10月2日。北海道内の移動13日目。移動時間:計6時間。

函館国際ホテル出発時の気温は17℃。その後の天候は⛅時々☂。

 

8:00 有名な和食バイキングで海鮮丼。これは[じゃらんアワード2018]泊まって良かった宿大賞<朝食>を受賞したそうで、アワビとフグの天ぷらまでついている(驚き)

 

11時にホテルをチェックアウト。

11:30 Nが2番目にお勧めの函館寿司店「まるかつ水産本店」でランチ。

ここで「使いづらいGoToトラベルのクーポン券」3000円を一気に使いきろうと期待していたのに、

現実は超間抜けな状態だった。

俺: GoToトラベルのクーポン券、使えないわー(やれやれだぜ)

 

 

俺: まるかつ水産は函太郎に比べ客数が多く、店内の雰囲気も元気がある。味も良いね。

 ウニやその他のネタで「本日は仕入れ無し」もないので、これは函太郎は逆転されたみたいだな。

 注文もはま寿司みたいにタブレットでできるよ。

N: そうだね。私が子供の頃は函太郎の方が混んでいたんだけどねー、、、

俺: 精算時に皿の数を数えなくても専用センサーを近づけるだけでいいみたいだ。

 各皿にIC Tagが埋め込んであるみたいだね。


13:00 函館から白老町へ移動。

フェリーのエンジントラブルで苫小牧発に変更したおかげで、途中白老町に立ち寄って、7月にできたばかりの「ウポポイ(国立アイヌ民族博物館+民族共生象徴空間)」を見学に行ける時間ができた。ラッキー。


GoogleMapによると、ウポポイは18時で閉館するみたいなので、16時には到着したい。

仕方ないので今回の北海道旅行で初めて高速道路を使う事にする。

 

3時間移動し、16:00 ウポポイに到着;

 

入口の守衛さん: 失礼します。博物館の予約を取っていますか?

俺: いいえ、何も予約していません。

守衛さん: ここは事前予約制で、本日は17時迄の枠は全て満席です。

 17時~18時の枠にはまだ空きがあるはずなので、チケット売り場で聞いてみて下さい。

俺: ひえー、、折角来たのにー。急いで行こう。

 俺がチケット代2400円をGoToクーポン2枚+残金をクレジットカードで支払っているから、先に中に入って17時からの予約を取っておいて。

N: えー、どこに行けばいいの?

俺: 分からんけど。博物館の入口で聞いてみて。

 

(3分後Nが帰ってきた)

N: 17時の予約取ってもらったよ。16:55に並ぶといいんだって。(ドヤ顔)

俺: じゃあ、それまでは、体験工房を見学しておこう。

 

16:15から機織りの実演をやっていた。1着の服を作るのには約1年かかるそうだ。

野生の木の皮から糸を作るのに6ヶ月。糸から機織りで反物を作るのに3ヶ月。服を縫うのに2ヶ月。

機械化が嫌なんだ??

「もののけ姫」で老人がアシタカに愚痴っていたけど、それで「大和との長期戦争に勝てなかった」んやなー??

 

16:55 博物館に入館。

アイヌに関する色々な展示があった。特に気になったのが;

 1)「アイヌ(人間)とカムイ(神々)との関係」というアニメーション

 2)「イオマンテ(子熊の霊魂を神の世界に返す儀礼)」に関するディスプレー。

 

一言で言うと「カムイ(神)は熊・鹿・鮭等の動植物の形になって地上に降りてきて、アイヌ(人間)に肉や皮等を与える。

人間はそれを感謝とともにいただき、お礼の儀式を行う。神はその儀式を見て喜んで神々の世界に戻っていく。

というWin-Winの循環がある」のだそうだ。

俺: 日本の先住民族であるアイヌは北海道と択捉島と樺太島に住んでいるだって。沖縄にいる人も顔や髪の毛が似てるね。
N: どうして沖縄と北海道にしかいないの?
俺: いい所に気づいたね。本で読んだけど日本人は昔3つの方向からやって来てた人種が混ざってできたんだって;
 A.アフリカからメラネシアとミクロネシア経由で船で来た縄文人(ネグロイド)。
 B.ロシアから樺太経由で陸路で来たイヌイット。(モンゴロイド)
 C.中国大陸から朝鮮半島経由で来た弥生人。(モンゴロイド)
 昔はアイヌ(縄文人)は九州にも住んでいたけど、中国大陸から朝鮮半島経由でやって来た大和民族(弥生人)との戦争に負けて、どんどん端っこ(北海道や沖縄)に逃げて、隠れて住んでいたんだよ。

 「もののけ姫」でも言ってただろ。
N: ふーん、アイヌ=縄文人で顔が濃いいんだ。私達は弥生人だから平たい顔だよね。
俺: そこかっ。
 2008年に日本の国会で「アイヌ先住民族宣言」をして、日本の先住民はアイヌです、と始めて認めたんだって。
N: えっ、それまでは認めていなかったの?
俺: そうだよ。日本には「神話」の神様や天皇達がいて、歴史としては日本の初めから居た事になっているからね。

