先日22時過ぎ、突然俺のマンションの呼び鈴が鳴った。
俺 「誰だろ?
はるは宅配頼んだ?」
彼女 「宅配は21時迄だからこんな時間に来ないよ」
俺 「そうだよな。こんな時間に非常識だよな」
彼女 「ドアー開けるの??
気を付けてね・・・」
俺 「開けない訳にはいかないだろ」
念の為、チェーンロックをかけてドアーを少しだけ開けたら、薄暗い廊下に男が立っていた。
よくみたら隣の住人Aだ。
3年前に俺が引っ越しして来た時に菓子折りを持って両隣の部屋には挨拶に行ったが、Aは日本人、男、30才代後半、独身、ジョギングマニア、たまに50代の女性(母親?)が家事をしに来ているようだ。
Aはドアーの隙間越しに挨拶も無しに、いきなり乱暴に俺にクレームしてきた。
A 「物干し竿の音がうるさいんや!」
◆背景
1.約1年前:
台風の翌日、俺がランチから帰宅して、マンションの階段を登っていると隣室のAとすれ違った。
俺 「こんにちは」 俺は軽く会釈した。
A 「(怒りの形相で)物干し竿の音が煩いんや!ちゃんとしろよ!」
俺 「(イラっ。いきなり挨拶も無しに何を言い出すんやこのボケは)
それはうちの部屋で間違い無いんですか?」 俺は一応、丁寧に返事した。
A 「間違いない。あんたの部屋や!」 (怒りの表情で顔が赤くなっている)
俺 「ほー、そうですか。
では確認して、該当していれば必要な処置をしますよ」
A 「ちゃんとしろよ!」 (挨拶も無しに階段を下っていった)
部屋に戻ると、彼女が来ていて、何故か怯えていた。
ここに着いた時、突然隣室のAが廊下に出てきて乱暴な口調でクレームを言われたようだ;
A 「あんたここの部屋の人やろ!
ベランダの物干し竿が強風で防火ウォールに当たり音が煩いんや。なんとかしてくれや!!」
彼女 「えっ。・・・」
捨て台詞のあとAは隣室に戻ったそうだ。
彼女に音の件を確認したら、確かに強風の時は物干し竿が揺れて隣室との防火ウォールに当たる音を聞いた事があるそうだ。
仕方ないので、物干し竿の長さを短く調整し、隣室との隙間を10cmから30cmに広げた。
2.8ヶ月前:
元日の18時過ぎ、彼女とお正月TVを見ながら平和な寝正月をしていた時、突然マンションの呼び鈴が鳴った。
ドアーを開けてみたら、隣室のAだった。
A 「(怒りの形相で)障子を閉める音が煩いんや!」
俺 「(イラっ。いきなり挨拶も無しに又このボケか)
障子を閉める時には柱に当たる音がするのは仕方ないよね。
何時頃にその音が聞こえたんですか?」
A 「昨日の夜や」
俺 「そうですか。
では確認して、該当していれば必要な処置をしますよ」
A 「ふんっ」 Aは挨拶も無しに隣室へ戻っていった。
そう言えば、大晦日の夜彼女が衣類の整理をする為に上の段の障子を開け閉めしていたので、
その時の音かも。
正月3ヶ日が終わった頃、俺はマンションオーナーで管理人もしているBさん(日本人、男、50代前半)にこの状況を説明しにいった。
Bさん 「そうですか。
うちのマンションは築50年を過ぎているので、障子の立て付けも多少は歪んでいるからね。ハハハ」
俺 「人間が生活すると音がするのは仕方ないですよね」
Bさん 「それにしても元日にいきなりはねー・・・」
俺 「実はこの人は帰宅が22時頃のようで、
それからしばらくして洗濯を始めるので、23時過ぎてもまだ洗濯機の音がうるさかったりするんですよ」
Bさん 「そうですか。普段は口数の少ない大人しい感じの人なんですがね・・・」
俺 「世の中に何か不満があるのかも??」
Bさん 「実はコロナで会社を変わって、その後帰宅時間が遅くなったようですね」
俺 「コロナ倒産ですか。それは大変ですよね。
それにしても、一般の人は7時~22時は生活してるので生活音が発生するの仕方ないですよね」
Bさん 「そうですよね。
実は、反対側の部屋の住人Cさん(シングルマザー)の息子さん(20才代前半)が引きこもりのようで、
Aから年末に『室内で壁を蹴る音が煩い』とクレームが来ていたんですよ」
俺 「なるほど、その事でストレスが溜まり、俺に八つ当たりをしているのですかね?」
Bさん 「本人に確認した訳ではありませんが・・・。
すぐに何かはできませんが、また問題があったら相談して下さい」
◆今回の要求:
今回のAの要求はより一層高飛車だった。
A 「物干し竿の音がうるさいんや!外すか縛るかしてくれ!」
俺 「ふーん、それはいつの事ですか?」
A 「朝や」
俺がこの日洗濯物を干したのは午前10時頃で俺の感覚では「早朝」ではない。
Aがクレームに来る前に、彼女の提案で15時頃に俺は強風対策として物干し竿を再度調整しておいた。
俺 「それはうちの部屋で間違い無いんですか?」 俺は一応、丁寧に確認した。
A 「なんや、音が出ている自覚はないんか?」
俺 「今日は台風の影響で強風だったから、洗濯物が揺れて音がしたのかもしれませんね。
あんたの言い分は分かった。
しかし、それにしても『この時間』は非常識やろ!
