コロナで1.5年間我慢していたが、Nの要望で俺は7月に沖縄へスキューバダイビング旅行に行く事にした。
◆7月17日:関空→那覇へ移動。
Nの希望で一番手頃なフライトとしてピーチを選んだ我々は、意外とスケジュール通りに那覇空港に到着した。
緊急事態宣言の延長の影響なのか、ハイシーズンの沖縄行にも関わらず機内は70%程度の搭乗率だった。
◆スマホ紛失@那覇空港:
空港1階の手荷物受取カウンターで待っている間に俺は近くのトイレに行き、荷物を受け取ってから2階に上がり、沖縄唯一の鉄道「ゆいレール」の乗り場に移動した。
ゆいレールの改札口の前で記念撮影を使用としてハッと気づいた;
俺: あれスマホがない!
N: 最後にどこにおいたの?まさか機内??
俺: いや下りる時に持っていたのは記憶している。
N: じゃあ、トイレ?
俺: そうだ、トイレに入った時にポケットから出して便器の隣に置いたー、、
N: スマホが無くなった場合、何か大事なデータとか入ってるの?
俺: いや、写真等のデータは旅行前にPCにバックアップしたから問題無いけど、、、
コンサルティング先の英国企業から要求されたPingIDのアプリが入っているから、悪用されるとまずいかも。
N: ???
みつかるといいね。
俺: ちょっとやばいかもな。(中国なら絶対に戻って来ないけど)
沖縄は日本だしな。
じゃあ、探しに行ってくるからここで待っていてくれ。
速足で空港1階の到着口に戻った俺は、到着口にいる係員のおじさんに事情を説明した;
俺: すみませんが。トイレの中にスマホを置き忘れてしまったんです。
係員1: そうですか、でも中には入れないので、代わりに探しに行かせますから。
係員2: 荷物受取の手前のトイレの中ですね。今から探してみます。すこし待って下さい。
2,3分して係員2のおじさんが戻ってきて首を横にふった。
係員1: 見つからなかったようです。
俺: じゃあ、私は直接探しに行きますから、一緒についてきて下さい。
係員1: ダメです。中に入る事はできないので、、、
俺: じゃあどうすればいいんですか?
係員1: 30m先にインフォメーション窓口があります。遺失物の情報はあそこに集まりますから聞いてみて下さい。
俺: なるほど。では行ってみます。
お世話様でした。
インフォメーション窓口迄移動して、受付の女性3に事情を説明した。
女性3: そうですか。まだ遺失物の届けは来ていませんね。
お客様のお名前と電話番号とスマホの特徴を教えて下さい。
俺: xxx xxxx。080-xxxxxxxx。ソニー、Xperia1、紫色です。
女性3: 分かりました。係員に伝えてトイレを探してもらいますね。
俺: それはもう入口の係員さんに調べてもらいました。(やれやれだぜ)
念の為場所を書きますから、紙とベールペンを貸して下さい。
女性3: はい、ここに書いて下さい。
俺: 手荷物受取所の手前にある、このトイレの、一番奥の、トイレットペーパーの上に置きました。
女性3: 了解しました。再度館内を探してみますので、少しお待ちください。
俺: じゃあ、私は2階のモノレール改札口に荷物を置いて来たので取りに行きます。
もし、途中で見つかったら、管内放送で教えて下さい。宜しくお願いします。
2階のモノレール乗り場まで移動する途中、管内放送は特に無く、段々不安になってきた。
到着したら、Nは改札口の手前で電話していた。
N: はい、そうです。分かりました。
俺: どうした?
N: インフォメーションから電話が来たよ。見つかったって。
俺: それはよかった、すぐに戻ろう。
N: 分かった。私も一緒に行く。
俺: でもどうしてNのスマホに連絡が来たんだ?
N: Kさんを待っている間、何度かKさんのスマホに電話してみたんだよ。
電源は入っているけど、誰も出なくて、、、
俺: なるほど。
N: そうしたら、今インフォメーションの女性から折り返しの電話が来た。
俺: 管内放送してくれと言ったのに、、、
1階のインフォメーション窓口に到着したらさっきの係員の女性3がスマホを出してくれた。
女性3: こちらのスマホで間違い無いでしょうか?
