俺さ。
バットマンになりたい。
「大丈夫」
「あなたならなれるわよ」
・・・・・・・・・・。
間髪入れずに「なれるわよ」て。
俺は『ウェイン財団の御曹司で忘れ形見』じゃねえ。
うちには『アルフレッド』て執事も居ねえ。
てかな、
『高校生の娘が居る、いい歳の男でしかもカケネナシノロクデナシ』がだ。
バットマンになりたい。って、
「あんた頭おかしいんじゃないの?」
だろ?
普通。
俺は黒いボディスーツを着てマントをはためかせて格闘し空を飛び秘密基地(ちょっと欲しい)を持って『艶消し黒の特注車(すごく欲しい)』を乗り回すヒーローになりたいわけじゃない。
そりゃ、なれるもんならね。
正義で有りながら悪でも有り、その狭間で傷付き苦悩するヒーロー像が「かっちょええ」と言ってるだけだ(ティム・バートン版は『おとぎ話』だから却下)。
打てば響くこの彼女。
俺の話を聞いてない。
俺の評価(カケネロクシ)が不動のもの。
俺を完璧に理解してる。
俺の最大の味方。
(もう今更)何があっても驚かない。
(俺なんぞに)負ける気がしない。
子供に何言っても無駄。
の、
どれだ?
うちの住所は『ゴッサム市』じゃねえし。