そんな事も分からないのか?」
A 「うっ。
うるさかったから。
夜にうるさくなる前言っておきたかったんや・・・」
俺 「人に指図するならば、あなたもそうしているのか?」
A 「そうや。自分もしている」
俺 「ふーん。分かった。
しかしこういう事は直接やると角がたつから、
今後は管理人さんを経由してやろうや」
A 「(無言)・・・」 立ち去ろうとしていた。
俺 「分かったのか??」
A 「(振り返らず小さな声で)分かった」
俺 「宜しくな!」
◆オーナーに相談:
翌日昼前にオーナーのBさんに電話して管理人室へ行き、状況を説明した。
俺 「こういう事が起きたので、Aに対し『今後は管理人さん経由で』と提案しましたので、
もしAから何かが来たらヒヤリングお願いします」
Bさん 「昼頃の騒音を、22時に言いに来たんですか・・・」
俺 「そうなんです。非常識ですよね」
Bさん 「そうですね。常識的にはあり得ないですね。
その時に、以前Kさんが言っておられた『23時過ぎて洗濯機がうるさい』
と言い返してやればよかったのに(笑)」
俺 「いやいや、Aはかなり興奮状態だったので、火に油を注ぐような事は避けました。
別の機会にAが冷静な時に伝えますよ」
Bさん 「そうですか、普段は大人しくて口数の少ない人なんですけどね。
コロナで会社を変わってから、帰宅が遅くなって、なんか神経質になったみたいでー・・・」
俺 「普段おとなしくて自己主張の少ない人ほど、ストレスを内側にため込んでいるので、
爆発すると危険ですよね。ハハハ」
Bさん 「そうかもしれませんね。
実は今年の夏にAから私に『隣室の風鈴の音がうるさい』とのクレームが来ましてね。
結局、夜は風鈴は外してもらいましたよ・・・」
俺 「そうですか・・・。
私の彼女は『Aが逆恨みして私に危害を加えてくるのでは』と心配しています。
もし私が暴漢に刺されたりしたら、警察にAの事を伝えて下さいね(笑)」
Bさん 「いやー、そこまではやらんでしょう・・・(苦笑)」
俺 「非常識で感情的になった人は、何をしでかすか分からないですからね、ハハハ。
とにかく、今後は間に入ってもらう事になりますので、宜しくお願いします」
Bさん 「分かりました。立場上勿論ヒヤリングはしますが、
どちらの言い分がより正しいのか調査・判定まではできませんよ」
俺 「勿論、そうですよね」
Bさん 「Aと私とKさんで3者会談を持つのはどうですか?」
俺 「Aが冷静にそう考えるならば、私は会談に異論はありませんが。
Aはとても感情的で、勢いでクレームしているようなので、Aが会談を望むとは考えられませんね(苦笑)」
Bさん 「そうかもしれませんね。ハハハ」
俺 「お手数おかけしますが、宜しくお願いします」
Bさん 「わかりました」
コロナ倒産で「主張の少ない人から失業」、条件の悪い仕事に転職?
ストレスが溜まって、隣室とトラブル?
俺じゃない、誰か他の人と遊んでもらってよなー・・・。
コロナ禍、やれやれだぜ。