俺の父がコロナに院内感染して他界した。
コロナで死亡すると、自宅には戻れず病院から火葬場への「直葬」となるようだ。
◆4月9日:親族への直葬を通知
午後に、父の妹であるS叔母に告別式ができない事を通知した;
K: ご無沙汰してます。Kです。
S叔母: 久しぶりやね。
悪い知らせかな?
K: 父が本日11:15に他界しました。K病院でコロナに院内感染しての死亡でした。
S叔母: そうか、大変やったね。
お兄さんいくつやったの?
K: 91才でした。
S叔母: お母さんが90才やったから、親族で一番長生きしはったんや。(意外)
K: そうですね。
コロナの死亡者なので、病院から直接火葬場に運ばれ、遺体との挨拶や告別式もできません。
S叔母: そう?告別式なくて良かったわ。
私らももう80才前後なので、葬式みたいに人が沢山集まる所に出向いていくのは、命がけやからね(笑)
K: そうですよね。
墓石に名前を入れるのに1.5ヶ月かかるそうなので、6月中旬に姉弟3人だけで納骨式をする予定です。
その後に親族で墓参りに行ける方は、コロナなので大人数にならないように、各自で行く事になると思います。
S叔母: そうやね。両親の墓参りも暫く行ってないから、そろそろいかないとね。
K: お願いがあるのですが。
父の弟妹の皆さんに、代表で伝えてもらっていいでしょうか?
S叔母: 分かった、別件で話す機会があるから伝えておきます。
そうは言うても、長女・次女・六女はもう他界したから、私を入れても次男・三女・四女・五女の4人だけやけどね。(笑)
K: そうですか、宜しくお願いします。
S叔母: あんたもここ数年間大変やったやろうけど、健康には気をつけてな。
K: ありがとうございます。
S叔母さんも健康で長生きして下さいね。失礼します。
??6年前に祖父の遺産相続で暴走した三男M叔父の名前が出なかった、気がする?
多分、女性親族ネットワークから削除されたのかも。怖っ、、、(汗)
◆9日:病院から搬送
16:00 看護師さん達が父の遺体を非透過性納体袋に入れ直し、葬儀社のバンで持って来た棺に納棺。
棺の蓋をシール材で密閉し、火葬場の予約日時迄は葬儀社の駐車場で車ごと保管。
この間、この車は一切使用できなくて、火葬場から戻ってから完全消毒を実施する、との事だ。
葬儀会社もコロナ対応は大変やな、、、
◆10日:直葬
18:00 市の火葬場で直葬。
行政のルールで;
・バンから火葬機器への出棺に立ち会えるのは遺族2人まで。
・骨上げには遺族の立会は不可。
との事だった。
(最後に父の骨を拾うつもりだったのに、、)
11日午前、葬儀社が火葬場から骨壺に入った遺骨を回収。
◆12日:骨壺受取、遺品整理
13:00 俺が兵庫の実家迄移動。東京から帰省した姉と一緒に骨壺を受け取る。
実家で父の部屋(和室8畳+6畳)の遺品整理をしていて、ネクタイやスーツが多数見つかった。
父は以外と衣装持ちだったのかも(笑)
とりあえず処理するものはゴミ袋約20袋+布団2人分。
!!トラブル発生!!
遺品整理という力仕事の為に、外した俺のメガネをキッチンのテーブルの上に当日の荷物と一緒に置いておいたのだが、
姉が父の遺品と間違って捨ててしまっていた。実家を出る時にメガネが無いのに気づいて、
玄関から引き返して、20袋以上あるゴミ袋を再度開けて、3つ目のゴミ袋の中で発見。(ラッキー)
右のツルが折れていた。(ガーン)
とりあえず黒いガムテープで固定して車で出発した。(笑)
後日、京都のメガネ屋で確認したが、同型のツルはもう在庫が無いので、新品買替えとなった。(ガーン)
◆12日:墓へ報告に
16:00 姉と一緒に、郊外にある祖父母と母の墓に報告に行った。
ここの墓石に父の名を入れてもらうのに1.5ヶ月かかるそうだ。
◆13日:特養へ遺品受け取り
13:00 俺が兵庫に移動。姉とランチミーティング。
14:30 特養への差入れのクッキーセットを購入。
15:00 姉と一緒に、特養へ挨拶に行き、父の遺品(段ボール箱x3)を確認した。
衣類(段ボール箱x2)は特養に寄贈して、利用してもらう事にした。
写真等(段ボール箱x1)だけを回収して実家に持ち帰った。
15:30 父が信仰していたキリスト教の教会に行き、告別式ができなかった代わりに、感謝献金を納めた。
牧師から俺の連絡先を何度か聞かれたが、
「私は仏教徒ですので」
と強く辞退して、今後の関係を遮断していおいた。(本当は無神論者ですが)
16:00 霊園から返送を求められた霊園使用許可書を実家で探す。これに墓所管理代表者の名義変更をするそうだ。
16:30 市役所で住民票除票を取得。
◆13日:墓じまいを検討
