俺の父がコロナに院内感染した。

 

 

◆24日(水)

 夜20時、姉(63才、東京在住)と電話で打合せした;

 

姉: 母方のF叔母さん(80才代前半、京都在住)に電話で「父の院内感染」の事を伝えてみました。

K: そうですか。ありがとうございます。

姉: F叔母さんの意見では、「告別式はしない方がいい」との事でした。

 理由は、「親族としては告別式をやると聞かされれば礼儀として参列しない訳にはいかないけど、

こんなコロナの状況なので、人が多く集まる場所は怖くて行きたくない」との事でした。

K: なるほど、80才代の高齢者には告別式に行く事は命がけでなんですね。(苦笑)

姉: 私は臨終の際には兵庫に帰るつもりですけど。

 東京在住の私が来れば、兵庫の親族の皆さんは「コロナが納まらない危険な東京から来やがって、、」と嫌がられるかもしれないので、怖いですね。

K: なるほど、関西人は東京に対抗心を持ってますからね。

 でも兵庫も結構(コロナが)危険ですが、、、(苦笑)

姉: とにかく、親族には「コロナ禍の為、告別式は行いません」と伝え、

 私達3人(姉、俺、弟)だけ火葬・納骨をするようにしましょう。

K: なるほど、俺は臨終には立ち会うつもりですが、告別式は皆さんがそう望むのならば、それで構いませんよ。

 でも意固地になってる弟が参加するのかは分かりませんね。グループLineには全く返信が来ませんし、、、(苦笑)

姉: じゃあ、弟には私から直接Lineをして意向を確認してみます。

K: 宜しくお願いします。

 

 

◆25日(木)

昼休み、姉から突然電話が来た。

普段は夜20時以降に電話するのに、珍しい;

 

姉: 弟からLineが帰ってきました。ひどい内容に落ち込みました。

K: そうですか。お疲れ様でした。

姉: 今から読みますよ。

「告別式をするならば自分も参加するが、病院から直接火葬場に行きお骨で帰ってくるのであれば自分は納骨には参加しない。

その後で父の遺産を3等分して受領したら、Kとは兄弟の縁を切る」と書いてありました。

この子、一体何なの?

K: ハハハ、小学生みたいですね。

姉: あなたは予想してたの?

K: ハハ、全く困ったもんですねー、、、

 まあ、父の容態に変化があれば、すぐにグループLineでお知らせしますよ。

(弟がすねてる詳細は:俺のアメブロ/父が転倒骨折 を参照)

 

 

◆30日(火)

 20日に父がコロナ判定されて以降10日経ったが、K病院から何の連絡も来ないので、こちらから電話で確認してみた。

東棟2階(コロナ病棟)のT看護師の話では、父の状況は;


発熱:37.5~38.0℃の発熱が継続している。
肺炎:咳等の肺炎症状は全く無い。
治療:点滴・酸素吸入等の治療は何もしていない。
状態:ベッドに寝たままで、車椅子等は使用していない


食事:コロナ患者は病院食ではなく、専用弁当が提供される。
食欲:よく無い。出された食事にあまり手を付けていない。
 T看護師の意見では

「発熱の影響で食欲が減っているとは思われます。もしかしたら、弁当に飽きてしまったのかも?」との事だった。
スイーツ:病院食や弁当にはスイーツは無い。
差入れ:面会は厳禁なので、家族から宅急便での差入れは受け付ける。

 

退院の目途:第10日目では発熱等自覚症状が残っているので、退院は不可と判断されたようだ。

 

 

俺が気になるのは父の「食欲」だ。

父は、痴呆症が悪化してからは、子供や孫や読書には興味が無くなり、只々「食欲」だけが増大していた。

以前母が無くなる時に読んだ本「どうせ死ぬならガンがいい/中村医師著」には、

「ホスピスで亡くなる人は、直前に食欲が減って行き1週間程度で静かに息を引き取る事が多い」と記述されていたのを思い出した。

 

食欲が無くなる前に、父が好きだった甘いものを食べさせてあげようと思い、すぐにAmazonで探した。

「烏骨鶏卵のどら焼きセット」が良さそうなので、購入しK病院に送付した。


 

31日午前中に到着するので、午後には父が食べる事ができるだろうと期待している。

 

入院先で誰にも会えず衰弱し、告別式もできず、納骨かー、、

感染症は最後まで束縛されるのが、怖いかも。

 

 

もっとも、俺は自分の遺言書には

「延命治療無し、告別式無し、お墓無し、遺骨は南の島に散骨」と書いてあるが(笑)