おすすめ映画『飢餓海峡』

1965年[日本]

1965 年に公開された水上勉の原作のクライムサスペンス映画です。
戦後の混乱期を死に物狂いで生きる人間たちがリアルに描かれた、今もなお語り継がれる名作です。

全体のドロドロとした雰囲気づくりが、これでもかとサスペンスを効かせ、しかも、昭和22年という時代背景が殺伐感に拍車をかけています。

質屋の強盗・放火事件を皮切りに、犯人の犬飼多吉の逃亡劇が描かれるという内容。
犬飼は逃げる道中で八重という芸者と出会って心を許し、自分が奪った金を渡すのてすが、この逃亡犯と芸者の恋愛模様も危うい感じで素敵です。
そして、犬飼を追う刑事・弓坂と味村。彼ら執念の捜査が徐々に犬飼を追い詰めていきます。

脚本もさることながら、三国連太郎さんや高倉健さん、名優たちの熱がハンパないですね。
どうしてこの頃の俳優さんたちは、こんなにパワーがあるのか不思議に思ってしまいます。