俺: はい、これです。
見つかって良かった。ありがとうございます。
女性3: ではこの受取書にお名前と連絡先を書いて下さい。
俺: 了解です。
ところで、どこで見つかったんですか?
女性3: 係員が既にトイレで発見し、保管していたそうです。
俺: そうですか。
(さっきは、遺失物の届けは無かった、と言っていたのになー???)
とにかく、見つかって良かったです。ありがとうございます。
N: 戻ってきて良かったね。海外だと盗まれるところだよね。
俺: そうだな、昔中国で何度かスマホをタクシーに置き忘れた事があるが、絶対戻って来なかった。
中古端末の市場で売れるからな。
N: 沖縄は日本だからね。
俺: そやな、
俺の日頃の行いがええからかもなー(笑)
N: それそろ、老人ボケが出て来たのかもね。
俺: 誰がやねん。(ドキっ)
N: 首から下げる可愛いヒモを買ってあげるね(ウフッ)
俺: そんなんいらんわ、(フンっ)
◆ 夕食難民@那覇市:
無事スマホを回収できた俺達は那覇空港からモノレールに乗ってホテルの最寄り駅「美栄橋(みえばし)」へ移動した。
15分で駅に到着し、駅前のセブンイレブンのATMで明日の講習費用の現金を引き出し、今夜の宿泊先「コンフォートイン那覇泊港」に移動した。
俺: 夕食は事前に調べてあったホテル裏にある沖縄郷土料理の店「花咲」へ行って、ソーキそばとゴーヤチャンプルーを食べようか。
N: いいよ。私はジーマーミ―豆腐とテビチーも食べたい。
(Nは4年前に沖縄で2ヶ月間リゾートバイトした事があるので、沖縄の事情に詳しい)
19時にホテルを出て3分で店にたどり着いたが、電気が点いていない。
店の入り口に張り紙が貼ってあり「緊急事態宣言の為、ランチのみの開店で、夕食は休み」との事だった。
仕方ないの更に歩いて5分の場所にある第2候補「海のちんぼらぁ」と第3候補「喜作」という店に行ってみたが、両方とも電気が消えて同じ内容の張り紙がしてあった。
N: ダメみたいね。
俺: そうだな。沖縄人って意外と真面目に政府の言いつけを守っているんだな。
N: 夕食、どうするの?
俺: 仕方ないから、途中に電気が点いていた「大黒屋」に戻ってみるか。
N: 途中に「ファミマ」と道の反対側に「ホットモット」もあるよ。
俺: 折角沖縄にきたんだから、沖縄の料理が食いたいやろー
N: そだねー。
ホテルの方向に戻り、はす向かいにある大黒屋の入口には総菜が並んで、3人の店員と2人の客がいた。
俺: お店空いてますか?
店員1: すみませんが、お店は閉店で。持ち帰りのみなんです。
俺: えー、
N: やっぱり!
俺: タコライス、唐揚げ、焼き鳥、焼きそば、餃子があるけど。これにする?
N: 私は餃子が食べたい
俺: じゃあ、餃子とタコライスと唐揚げと焼き鳥を下さい。
店員2: アリガト ゴザイマース
店員3: 4点で1800円です。
N: 沖縄料理があって良かったね。
ファミマでお水を買いたい。
俺: OK、腹が減ったから早くホテルに戻ろう。
ところで、さっきの店員2は日本語片言だったな。
N: そうね、顔もかなり濃かったよ。
俺: フィリピン辺りから出稼ぎで来てるのかもな??
雑談しながら、徒歩3分でホテルに到着した。
俺: ホテルの1階がフリードリンクと書いてあったから、あそこで食べようか。
N: 持ち込みで食べてもいいのかな?
俺: 念のため、フロントに聞いてみたけど、持ち込みOKだって。
N: じゃあ、さんぴん茶とレモン水が飲み放題だね。
俺: 沖縄っぽくていいかもな。
N: 明日は朝からスキューバダイビングの講習だから、今日は早く寝ようね。
俺: そだねー。
こうして、我々の那覇市内での夕食難民生活が始まった。