橋は通行止めとなります。

ゲートを閉める際には、約1時間前に事前連絡を行います。

(マスコミや防災無線、池間島では親子ラジオ等)

暴風警報が発令(または解除)されても、直ちにゲートを開閉することはありませんので、テレビやラジオで開閉時刻に関する情報を確認して下さい。

ゲート開閉時には、以下の関係各所に連絡を行います。

宮古警察署、消防本部、周辺小中学校、周辺郵便局、八千代バス・タクシー会社、沖縄電力、宮古郵便局等。

台風来襲時には、宮古土木事務所に職員が待機しておりますので、お問い合わせは下記連絡先までお願いします。

連絡先

宮古土木事務所(台風待機班)」

 

!毎日宮古島と伊良部島を往復している農園のYさんは「風速18m/秒で橋は封鎖になるさぁ」と言ってた。

 

 

◆台風一過

 6月1日16時、佐良浜港の防災アナウンスで「16:50に伊良部大橋の通行規制は解除」と放送された。やはり昨夜から通行止めされていたんだ。

 

幸いにも、今回の台風では暴風があったが(雷が無いので?)停電はしなかった。

Wi-Fiも冷蔵庫も使えている。よかったー!!

 

その後、「強風」が「やや強い風」程度に収まって来たので、雨戸を開ける事にした。

キッチン、寝室の雨戸を開け、最後に玄関の雨戸を開けて、地面に置いたもう1枚の雨戸を元のレールに収納していると、背後で「カサカサ」と何かが通り抜ける気配がした。

振り返ると、そこに意外な生物がいた。

 

いくらオーシャンビューの古民家とはいえ、浜辺までは徒歩3分かかる。

カニがここまで散歩に来れたのか? 或いは、強風で飛ばされたのか?? んー、不思議だ。

近くにあったプラスティック製の容器で捕まえてみたら、意外とデカかった。

 

「これは蒸したら、旨そうだな。今夜Hさんと家飲みする時のツマミに丁度いいかも」 と考えた。

しかし、よく見ると右のカニ爪がとれていた。

「おおー、君はこんなハンディを背負いながらも、ここまで大きく生き抜いてきたんやー。エライ!!」

なんだか感動したので、このカニは食わずに自然に返す事にして、草むらに放した。

そのうち「カニの恩返し」で小判が出て来るかも(笑)。

 

19時Hさんが来宅。手製のツマミ(ラムのしゃぶしゃぶゴマだれ、豚の生姜焼き、麻婆ゴーヤ炒め)やポテチを食いながら、ビールと赤ワイン(Hさん持参)も飲んだ。

 

話題はもっぱら「伊良部島で初めてベンツを購入したり、愛人が大勢いたらしい、超ぶっ飛んだ性格のHさんのお父さん(70代前半)の武勇伝」と

「石垣島に里子にだされたり、那覇で就職したりしながらも、お父さんを反面教師として学んできたHさん(40代前半)の人生」と

「お父さんによく似た性格の妹さん(40代前半)は米国人と結婚し渡米した話」と

「お父さんにそっくりな性格の息子さん(18歳)を高卒後すぐに米国の妹さん宅へホームステイに行かせた話」など、Hさん一家の「大河ドラマ」を聞きながら、大いに笑った。

 

 

天気と共生し、のんびりした時間の離島生活。

この時間が長く続けられるといいかも!