 これからはアイヌの事を「日本列島の先住民」として教科書でもキチンと説明されるといいね。
N: そうだね。教科書に載ると分かりやすいね。
俺: アメリカだって、先住民をインディアンと呼ぶのを止め「Native American」と定義したのはまだ数十年しかたってないからね。
N: ふーん、けんさんはどうしてそんな事知ってるの?
俺: 1977年の夏に17才で北海道一人旅したんだ。

 上川の駅でラーメン食ってて電車に乗り遅れてしまい、12時間後に来る次の電車を待ってる時に駅前で木彫りの熊を売っている40才位のアイヌのおじさんと知り合ってね。
 サクラの役をして木彫り売りのお手伝いしたら、夕方家に呼んでもらって夜ご飯に「熊肉の鍋」をご馳走になった。

 ゴムみたいに堅かったけど、お金が無く空腹だったから嬉しかった。
 その時にアイヌの事を色々教えてもらったんだよ。おじさんの名前を今でも鮮明に覚えているよ「イシュンペ カッチ」と名乗っていた。

 今ならば80才以上だろうから、もうカムイの世界に行ったかもね。
N: そうなんだ。悪ガキだったんだね(笑)
俺: そこかっ!

 

18:00 ウポポイは閉館。車で苫小牧東港フェリーターミナルへ向かう。
途中でNが見つけた「ご馳走亭」でハンバーグ定食とケーキセットを食べる。

 

久しぶりの「海鮮・ジンギスカン鍋」以外の食事。美味しかった。

 

20:30 苫小牧東港フェリーターミナルに無事到着。
20:45 登場券発行手続きが開始。ここでまたあの問題のクーポンが登場した;


窓口の女性社員: Gotoトラベルで35%割引になり「GoToトラベル クーポン」が10枚(1万円相当)支給されます。
 但し、有効期間が10/2~10/3となっていますので、お気をつけ下さい。
俺: どこで使えるんですか?
女性社員: 船内の食堂と売店で使えます。
俺: 船内で1万円分使うようなものがあるんですか??
女性社員: えー、、、(汗)
俺: 有効地域が「福井県、京都府、石川県」となっていますが、敦賀港フェリーターミナル(福井県)に着いてからは使用できるんですか?
女性社員: はい、使用できる店もあります。

 しかし、有効期限が3日迄なので、船が3日20:30頃に到着し下船した後、日付が変わる迄に使用できる場所を探して下さい。
K: なるほど、もう閉店してるかも、、

Nにもこの状況を説明する;


N: やったー、1万円ももらえるんだ。私の分は?
俺: そこかっ、、
 1万円もらえるんじゃなくて、支払った船代67,000円から、1万円分がクーポンで返金されるんだよ。

 「払った人だけ」に返金なの(ドヤッ)
N: ふーん、じゃあ、船内でお土産が1万円分買えるね。(うふっ)
俺: 船内の売店で1万円分も使えるほど魅力的なものが売っていたらいいけどな。
N: (乗船前の)待合所のお土産物売場が開いたよ。あそこの方が品数が多いんじゃない??
俺: それもそうだな、行ってみようか。
 すみません、このクーポン券使えますか?
店員の男性: 申し訳ございません。クーポン券は船内の売店とレストランのみで、ここは取扱いできないのです。
N: えー、なんでー??
俺: そうか。

 クーポン券の表紙に「土地扱い地域:福井県・京都府・石川県」と表示されているからだ。ここはまだ北海道だからダメなんだ。
N: 航海中の船内が福井県でいいなら、ここでもいいんじゃない??
俺: やれやれ、「GoToトラベル クーポン」!最期まで「使えないやつ」だなー、、、

23:00 Nは徒歩で乗船し、俺は車で乗船。

 3階の甲板で合流し、荷物を部屋に運ぶ。


N: 来た時の船より部屋が広いね。
俺: 和室でベッドが無いから広く感じるね。

 あっ、トイレが付いている。舞鶴発の船はトイレが共同だから毎回部屋の外へ出て行くのが面倒くさかったけど、こっちがいいね。
N: 売店で買い物するからクーポン券を頂戴!
俺: じゃあ、5枚あげる。
N: ありがとー。行ってくるね。(うふっ)

10分後Nが部屋に戻ってきた。


N: 売店は超満員で、人だらけで気持ちが悪くなったから帰ってきた。
俺: 何か買えたの?
N: クーポン3枚使ったよ。馬油の保湿クリームのセットを見つけたー(ドヤ顔)
俺: それはよかったな。(やれやれだぜ)
 ワイン飲んで寝よっ!

これで念願の還暦旅行も終わりか!!
北海道内の移動13日間で、計2,300kmを走破。
途中で「エンジン警告灯」がでてヒヤッとした事もあったが、

「15才でもうすぐクラシックカーの範疇になる愛車BMW 330Ci」は、北海道の真直ぐな道で毎日心地よいサウンドを奏で、

気持ち良い風でオープンカーを堪能させてくれた。


ありがとう!