1月23日、俺は彼女の依頼で関西空港まで愛車でお迎えに行った。

 

◆背景

 彼女の母(俺より2歳下)が手術を受けるので、看病の為に彼女は1週間東北の実家へ戻っていた。

「手術は成功したので23日は13:05に関空に到着する。

16時から仕事が始まるので、13:17発京都駅行きリムジンバス発車までギリギリで。もし乗り遅れたら仕事に遅刻してしまうので、車でお迎えに来て欲しい」との依頼だった。

彼女も看病で随分疲れているようなので、少しでも助けてあげる為に愛車のオープンカーでお迎えに行く事にした。

 

 

◆ヤバイ1

 当日11:45 余裕をもって30分早めに伏見区の自宅を出発した。

11:00 第2京阪道道の城南宮南インターチェンジから高速道路に入った。

 

いつもなら、すぐに追越し車線に移動し、100km/h程度まで加速し、愛車の3L・直列6気筒の高性能エンジンを開放してあげるのだが、今日は何となく「嫌な予感」がしたので走行車線に残り、「白いトヨタ マークX」の後ろを80km/hで走行していた。

 

1分後、追い越し車線でシルバーのプリウスが100km/h以上の勢いですっ飛んで行くのが見えた。その直後に俺の前にいた白いマークXも追い越し車線に移動し、走り去って行った。

「みなさんお急ぎのようだな!」と思ったが、俺は敢えて追い越し車線には移らなかった。

2分後、300m以上先で白いマークXの屋根が赤く点滅しているのが見えた。

 

「おおー! 奴は『覆面パトカー』だったようや!」

勿論、シルバーのプリウスは停車させられていた。

「うわ、めっちゃヤバかった!!」 一歩間違えば、俺が違反切符で1万円以上の罰金を請求されたところだった。

こんな日は、愛車の高性能エンジンには申し訳ないが、制限速度+10km/h以内で走行する事に決めた。

 

 

◆ヤバイ2

 第二京阪道道から近畿自動車道に接続する手前の料金所で次の問題が発生した。

勿論、俺の愛車にはETCカードがついているので、料金所ではETC専用レーンに入った。

 

レーンの前方の料金ゲートのところに紫色のスズキ スイフトが止まっていた。車名の上に「タイムズ Car」という黄色いシールが貼ってあったので、カーシェアリングの車のようだ。

 

スイフトの後ろに停車して3秒したら、料金表示器が消えた。

そして、「係員が来るまでお待ちください」と言う表示に変わった。

 

「おいおい、ETCカードを持って無いのに、ETCレーンに並んだのか?? やれやれだぜ・・・」

仕方ないので、俺はゆっくりとバックして左側ETC専用レーンから抜け出した。

「後ろから車が来たら面倒な事になるなー」とヒヤヒヤものだった。

バックし終わって、右側のETC専用レーンに無事移動し、料金所を通り抜ける時に左側のスイフトを見たら、20代の男女が4人乗っていた。彼らは次の料金所ではETC専用レーンには入らないだろう。

 

 

◆ランチ@SA

 12:00 早めに到着したので、関西空港手前の「岸和田サービスエリア」でランチを取る事にした。

昼時なのにSA全体に利用客は少なく、フードコートもガラガラだった。

幾つかのお勧めメニューのなかで、俺は「犬鳴き豚と泉州たまねぎの生姜焼き定食」を選んだ。

 

これは意外と美味かった。

更に温かいお茶もあれば100点なのだが、サーバーには冷たい水しかなかった。残念。

 

 

◆関空第5駐車場

 12:30 岸和田SAを出発し、12:50に関空に到着。

第2ターミナルへは第5駐車場が一番近いようだ。

 

エアロプラザの横を通過し第5駐車場に行く途中で、道を間違って貨物エリアの方向に進んでしまったようだ。

通行ゲートのような所で止められ、係員に「どちらへ行かれますか?」と聞かれた。

「第5駐車場に行きたいんだけど」と告げたら、

「それならば左側の道ですね。バックしてから、左へ移動して下さい」と言われた。

「また道路をバックか、今日は色々あるなー」と思いながらゆっくりバックして、左側の道路に進んだ。

2分後、無事第5駐車場に到着し、車を停めて13:00に第2ターミナルに入った。

 

ビル内の右端にある「到着口」の前のベンチに腰掛けて待っていたら、周囲にお揃いの白いフリースを着た高校生風の女性達が10人位座っていて何かしゃべっていた。フリースの襟の後ろに「KOREA」と書いてあったので、韓国から来た高校生のスポーツ選手のグループのようだ。外国製の新しいコロナを移されたら困るので、ベンチの端に座り静かにして待っていた。

 

13:12 彼女が登場ゲートから出て来た。

俺 「お疲れ様」

彼女 「ふー、間に合った! ありがとう」

急いで車に乗り、行先を確認した。

俺 「これから伏見の勤務先に直接行けばいいのか?」

彼女 「ちがうの。先ず、八条のPCR検査所に行って欲しい」

俺 「??」

彼女 「ママを看護する為に、県外から来た私はママにコロナを移さないように2回コロナの抗原検査を受けさせられて。1回目は京都市で受けて「ー」だったけど。2日前に看護中に受けた2回目が「±」で出たの。

だから、念のためママもPCR検査を受ける事になって。ママは「ー」だったけど、

私が「+」なら、ママは濃厚接触者になるでしょ。だから今日もう一度抗原検査を受けて結果を病院に知らせないと、ママはリハビリ運動が許可されないのよ・・・」

俺 「ほー。大変だなー。

   じゃあ八条の検査所に行けばいいんだな」

彼女 「ここから八条までどれ位時間かかるの?」

俺 「制限速度で走れば1時間半。急げば70分位迄は短縮できるかも」

彼女 「それなら、仕事の前に検査する時間が取れるわ!

 急がないでいいから、安全運転でお願いします!」

俺 「えー、制限速度かー! 俺の愛車が泣いてるぜ・・・」

彼女 「安全運転でね!」

俺 「やれやれだぜ」

結局、帰路も制限速度+10km/hで走行する事になった。

 

 

◆コロナ検査

 14:45 八条のコロナ検査所に到着。

 

ついでだから、俺も抗原検査を受けておく事にした。

昨年7月、俺はここで抗原検査を受け、見事「陽性」の判定をもらい、急遽「宅配のバイト」を休むはめになった事がある。


今回も自分で鼻の奥に綿棒を入れ、それを溶液に混ぜ、液を検査キットに3滴垂らし、後は待機所で30分待つ。


5分後、先に彼女が番号を呼ばれた。

俺 「おー、陽性の場合は早く判定が終わるので、早く呼ばれるみたいやでー!」

彼女 「えー!」 彼女は恐る恐る判定結果の用紙を受け取って、俺にVサインを出した。

次に俺の番号が呼ばれ、判定結果を受け取った。今回は「陰性」だった。

そして、彼女を仕事先の伏見病院へ送り届けた。

 

今日は色々ヤバイ事が多かったけど、最後は無事に終わったようだ。

翌日京都では20数年ぶりの積雪となった。