昨日に続いて、またこの話である。
ここまで来ると、いくら警鐘を鳴らしても届かないのかと思ってしまう。
あまりにも腹が立って、試しにAIに
「馬鹿につける薬はないか?」
と聞いてみた。
すると返ってきたのは、なんとも冷静な答えだった。
「申し訳ありません。ことわざにもある通り、存在しません」
……たしかに、その通りかもしれない。
朝一番で、上席にこのAI研修の危険性について話をした。
金額の異常さ。
助成金の使い方の不自然さ。
自己負担分が戻るという話の危うさ。
どう考えても、まともな研修案件には見えないこと。
そこまで説明したのに、返ってきた言葉はこうだった。
「提供会社のホームページを見たら、SMBCが株主にいるから大丈夫だ」
いやいや、待ってほしい。
そんなもの、ホームページ上の見せ方なんていくらでも作れる。
ロゴを載せる。
関係があるように見せる。
立派に見える言葉を並べる。
そんな演出は、今の時代いくらでもできる。
大事なのは、見た目ではない。
中身だ。
そもそも、本当に重要な事業なら、なぜ肝心のセミナー広告や詳細な案内がホームページ上にきちんと出てこないのか。
なぜ不自然な点が多いのか。
なぜチラシのデザインや画像が、いかにも貼り付け感のある雑な作りなのか。
見れば分かる。
少なくとも、自分にはかなり黒く見える。
もちろん、表に出ている情報だけで違法だと断定することはできない。
そこは慎重であるべきだ。
しかし、
- 異常に高額な研修費
- 助成金で大半が戻るという話
- 残りも実質負担なしという説明
- 中身の薄そうな研修内容
- 宣伝と実態のズレ
- 見せ方ばかり立派なチラシやサイト
こうした要素が重なると、危険なにおいしかしない。
こちらは、ただケチをつけたいわけではない。
本当に有益なAI研修なら、反対する理由はない。
社員がAIを学ぶこと自体は必要だし、むしろ大歓迎だ。
問題なのは、制度を食い物にするような怪しいスキームに会社が巻き込まれることだ。
助成金は、魔法のお金ではない。
国のお金であり、税金であり、きちんとしたルールの上に成り立っている制度だ。
それを
「どうせ戻るから」
「実質無料だから」
「今だけのチャンスだから」
という言葉で判断させようとする時点で、かなり危ない。
本当にAIを会社に導入したいなら、やり方はいくらでもある。
4,800万円もあるなら、
社内専用のAI環境を作ることもできる。
ローカルAIだって視野に入る。
RAGの構築もできる。
資料検索AIも作れる。
業務改善用のAIエージェントも育てられる。
会社に残るものへ投資する方が、よほど健全だ。
それなのに、数時間の研修や中身の薄い講座に、あり得ない金額を載せて「助成金活用」と言い換える。
これでは、学びではなく、数字のマジックである。
正直に言えば、今回あらためて思った。
危ないのは、怪しい話を持ってくる側だけではない。
それをろくに見抜けない側にも問題がある。
ロゴがある。
有名そうな名前が載っている。
ホームページがそれっぽい。
それだけで安心してしまう。
そこに落とし穴がある。
本当に見るべきなのは、
誰が関係しているように見えるかではなく、
その中身が妥当かどうかだ。
今回の件で一番きついのは、危険性を説明しても、なお届かないことだ。
でも、だからといって黙るわけにはいかない。
怪しいものは怪しい。
危ないものは危ない。
会社が変なスキームに巻き込まれそうなら、止めるしかない。
本当に、注意した方がいい。