17:30 手続きが終わり、姉と大阪府箕面市のカフェで休憩、今後の墓所管理について打合せした。
・姉は嫁ぎ先の東京で納骨堂ビルに霊園を購入済み。
・弟は愛知県に自宅と墓を購入済み。
・俺は無神論者なので、墓には入らず南の島で散骨を希望しているし、子供達は離婚後元嫁と一緒にアメリカへ行ってしまったので墓守要員はいない。
従って、今後の墓所管理の事を考えると、近い将来墓じまいするしかないという結論にたどり着いた。
今回、祖父らが眠るN霊園で確認し、判明したのは以下の情報だ;
1. 最近墓じまいが増えている。うちの墓の左隣も墓じまいして更地になっていた。
2. 霊園は永代供養だが、年間の管理費(7500円)は遺族の代表使用者が支払い続ける必要がある。
3. 管理費の支払いが止まると、霊園が代表使用者に催促するが、代表使用者と連絡できない件も出てきている。その場合、霊園側は代表使用者の親族にも連絡を取る必要がある。
4. 代表使用者やその親族全てに連絡が取れなくなると、不本意だが、霊園側の費用負担で墓じまいを実施せざるを得ない。
5. 墓じまいの実際の費用は、お寺さんを含まない最低額で、墓石撤去費20万円+お骨撤去立会費1万円、との事だ。
6. 上記4.の事態を避ける為に、霊園は代表使用者には「戸籍謄本・住民票・銀行口座情報等」の提出を義務付けている。また、管理費の一定期間分まとめ払いは基本的に断っていて、銀行口座から毎年の引き落し方式を固持する
との事だ。霊園も経営危機のようだ(苦笑)
◆仏教とお墓について:
今回墓じまいについて色々検討している時ふと気づいた事がある。
A. 仏教の教義の1つは「輪廻転生からの解脱」だ。
つまり、人間を含む生き物は全て「輪廻転生」であり、死後一定期間後には別の生き物に生まれ変わる。これは永遠に続くが、悟りを開いた者だけがこの輪廻の輪から解脱でき涅槃の境地へ行ける。
(この為、仏教の本場インドでは、個人の墓は基本的になかった)
B. 一方、中国の中華思想(別名・道教&儒教)では、各個人には「先祖が守護霊となりついていて守ってくれる」ので先祖の墓を大事にする必要がある。
(中国ではお墓の立派さを競う事もあるようだ)
そうすると、日本で「仏教」と言われているものは、上記AにBを混合した亜種であり、開祖ブッダが目指したものとは明らかに異なっていると思われる。(苦笑)
お寺の収入は:
仏教の本場であるインドシナ(タイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジア)では、
お寺の収入は;観光入場料 or お布施だ。
(俺は趣味のスキューバダイビングで、東南アジアによく行く)
タイやベトナムの一部では観光事業による収入が安定化してきているようだが、
それ以外の国では市民からのお布施がメインで、位の高い僧侶でも毎早朝に10人以上が列を作ってその日のお布施を得る為に托鉢に出てた。
一方、日本では、
有名観光地である京都のように、観光入場料の収入でブクブクに肥満した僧侶がベンツに乗って祇園のキャバクラで豪遊しているようだが(苦笑)。
それ以外の地域の地味なお寺では、葬式の戒名と墓地管理関係でもらえるお布施が安定収入なのかもしれない。
つまり、日本の仏教は(仏本来教の教義に無い中国思想である)先祖供養で成り立っているとは、
皮肉な世の中かも、、、
◆補足
ちなみに、世界の仏教人口と(人口比率)は、以下のような状況で、
(タイ、カンボジア以外は)尻すぼみになっているようだ。
1位:中国= 24,400万人 (17.4%)
!共産党は宗教を禁止しているが、道教がメイン。
2位:日本= 8,500万人(67.0%)
!大乗仏教で多宗派に分裂。葬儀関連収入で食いつなぐ?
3位:タイ = 6,400万人 (93.2%)
!上座部仏教がメインで安定。
4位:ミャンマー= 3,800万人 (80.1%)
!上座部仏教がメイン。ロヒンギャのようなイスラム教徒が一定割合いる
5位:スリランカ= 1,400万人 (66.3%)
!インド関連でヒンドゥー教が一定割合いる
6位:ベトナム= 1,400万人 (14.6%)
!米国占領下の影響でキリスト教徒が一定割いる。大乗仏教
7位:カンボジア= 1,300万人 (96.9%)
!上座部仏教がメイン。
8位:韓国 =1,100万人 (25%)
!米国占領下の影響でキリスト教徒がメイン
9位:インド= 900万人 (0.9%)
!インドでは仏教はヒンドゥー教の亜種だと評価されている
10位:マレーシア=500万人
!中国系とスリランカ系市民が主に仏教徒。
番外:ラオス = 400 万人 (66.0%)
!上座部仏教がメイン。