下唇の下、顎の上。
『梅干し』と言われる場所の上に『へ』の字に皺が出来た。
以前は無かった皺だ。
一人で居る時。
家、車の中、仕事に向かう電車の中。
ずっと「ふぅ~ん」て口をしてる。
下唇に力を入れて『へ』の字にしてる。
ふぅ~ん・・そうなんだ。
ま、仕方無いよな・・
あの頃からの俺の、いつもの顔。
「こんな面白い男、居ない」と言ってくれた。
「こんな一本気な人、初めて見た」とも(ま、これはいい意味だけじゃないらしい)。
数日前、
「こんなに泣きべそ顔してる人、初めて見た」と。
そうなんだろな。
彼女は俺を良く理解してる、良く観察してる。
『こういう男』と解った上で一緒に居てくれる(大したもんだ)。
彼女の前で涙を流したことは無い(多分)。
けど、
情けない顔をしているのだろう。
俺はもう、かつての様に、
「強い人」ではないし、
「かっこいい」(と言っていただける)男でもなくなった。
それでいい。とは思わないが仕方ない。
彼女曰く(いわく)、
「拒絶感は成りを潜めた」そうだから、間違い無く回復して来てる。
悔しくて悔しくて悔しくて。
自分の馬鹿さ加減が、愚かさが、『真に受けた』間抜けさに腹が立った。
「くどい」と読まれようが、
「うっとおしい」と思われようが、
ことごとく、
ことごとく、
裏切られ続けてみ?
「ふぅ~ん」と云う口の形は、そのまま歯を食いしばれるんだよ。
まだ生きてる。
小康状態。
体温の無い足はグロテスクだ。
明日か週末か来週か。
ただ思うんだよ。
死ぬのが『あの頃』じゃなくて良かったんじゃないか? と。
同時に思う。
こういう時って、
「頑張ってくれ」
「一日でも長く」
と思うものなんだろな。
俺、今まで一度もそう思ったことない。
落ち着かない。
イライラする。
待つしかない。
一人で家に居るとロクなことを考えない思い出さない。


